第一章 05-07
お祭りの屋台はとても楽しい。金銭感覚がいまいちわからないが、食料に関してはタダ同然らしいのが嬉しい。差し出されたぶどうを1粒ずつ食べながら、3人は店を廻った。
「鞄と言っても、どんなのがいいのかな。やっぱリュックかな。革製?布製?」
衣類や靴や雑貨の店が並ぶエリアに鞄や袋などもずらっと並んであり、その前で3人は試行錯誤していた。結局、軽い革製のリュックとウエストポーチのようなものを3セット選ぶと、おまけに大きな麻袋を2枚ほどつけてくれた。
「みんな一緒の方が喧嘩しなくていいもんね。」
上着は各々の趣味がありそうだし、各々の服装を考えると、コヤネとウズメにはコート、マヤにはケープを選んだ。なかなかの大荷物になってしまったが、そのまま食べ物の屋台エリアを通ってパンやドライフルーツや燻製肉などを1つのリュック一杯分手に入れた。
「ユウ兄ちゃんにも食べてもらおっと。りんごだけじゃパワー出ないよ。」
ついでに小さくて軽いマグカップを4つ買った。そういえば山小屋になにもなかったものと思い、フォークや木の皿なども少し追加した。足りない分はまた後日でも街の市場に行けばいいだろう。
次に屋台を見回して一番大きい薬草店を選んで、一番詳しそうなおばあさんに必要な効用を伝え薬草を見繕ってもらった。銀貨1枚半で大きな袋いっぱいの様々な薬草や錠剤などを手に入れると、ウズメは
「私荷物番してるよ、残りの必要なもの買ってきたら?」
と言うと、買った荷物をがさっと全部抱えた。
「うん、じゃぁお願いね。」
コヤネとマヤが再度屋台に向かった後、ウズメはふらふらと木陰に入り、切り株の上にへたっと座り込んだ。
「うぁ、歩くのってしんどい、立ってるだけでもしんどい。」




