表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/43

夢でうなされて見に来てくれたお兄様に思わず抱きついていたら、そのまま膝の上に乗せられて朝食を食べさせられました

 私は元々ダンブリーズ公爵家の令嬢で第一王子のエドワードの婚約者だった。

 今は聖女のメリンダの登場でエドワードからは婚約破棄断罪されてしまったけれど……


 我が家は元々優しい両親とお兄様の4人家族だった。

 でも、お母様は私が5歳の時に流行病で亡くなった。


 

 お父様の腹違いの兄、私に取って伯父のエイブラムには役立たずとか悪し様に言われていたけれど、お母様の死後もお父様とお兄様に大切に育てられたのよ。二人に逆らって私を悪し様に言う不届き者なんてエイブラムくらいしかいなかった。エイブラムはお兄様にボコボコにされて這々の体で自分の領地に帰って行ったけれど……


 そんな私が15歳の時だ。

 公爵領に突如として暗黒竜が襲ってきたの。

 暗黒竜は古代竜が闇堕ちしてしまったとても危険な竜で、お父様達でも防げなかった。


「アデライン、逃げろ!」

「お父様!」

 お父様は私の盾になって暗黒竜に殺されたのよ。


 私は必死に走って逃げたわ。

 でも、暗黒竜にとって私の逃げ足なんて大したことでは無かったのよ。

「キャッ」

 私が足をもつれさせて転けた所に巨大な暗黒竜の口が開いて迫ってきたのよ。


「いやーーーーー!」

 私ははっとして目を覚ました。


「アイン、大丈夫か?」

 私の目の前にお兄様の麗しい顔があった。

 私の悲鳴を聞いて飛んで来てくれたみたいだ。


「お兄様!」

 私はお兄様に抱きついた。


「良かった。お兄様が帰ってきてくれて」

 私はお兄様に抱きついてガン泣きしたのだ。


「悪かったな。性悪聖女の術にかかって、命よりも大切なお前を見捨ててしまって、本当にすまなかった」

 お兄様が私の背中を撫でながら謝ってくれた。


「ううん。お兄様は私が暗黒竜に襲われた時も助けてくれたもの。私の白馬の騎士よ」

 私はお兄様にすがりついて泣きながら叫んでいた。


「あの時もすまなかった。もう少し早く転移できていればお前を怖い目に遭わせられなかったのに」

 お兄様が私を強く抱きしめてくれた。


「お兄様は悪くないわ。私の所に転移してきてくれて本当にありがとう」

 お兄様は習いたての転移を使って、暗黒竜に襲われそうになっていた私を助けてくれたのだ。


 本来ならば長距離転移で魔力不足で倒れてもおかしくないのに、そのまま剣を抜いて暗黒竜を退治してくれたのよ。

 怒り狂ったお兄様は無敵だった。


 元々お兄様は強かったけれど、更に強くなっていた。

 何でも日々私を護るために死にもの狂いで稽古してくれたそうだ。

 私の自慢のお兄様だった。



 当主のお父様も亡くなったので、本来は当主にお兄様が付くはずだったけれど、まだ未成年だったのもあって伯父のエイブラムが仮の領主になって公爵領に乗り込んできたのよ。

 私は逃げるように王都の館に移り住んで、それ以来領地には帰っていない。


 だから今回役立たずの私が王都を追放されて、エイブラムは喜々としているはずだった。


 でも、本来の公爵家の領主はお兄様だ。

 お兄様も学園を卒業したのよ。

「お兄様。そろそろ領地に帰って領主になる準備をした方がいいんじゃないの?」

 心配になって私は聞いていた。


「何を言っている。高々公爵位など、お前を護ることに比べれば、大したことはない」

 お兄様は平然と言いきってくれた。


 まあ、お兄様は無敵の騎士だ。

 暗黒竜を退治したことからも領民には圧倒的な人気がある。


 人気の無いあのむかつくエイブラムを叩き出すなんて朝飯前だと思うけれど、エイブラムは色々と悪巧みが出来そうだ。

 お兄様はどちらかというと単細胞だから、悪巧み勝負になったらエイブラムに負けてしまうんじゃないか? 

 私はとても心配だった。


「キャッ」

そのままお兄様は私をお姫様抱っこすると隣の食堂に連れて行こうとしてくれた。


「待ってください、オーガスト様。アデライン様はまだ寝巻きのままです」

「別に隣の食堂にはお前とセバスしかいないのだから、アインは寝巻きでも良いだろう」

 セイラが注意したが、お兄様は強引に私を連れて行ってくれた。


「もう、オーガスト様は……」

ブツブツ文句を言いながらもセイラは付いてきてくれた。


 テーブルの上には焼いた白パンとスクランブルエッグと野菜の盛り合わせが載っていた。


「すみません。アデライン様。あと一両日で料理長とか他のメイドなどの第二次部隊が到着しますのでそうしたらもっとまともな食事になりますから」

 セイラは私に謝ってくれたが、これでも十分な朝食だ。


「ううん、わざわざ私の為に作ってくれて有難う」

 私はセイラにお礼を言った。

 お兄様が私を私の席に下ろしてくれると思ったのに、そのまま通過してくれたんだけど……


「えっ、お兄様、私の席はここよ」

「ふんっ、泣いて起きたアインが何を言うんだ。昔はそういう時はいつも食べさせてくれとせがんできたではないか!」

 お兄様は私を抱いたまま自分の席に着いてくれたんだけど……

「えっ、お兄様、それは小さい時の事で……」

「ほら、あーん」

 お兄様がパンをちぎって私の前に持って来てくれた。

 そのお兄様の膝の上に私は座らされているんだけど……セイラの前でなんて格好させるのよ!


「えっ?」 

 私は驚いたが、そのまま口を開けてパクリと食べてしまった。

 次はお兄様がスクランブルエッグをスプーンに乗せてくれた。


「いや、お兄様、自分で食べられるから」

「はい、あーん」

 私が抵抗しようとしたが、お兄様は強引にスプーンを私の口元に持って来てくれた。

 パクッとそのまま食べてしまった。


「ちょっとお兄様。恥ずかしいから」

「恥ずかしいと言ってもここにはお前の事を昔から知っているセイラとセバスしかいないじゃないか」

 そう言ってお兄様は強引に食べさせてくれた。


 もう、そんな食べさせられる年じゃないのに!

 でも、私はお兄様に敵う訳もなく、そのまま全て食べさせられてしまったのだ。


 そんな私達をセバスとセイラが生暖かい目で見てくれていたんだけど……

ここまで読んで頂いて有難うございます。

お兄様の膝の上でお兄様に食べさせられたアデラインでした。

ブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

前作

『悪役令嬢にしない為に還暦のおっさんは学園に入学する! 恋した女の娘の為なら皇子だろうが聖女だろが叩き潰します!!』https://ncode.syosetu.com/n6630ly/

前前前作

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ