第4話 斎場エージェ◯ト7億円の特別損失
「7億円の損失を埋めるために、私は働きに出る事を余儀なくされたの」
「例えばどんな?」
「パワプロ会場でのビール売りとか」
「小波組の子飼いになっちゃったのね」
「20キロのビールサーバーを担いで働くのはきつかったわ」
「そういえば肉体だけが取り柄の『サスケ』の山田さんもバイトでやってましたね」
レイラちゃんは『サスケ』ファンだったのか。凄い4歳馬だ。
「今は門下生からみかじめ料を取って儲けているけどね」
と、これは馬美ちゃんの根も葉もない憶測。
「他には?」
「恋愛シミュレーションゲーム『ときめきメモリー』のイベントガールも経験したわ」
「また小波の看板作品の仕事ですか」
『ときメモ』を知ってる4歳馬のレイラちゃん。
「重課金をしてくれたプレイヤーさんを招待して、伝説の木の下で私から告白するの」
「斎場エージェントの重課金の社風を小波組が継承したのですね」
「小波スポーツクラブで客寄せインストラクターの仕事もやったわ」
「全部肉体労働ですね。オフィスワークの仕事ばかり希望する現代の若者とは一線を画していますね」
「私に出来る仕事は体を削る物しか無いの! それで遂に私のカラダが悲鳴をあげてしまったの」
体が悲鳴って何だろう、としばらく考えるレイラちゃん……そうだ!
「『もっとよ! もっと仕事をちょうだい! あぁ壊れちゃう~』とか?」
4歳馬なのにオヤジギャグが冴えるレイラちゃん。
「あんた他人事だと思って悪ノリしてるでしょ!」
「すみません」
「抑うつ、食欲不振、動悸、立ちくらみ、なんかが出てきちゃったの。そしたら御主人様が『いい医者を知っているから』って紹介してくれたの」
「御主人様、優しいんですね」
「『お金にお困りのなのですね、それでは一錠10円くらいの安いお薬を処方します』って言われたわ」
「そんな事言ってくれるお医者さんもいるのね。それで馬美は良くなったの?」
「良くなってきた。けどその代わり生理が止まってきて、そのうち母乳が出る様になっちゃったの」




