土の章 〜JKあいの不貞腐れ独白〜
「あー……マジでない。終わってる。
確かにさ、高1までの私の人生、
薄っぺらいペラっペラの空き缶みたいなもんだったよ。
授業は子守唄、テストの解答用紙は雪景色、
補講はもはや皆勤賞。
脳内では常に全人類ディスって、
部活なんて汗臭いイベント、
1ミリも興味なかったしさ。
たまーに結とつるんで、『ウケるー』
とか言いながらコンビニの前で時間をドブに捨てるだけ。
恋愛? 告白とかしてくる奴、
マジうざいし。
情緒が死んでる私に何を求めてんの? って。
はっきり言って、虚無。何にもしてこなかった。
……でもさ、こんなことになるなら、
せめてサバイバル知識の一つでもインストールしとけっての。
マジ今さら。この詰んでる状況で、
どうやって『生きてる』って実感しろって言うわけ?
全く……。
……あーあ。
ねえ、誰だよ。
このクソみたいな設定書いた奴。
マジで頭のネジ全部ぶっ飛んでるでしょ。
出産シーンからリスタートとか、
趣味悪すぎて吐き気がする。
キモい。いい加減にしろよ。
それとも何? 神様(笑)の嫌がらせ?
どっちにしても、設計ミスだろこれ。
バグりすぎ。
あー……。
ちょっと待って、
動物解体ってさ、もっとこう……
サイコパスな才能がある人の特権じゃないの?
こんなにスモールサイズで、
かつ『可憐(笑)』な私にやらせるわけ?
つーか、これを拒否したら詰むとか、
この世界のチュートリアル鬼畜すぎ。
他に生きる術、一択しかないとか、
マジで無理ゲーなんだけど。
パンは石器かよってくらい硬いし、
干し肉は塩分過多で高血圧まっしぐら。
この国、食の倫理観どうなってんの?
詰んでる。マジで詰んでる。
頼むからさ、秒で美味しいもの召喚できる魔法とか、
何でもいいからチート能力一個くらい寄越せよ。
……ま、仕方ないか。
独り言言ってても腹は膨らまないし。
とりあえず、仕事初日。
サボりたいけど、
サボったら物理的に死ぬんだよね。
笑えない。
……結。
あいつ、今頃何してんのかな。
ちゃんと自分の家に帰れてんの?
……私のこと、まだ一文字くらいは覚えてくれてるかな?」




