↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
20/100

-20- お仕事ゲット?


『さぁ? って、また?! またなにも分かんないの?!』

「そう言われても……」

『んー、なんだっけかなぁ。なんかこう、あのくっつくやつ……』


 リゲルがなにかを思い出すように、またピアスから出てぐるぐると私の周りを回ってた。


「リゲルどうしたの?」

『なんかねー、さっきのねー、なんだったかなぁー』


 ぐるぐるぐるぐる回るリゲル。ちょっと回られ過ぎて目が回りそうなんですけど……。


『あああああ!! 思い出したーーーー!』


 ピコーンと目の前で跳ねたリゲルは、さっきの隊長さんとフィーみたいに私のおでこにピトっとくっついてきた。


『これねこれね! ずーっと前にアリスとやったよ!』

「え? そうな?!」

『そうなのそうなの! アリスがね、まだこーんなちっちゃい時にね!』


 【こーんな】と、私の足元で大きさを表すように、楕円にぐるぐると回りだした。その大きさって……。

 太ももの半分くらいまでの大きさ。1歳か2歳前かな? というか、私記憶に無いんだけど!


『お喋りもできなかったけど、アリスと遊ぶのスッゴク楽しくて、だーい好き! ってくっついたら、ピかって光ったときあったよ!』


 リゲルの後だしが凄すぎる。どんどん色んな事が発覚していくような……。

 

「でもお互いの意思が必要なんでしょ? 物心もついてないような時期に、そんな事ってありえるの?」

『子供は大人より自分の欲求に正直だしね、そういうこともあるんじゃないかしら。じゃないとその説明がつかないわ』

『そうなんだ、じゃあボク、アリスと契約してたのかな?』


 のかな? なんて可愛く聞かれても、わたしは赤ちゃんだったんだから、分かるはずもなく。二人して頭に?を浮かべるばかりだ。


『魔力を感じなかったアナタなら、仮に契約してたとしても何の効力もなかったのかもしれないわね。それにしても、ホントになーんにも知らないのね』

「はい、なんかすみません……」

『ぶーー』


 そんなこと言われても、地球とこっちじゃ根本的なものが違いすぎて、知らなくても当然だと思うのだけど、なんかたくさん説明してくれるフィーの申し訳なくて言えなかった。


「まぁ、そんな風に言うもんじゃいよフィー、誰にだって知らない事はある。ましてやアリスやリゲルは別の世界から来たのだから、こちらの事を知らないのも無理はないと思うよ」

『ま、まぁ、そう言われればそうかもしれないわね……』


隊長さんの言葉には物凄く素直だ。


「魔力が解放されれば、なにか変わるかもしれない。まずはエルに頼るしかないな。さて、私はもう少し書類を片付けるが、アリスはどうするのだ?」

「私は5刻にリュカと勉強の約束なので、それまでジェロームさんの手伝いをしてきます」

「そうか。エルが戻り次第話を通しておくので、夕食後こちらに来てもらってもいいだろうか?」

「はい、わかりました」


 夜の約束をした後、私は「失礼しました」と執務室を後にした。扉を閉める前に、フィーが隊長さんの周りをグルグルと回っているのが見えて、よほど嬉しかったんだなと、何だかほっこりした。




 執務室を出た後、ジェロームさんの手伝いをして昼で戻る隊のみんなに食事を提供し、自分も昼食を取るといい時間になった。

 一度部屋に戻り、筆記用具を取り出して会議室に向かうと、すでにリュカがいて準備をしてくれていた。

 今日は通貨を教えてもらった。今現在砦では使う予定はないけれど、王都に行けば使うことになると思う。その前に職探ししなきゃならないけど……。


「王都行ったら、仕事と探さなきゃなぁ……」

「そうだ、アリス仕事もだけど、住むところも探さなきゃいけないんだよね?」


 リュカが隣で何故か期待に満ちた目を向けてきた。


「うん。知り合いもなにも、まったくのゼロスタートだよ……。お金ないしすぐに探さないと最悪野宿とか……」

「いや、さすがにそこは大丈夫だと思うよ。ここで働いてる分は隊長が出すって言ってたし、数日は宿でも問題ないくらいは出ると思うよ」

「え! ここの分くれるの?!」

「こんだけ色々とやってくれてるのに無給とか、隊長はそこまで鬼じゃないよ」


 リュカに苦笑され、ちょっとホッとした。王都に着いたら、その足で住み込みの職探しかと思っていた私は、猶予があることに安堵した。

 以前聞きたくて聞けなかった事を、とりあえずリュカに相談してみようと、少し緊張しながら姿勢を正した。


「ねぇリュカ、できれば住み込みで働ける所を探そうと思ってるんだけど、どこか良いとこ知らないかな? ほら、知り合いなんて全然いないし、飛び込みで探すにも、良し悪しも分からないし……」

「それなんだけど、アリスもし良かったら、家で働かない?」

「リュカの家?」

「うん、僕の家王都で雑貨屋やってるんだけど、店は母と姉夫婦が経営していてね、ちょうど姉が出産で店に出れなくなるから、人がいなくて困ってるんだ」


 リュカの家は、両親と姉夫婦、それに成人前の弟が2人と妹が1人いるらしい。父は以前聞いたけど冒険者として稼ぐ一方、母は姉と小さいけど王都でもそれなりに有名な雑貨屋をやっているんだとか。

 店は母と姉が店番をして、旦那さんが商品の仕入れや初級ポーションなんかの作成もしているらしい。でた! ポーション! ファンタジーならではだよね! と、ちょっとワクワクしちゃったのは、言うまでもない。

 冒険者やご近所さん御用達のお店で、旅に必要な日用品から、家庭で使う洗剤・小物・かわいい雑貨まで、けっこう色んな品物を取り扱っているらしい。

 そしてこの度、めでたく姉夫婦に赤ちゃんが出来て、そろそろ出産の時期に差し掛かっているらしく、人手を探さなきゃと討伐に行く前に話していたんだと説明してくれた。

 まさに渡りに船である! これは異世界補正か?! 神様が手を貸してくれてるの?! と思ってしまう程のタイミングだった。


「やる! やります!! 是非お願いします!!」


 前のめりで即答した私を、リュカが笑いながら「落ち着いて」と押さえてくれた。


「アリスだったら、母さんも姉さんも文句言わないと思うし、姉さんが使ってた部屋も余ってるから、住み込みでも問題ないと思うよ。ただ、弟妹がうるさいけど、アリスがそれでもいいなら、帰還前に手紙は出しておくから」

「全然平気! 私小さい子好きだし、5才と6才のいとこと一緒によく遊んでたりしたから、全然問題ないです!」

「ならよかった」

「こっちの方が良かっただよ! 本当にどうしようかと思ってたから、リュカに感謝しかないよ!」


 こうして私は、職と住みかを確保することができたのだった。

やっとあらすじ回収できたー!


読んでいただきありがとうございました!

次の更新も、明日の18時となります。


もしよろしければ、応援よろしくお願いします(*´艸`*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。