第一章 07-03
「ユウ、起きろ。」
3,4時間眠っただろうか、耳元で声が聞こえたので、ユウは目を覚ました。
白い小さなヤモリがこちらを見ている。
「あ、親父。」
「妹たちは今まだパレードを見ている。勇者パーティの簡単な説明はしておいた。」
「おい、どうするつもりだ。あいつらは巻き込みたくない。3人ともはやくそっちへ戻してくれ。」
ユウは身体を起こしヤモリをにらみつけた。
「いや、こちらからの転送はできるのだが、私には逆はできない。」
「そんな無責任なことを言うな。なら絶対にこちらに送るべきではなかったはずだ。どうすれば戻せる?教えろ!」
逆上したユウは大声で叫び、驚いたのかヤモリはびくっとして後ずさった。
太陽はだいぶん上に上がったようだ。ロフトの上の小さい窓から、一筋の陽の光が部屋の中央に差し込んでいる。2人の沈黙が続き、しばらくしてヤモリが言った。
「そちらからしか戻せない。すまない。最終目的の魔王を撲滅させるとこの国の王に謁見することができる。そのタイミングでお前はこちらに戻る手筈になっているが、3人も合わせてこちらに戻してもらえばいい。」
「今から俺が国王に会うことはできないのか。」
「できない。お前は魔王を撲滅するまで、おまえ自身の存在を知られてはいけない。」
「なんだそれは・・・。」
ユウは宙を仰いだ。
わけがわからない。




