ご飯は本当に美味しい1 種籾を騎士の皆の協力を得て精米しました
私に襲いかかろうとしたジョージはドラちゃんに吸血されてドラちゃん2号になった。
まだ、私達に反抗的だけど、いずれは奴隷のように従順になるからとドラちゃんは言ってくれるけれど本当だろうか? 取りあえずジョージが王家の陰の先兵だと判ったので、公爵家の陰が重点的に見張っている所だ。
開墾の方も順調に進んでいて畦の大半が出来だした。
そんな時だ。
セバスが私がご飯を食べたいと言っているのを聞いて、種籾を懇意の商会に話してある程度の量を手に入れてくれた。
商会としては
「そのような家畜の餌を何に使われるのですか?」
と散々聞いてきたそうだが、
「家畜の餌にする」
セバスが答えたら、
「もっと言い餌がありますよ」
とその商会の人は大麦とかを他の穀物を売り込みにかけて来たらしい。
今は取り急ぎ米の種籾しかいらないんだけど……
セバスとしてもまさかその種籾を公爵家のお嬢様である私が食べるためだとは言えなかったらしい。
「言ったでしょう、アデライン様。家畜の餌を食べられるなんてアデライン様くらいですって!」
「だから、本当に美味しいんだって!」
セイラの呆れた顔にむっとなって説明した。
何回も食べられるって言っているのに、セイラは私が美味しいって言っても中々信じてくれないのよ。
こうなったら是非ともセイラにも美味しいご飯を食べさせる必要がある。
でも、セバスが手に入れてくれたのは家畜用の種籾だ。
と言うかこの世界でなおかつ西洋ではお米を人が食べる習慣がまだないみたいだ。
そんなお米を普通のご飯を炊くみたいに炊いて良いんだろうか?
と思わないでもなかった。
まあ、おそらく、家畜の餌も人様が食べる分も品種としては分けていないはずよ。
でも、美味しくないと思っているセイラを感動させるには、栄養価の高い玄米で食べるよりも白米で炊いた方がより美味しく感じるはずだ。
大半は第二次開墾用に取っておくとして、少し位食べても良いだろうと私は種籾の一部をもみすりして精米することにした。
木製の縦杵と臼さえあれば両方一辺に出来るはずだ。
手先の器用なホレスに前に木で臼と縦杵を作ってもらっていたので、それを使うことにした。
前世学校で昔の米作りの授業があって、私は一通り習っていたのよ。
私は自信満々に臼の中に種籾を少し入れて、縦杵でついてみた。
パシ!
一回位では全然出来ない。
パシ!
パシ!
何回もやる。
「公爵令嬢がされる事ではないですね」
アリスに言われてしまったが、そんなの関係無い!
「まあ、家畜の餌ですから」
セイラの声にむっとするが
「セイラ、アデラインお嬢様の好きにさせてあげなさい」
アリスはセイラを注意してくれた後、生暖かい視線で私を見てくるんだけど、その瞳は絶対に何も出来ないと言っていた。
信じられない!
絶対に美味しいお米を炊いて食べさせるんだから!
私は意地になって必死につくが中々精米にならない。
というか籾さえ中々取れなかった。
「変ね?」
私がむきになってやるが全然進まない。
私は少し、疲れてきた。
「さすがに私はお嬢様だから、今まで箸より重い物持ったためし、中々難しいわ」
「アデライン様はこの前も鎌を持とうとなされていましたけれど」
私の声を聞いて呆れてセイラが言いだしてくれたが、それは無視だ。
「どれ、貸してみろ」
お兄様が横から言いだしてくれた。
「えっ、お兄様の力でやったら米ごと割りそうで怖いから嫌だ」
私は拒否したが、
「何を言っている。お前の力でやっていると日が暮れるぞ」
そう言うとお兄様は私の手から杵を取り上げてくれた。
「絶対に割ったら駄目よ」
「じゃあ、一からやれば良いだろう?」
お兄様は私の途中の籾殻を取り除いて別の容器に入れると、がばーーーーっと大量の種籾を臼に入れてくれた。
「そんな沢山入れて大丈夫なの?」
「まあ、みておけ」
お兄様は杵を持つと
「よおおおお」
かけ声とともに突きだした。
ダダダダダ
目にもとまらない速さでついていった。
「おおおお!」
「凄いな!」
騎士達が驚いて見ていた。
10分もせずにお兄様が止めてくれた。
「ふう!」
臼に向けてお兄様が軽く息を吹きかけると軽いぬかや籾殻が飛んでくれた。
「どうだ、アイン?」
お兄様が私を見てくれた。
「あっ、精米まで出来ている」
そこには夢にまで見た白いお米があったのよ。
「凄い、お兄様!」
私は感激した。
「そうだろう、そうだろう」
お兄様は喜んで大きく頷いてくれた。
まあ、こういう時はお兄様をヨイショしておけばまたやってくれるだろう。
私は人力もみすり精米機を手に入れたのよ!
「お兄様、精米できた米をこの鍋に入れて」
「任せておけ」
私が頼むと、お兄様がお米を全部鉄の鍋に入れてくれた。
量は一キロ位あった。
「それは俺が持とう」
持ち上げようとしたらお兄様が持ってくれた。
「有難う、お兄様」
お兄様はそれを言わないで井戸のそばに持って行ってくれた。
「次はこのお米をとぐわ」
「とぐと言いますと?」
アリスが尋ねてくれた。
家畜の餌だと言い張るセイラは呆れて見ているだけだ。
「こうやって水を入れてさっととぐの」
私が水を鍋に入れてさっとお米を研いだ。
そして、濁った水を流す。
あまりやり過ぎると栄養分がなくなるんだけど、完全な精米じゃ無いからもう一回研いで捨てると、水を入れた。
「水の量は?」
「米と同じ量よりも少し多めに入れるのよ」
「水は米よりも少しだけ多くですね」
アリスが復唱してくれた。
お兄様はその私が研いだ米を入れた鍋を持って外に作った急造のかまどのそばまで持って来てくれた。
「取りあえず水を入れて1時間寝かせるのよ」
私は皆に説明した。
普通のお米なら30分位だが、家畜用の米だし、念を入れて1時間見ずに浸すことにした。
「うおおおお!」
一方臼の周りではホレス達が種籾突きをやっていた。
「これ中々大変ですよ」
途中でホレスがダウンしていた。
「どれ、貸してみろ」
お兄様がホレスから取り上げて、またもみすりと精米を一気にやってくれた。
あっという間におわる。
「俺もやりますよ」
「俺も」
「いや、今度こそ俺が」
皆、次々に志願してくれた。
精米はされたお米がドンドン溜まってきた。
「お米お米!」
私は皆が必死に交替でやってくれたので、精米されたお米が溜まって私はほくほくだった。
ここまで読んで頂いて有難うございました。
米を精米するところまでしかかけませんでした。
次は釜で炊飯します。
続きをお楽しみに!
私は山登るんですけど、キャンプ地では未だに飯ごうで炊飯して食べてます。
レトルトの多い中で目立つんですけど、山で炊いたご飯もとても美味しいです








