第一章 08-05
食料や薬草などを手分けして革製のリュックとウエストポーチに詰め込み、コヤネとウズメはコートをマヤはケープを羽織った。
「あ、お金も持って行こう。」
銀貨の袋5つをコヤネとウズメが2個ずつ、マヤが1個ウエストポーチに入れた。どれだけの価値があるのかわからないが、旅にはそれなりに必要だろう。
カーテンやテーブルクロスで少しかわいくなった山小屋をあとにするのは、少し残念だった。せめて兄と一緒に夕飯くらい食べたかったなと3人は思いながら、暗くなった森へ入っていった。
地図から推測すると、パレードを行っていた広場から東の方角に、大きな門があるようだ。すごく大雑把な地図だが、そこから一本道でそのまま東に向かうと小さな街がある。その先は何も書かれていない。
「勇者が向かったってことは、どこかに泊ると思うの。この街に行ってみよう。」
と、コヤネ。
「そうねぇ、野宿しそうにないもんね、あの人たち。」
「ユウ兄は絶対野宿しそうだね。」
食事をして少し休んだのがよかったのか3人とも元気だったので、わりと早く森を抜けて城の広場の東端までやってきた。
木々に隠れてはいるが、大きな門がかなり先の方にあるのが見える。今日の夜空は雲が少なく、月明かりが周囲を静かに照らしている。
ウズメがふと立ち止まった。
「あの門って国境みたいなものよね。門番みたいなのがいるんじゃないかな。そんなに簡単に出れないと思うよ。」




