表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/84

とある農民(ドラちゃん2世)の独り言 疑ってきた仲間の血をすって吸血鬼にしました

 王家からは邪魔なアデラインを早急に処分しろという指示が我ら陰に出ていたが、我らはそれに対して 何も出来なかった。

 いや、やらなかったのではない。

 王家の陰の主力を使って二回の襲撃を試みたのだ。

 それがオーガストによって完全に防がれてしまったのだ。

 その赤髪から『赤い悪魔』と我々に呼ばれるようになったオーガストの力は絶大だった。


 俺も出来たらアデラインをなんとかしたかったが、アデラインの傍にはいつもそのオーガストがいて、手は出せなかった。


 そう、俺は遠くから見ているしか出来なかった。

 そんな諦めていた時だ。


 何をトチ狂ったかそのアデラインが俺目がけて駆けてきた。


 俺には信じられなかった。


 鴨葱が向こうからこちらに駆けて来たのだから。

 それもその護衛騎士のオーガストから匿ってほしいなんて、誘拐して聖女のところに連れて行ってほしいってことなんだろうか?


 俺は歓喜に震えた。


 そして、俺達が作った秘密の洞穴にアデラインを入れるのに成功した。

 これで上手くいく。

 俺は成功を確信した。


「あっはっはっ、本当にお前も馬鹿だな。オーガストの傍にいれば守ってもらえたものを。貴様に手が出せないからどうしようとモンモンとしていたら、そちらからかもがねぎを背負って歩いてきてくれたんだからな」

 俺は任務が成功したと確信したのだった。


 でも、俺は甘かった。


「さあて、どちらが鴨葱なんだか?」

 俺の後ろから低い声がしたのだ。

 

「き、貴様、何奴だ。どうやって俺の後ろを取った?」 

 俺は唖然としていた。

 俺は王家の陰の中でも後ろを取られたことがないことで有名だったのだ。

 そんな俺様が知らぬ間に後ろを取られていた。

 俺には信じられなかった。


「ふん、貴様とはもともと経験が違うのだよ」

 男は自慢してくれた。

「な、何だと、王家の陰が公爵家の陰に負けたと言うのか……そんな馬鹿な」

 俺には信じられなかった。


「くっそう!」

 俺は短剣を握ると、ダメ元で後ろの敵に遅いかかったのだ。

「死ね!」

 振り向きざま、男に突き刺したのだ。

 やった。これで勝てたはずだ。何しろ短剣には毒を塗ってあるのだ。

 普通の人間が耐えられるはずはない。

 でも、男は何故か平然としていた。


 更には、俺様もその男の牙が突き刺さっていた。

 牙があるって何だ?

 公爵家の陰は人体改造でもしているのか?

 俺は敵が吸血鬼という魔物だとは想像だにしていなかったのだ。


「な、何でだ? 何故毒付きのナイフを刺して利かない?」

「ふん、貴様とは修行のレベルが違うのだよ」

「くっそう、無念だ」

 俺は力尽きてそのまま倒れた。


「あっはっは。我輩に抵抗しようなど1万年早いわ」

 男の高笑いが俺の死にかけの脳裏に響いた。

 俺は無念だった。


 しかし、次の瞬間だ。


ズバッ


 凄まじい音ともに、俺様の体は真っ二つに引き裂かれたのだ。

「アイン! 大丈夫か?」

 その声はオーガストだ。


 赤い悪魔のオーガストまでやってきた。

 もう絶対に無理だ。

 俺は絶望した。



 でも、何故俺は生きているんだ?

 気付いたら真っ二つに斬り裂かれた体まで元に戻っているんだが……


 俺はその男、吸血鬼ドラクエに吸血されて、吸血鬼になっていた。

 更にはドラクエに吸血されたので、俺はドラクエの眷属になっていたのだ。


 屈辱的なことにその後、オーガストとアデラインにまで頭を下げさせられた。

 こ、この屈辱忘れるものか!

 絶対に仕返ししてやる。

 俺は心に決めた。


「おい、ドラの助2号。王家の陰のアジトはどこだ?」

「しるか……ギャーー! 俺の家です」

 俺が白を切ろうとすると俺の体に激痛が走りるのだ。

 ちょっと油断するとすぐに答えてしまう。

 その上、知らない間にペラペラと王家の陰の秘密のアジトまで話しているんだが……

 いや、これは本当に不味い。


「なるほど、そうかと疑っておりましたが、ニュートン商会も王家の陰の支配下にあったのですね」

 セバスとか言う公爵家の陰の元締めが出て来て、俺は知っていることを洗いざらい話していた。

 何故だ?

 どうしてこうなった?

 

 シリルからは三回目の王家の陰の襲撃計画が送られてきた。

 先遣隊にトムとジェリーの2名がシリルの手紙を持って来たんだが、3日後に18名の陰と共に到着してタイミングを計ってアデラインを襲うというのだ。


「ジョージさん。このご飯って結構いけますね」

「本当だな。この米はどうしたんですか?」

 トムとジェリーが尋ねてきた。


 実際はアデライン様から貴方も食べてみてと渡されたのだが、そんな事を正直に話す訳にはいかない。


「いやあ、村の人に譲ってもらったんだよ」

 そう、村の領主のアデライン様に譲ってもらったんだ。

 嘘ではない。


「そうなんですか?」

「でも、変ですね。今日村長と話したら、米はどうしても食べる気にならないから村では食べることは無いって言っていましたよ」

 ジェリーが不審そうに俺を見てきた。


「それは村長の勘違いじゃないかな」

 俺が否定すると

「勘違いってそんな訳は……ギャッ」

 いきなりジェリーが悲鳴を上げた。

 俺の吸血鬼の瞳には後ろからジェリーに噛み付くドラクエが見えていた。

 でも、トムにはそれが見えていない。

「おい、どうした?」

 首を押えるジェリーにトムが駆け寄ろうとした。

 行かす訳には行かない。


「ギャーーーー」

 そのトムの首筋に後ろから俺が噛み付いたのだ。

 まさか人間の男の首筋に噛み付くなんて、昔は想像だにしなかった。

 俺は嫌だったが、でも、その血はとても上手かった!


「ジョージ、お前」

 トムは振り向いて何か叫びそうになったが、それ以上声を出せずに倒れ込んでいた。


「ジョージ、出来るようになったじゃないか」

 ジェリーの血を吸っていたドラクエが幌めてくれた。


 でも、男の血を吸っても何も嬉しくはないのだが……


 シリル達18名が訪ねてきたのはその3日後だった。

ここまで読んで頂いて有難うございます

続きが気になる方はブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

前作

『悪役令嬢にしない為に還暦のおっさんは学園に入学する! 恋した女の娘の為なら皇子だろうが聖女だろが叩き潰します!!』https://ncode.syosetu.com/n6630ly/

前前前作

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ