二十五話 本音
だがし菓子はわざと。今回、ぎゃくないんで…
「何もってけばいいんだ?」
リオスがトワに尋ねた。
「食料、衣服、金、防具があればいいぞ。」
指を折りながらトワが答えた。
「へえ~。ドンくらいの距離なんだ?」
ギドが問う。
「100キロ。」
「100キロ?」
「そうだ。」
「この世界って国はどういう感じなんだ?」
「主要国が、我らがハラルド王国、竜泉王国、ハクチュア連邦共和国、ミュズアレフ焦土大国、風乱樹海魔人共和国だな。ほかにも小国が結構な数ある。」
「焦土大国?」
「ああ。一番の大国なくせに人間が住んでないんだよな。」
「・・・それ、国じゃ無くね?」
「一応国。魔王が治めてるんだよね~」
「魔王!」
理想が立ち上がった。忘れ去られていたゲーム好きの魂がここで震える。
「そー。まおー。俺より弱いけど。」
「は?」
「やめろ猫ミーム。」
「嘘ですよ。リオス様。こんな奴が魔王に及ぶことなどありえないのです。」
「そういうお前は魔王の何足るを知ってるんだ?」
「知らん。」
「は?」
「魔王雑魚だぞ。」
ギドがそう言った。
「お前何かめちゃ強かったな。そーいえば何でお前あんなに強かったんだ?」
「天才ですから。」
ギドは胸を逸らす。
「本当は?」
「悪魔なんだよね。僕。」
「っえ?」
沈黙が流れた。
「うっわ。気まずいね。まあいいや。話続けると、僕の名前はルシファー・フェリス。字はギド・ルシフ。ここまで言ったら分かるでしょ。」
「解・・・堕落の悪魔・・・!」
ガブリエルが言う。
「そうさ。」
ギドはそう軽く答えた。そのとき、爆発が起こった。
「全く。展開が速くてありゃしないよね。読者がついていけないよ。やっぱり思うけど、ガブリエルって短気だよね。」
ルシファーは空中に浮きながら羽を広げた。その羽は漆黒であり、ガブリエルの翼と対になる。
「この前ボコしたの忘れたのかな。」
「忘れたんじゃねえの?」
空中で優雅に紅茶を飲みながらトワ、いやベルフェゴールが言った。
「いったいどういう状況だよ・・・」
リオスは驚きを隠せない。ギドが悪魔だったのは驚きだった。そういえば前から色々怪しいと言えば怪しかった。なら何故その記憶を知らなかったのか。契約の脳内開示によりすべての情報は知っている。だかし菓子、その脳内記憶にその情報はなかった。何故か。答えは至って単純ギド自身がそれまでそのことを知らなかったから。ギドが本音を話した時には「俺」ではなく「僕」と言っていた。それから考えられる結論は・・・二重人格。
しかし、二重人格など所詮おとぎ話である。しかも、この説が正解だとすると「俺がラスボスだから。」といったのは何だったのだろうか。ギドは朧気に覚えているのか。だが、それも本人ではないとわからない。つまり、今のリオスの最優先事項は、二人の戦いを止めること・・・
【エアです。今から、ルシファー討伐の方法を演算します。】
(頼んだぞ!)




