お仕置きしていいですか?
俺は今、ネイテールさんに言われた通り一人で3階に向かっている。六花は危ないと言っていたが……どうやら男のウェリアはかなり貴重な存在らしい。そんなに酷い扱いはされないと思っている。……流石に危機感なさすぎかともおもうが、まあ……少し期待している自分もいる……。
階段を上がり、3階の廊下に出ると……
「…………」
そこにはこちらをジッと見つめるネイテールさんがいた。……無言だ。なんか怖いんだが……。
「い、言われた通りきましたよ、ネイテールさん」
「…………」
な、なんか言ってくれぇー……。
ネイテールさんはこちらを見据えながらカツカツと歩いてくる。そして俺の手首を掴むと引っ張って歩き出した。
なんか……まずいか?怒りの雰囲気を感じる……。
ズンズン進んでいくネイテールさんは、一つの扉の前で止まりドアを開けた。てっきりまた一番奥の部屋に行くものだと思っていたが……。
ネイテールさんに引っ張られ、一緒に部屋に入った。
中は弱々しいランプが数個置かれた暗い部屋だった。教室というよりは……狭い倉庫のような所だろうか。
倉庫とは言ったが物はほとんど無い。あるのは数個のランプと、それに照らされて座り心地の良さそうな椅子が一つ部屋の中央に鎮座しているだけだ。
なんだ?この部屋……。
「うわっ、ち、ちょっとネイテールさん?」
ネイテールさんは俺の腕を引っ張ると、中央の椅子に座らせる。そして…………何故か椅子の後ろからベルトを取り出して俺のお腹の前を通し、パチンととめた。
「あの……ネイテールさん?」
「…………」
ネイテールさんはドアの方に歩いていくと、ガチャリと鍵を閉めた。何事か唱えると部屋全体がぼんやり光り、すぐに収まる。
こちらを振り向き、目を見据えられる。
「優希さん……昨日の夜、ラブラブ濃厚エッチをする約束だったこと……覚えていますか?」
「へ……?」
ら、ラブラブ……濃厚…………あ。思い出したかも。そういえば、団長に追放制度を無くすよう進言してくれる代わりにラブラブ濃厚エッチをする約束をしたような……。
ショッピングモールでの探索で完全に忘れてた。
「忘れていたんですね?」
「あ、いや……向こうで大変で……その日のうちに帰れなかったんだ……。し、進言してくれたんだなっ、ありがとう……はは……」
カツカツとこちらに歩み寄るネイテールさん。椅子に座らせられている俺の目の前まで来て、見下ろしてくる。厚着でも隠せていない、パツパツの胸越しにジッと見据えられる。
「はぁ……異世界人って約束守れない嘘つきなんですか?…………お仕置きしていいですか?」
「本当に忘れてただけなんだ。申し訳ない!」
ネイテールさんは制服を脱ぎ始める。直立のままでも着脱できるデザインのようで、すぐに下着姿になった。弱いランプの光に照らされて、しっとりとした彼女の肌が晒される。
ネイテールさんは椅子の肘掛けに手を乗せて、俺の顔を覗き込むように態勢を倒す。
大きな胸がブルンッと重力に従って垂れ下がり、深い谷間に汗が流れていったのが見えた。
はぁ……と甘い吐息を顔に吹きかけられ、目を見据えられる。顔を上気させ潤んだ目で見つめられ、逸らすことができない。
「ん……ちゅ」
顔が近づいてきて唇が一瞬だけ触れ合う。
ネイテールさんは体勢を戻すと下着も脱ぎ去った。
「い、いやぁ、ネイテールさん……追放制度は無くなりそうですか……?」
なんとか怒りをおさめる方向に話を逸らしたい……。
「……はぁー…………」
突然、微笑んでいたネイテールさんの顔はピキと固まり、ため息をついて悲しげな顔になった。
「いえ?きっぱり却下されましたよ。追放制度が無くなることはあり得ません」
「そ、そっかぁ……残念だな……じ、じゃあネイテールさんとの濃厚エッチの約束は無くなったと考えても……」
「は?……進言はしましたから、約束は果たされなけれるべきです…………それに……」
ネイテールさんは更に不機嫌そうな顔になる。口をへの字に曲げ、眉間に皺ができている。
「補給の時はネイ、と呼んでと言いましたよね?優希さんはこれも忘れてしまったんですか?異世界人は記憶することが出来ないのですか?」
…………これも忘れてた……ていうかやっぱり補給しようとしてるよな……。
「あ、はは、ネイ。ネイごめん、ち、ちょっと動揺してるみたいだ。許してほしい」
「ダメです。優希さんは本当はお仕置きされたいんですよね?だから私にイジワルをしてるんですよね?」
「い、いや、そういうわけじゃ無いんだ。不快だったなら謝る、すまない」
「いいんですよ、お望み通りたっぷり可愛がってあげますから」
ネイは俺の服に手をかけると力任せに剥いでいった。俺は服を破かないよう、彼女をこれ以上怒らせないよう、従順に脱がされた。
全裸のネイの前に、全裸で椅子に縛られている。
ネイは俺の上に跨って座った。
「昨日の夜、すごく寂しかったんですよ?いつまでも優希さんを待ち続けて……辛かったです……はむ……」
再び唇を奪われる。今度は唇全体を愛撫され、舌が中まで入ってきた。
押しつけられる身体の圧力も強くなっていく。
「んむ……ふぅ…………あの女は何なんですか?」
さらに圧が強くなった。
「あ、ああ……彼女は同じチームの人だ」
下手なことは言えない。今の状況でネイをさらに怒らせるのはマズい。
「雪嶋六花……ですよね?知っています。もうすぐ追放されるチームでしたが、あなたが入ったおかげでランクが上がったようですね……んちゅ」
ネイは頬に顔を近づけて、ちゅっちゅっとキスをしていく。
「私が聞きたいのは……あの女との関係……いえ……」
ネイは耳にキスをして囁くように問いかけた。
「優希さん……あの女と補給しました?」
ビクッと体が跳ねてしまった。……くそっ、何とか誤魔化せないか?心臓がドクドクと早鐘を打つ。
「分かりやすいですね、優希さん。可愛い……んちゅ…………でも残念です……優希さんはそんなに私のことを怒らせたいのですね。よっぽどお仕置きされたいと見えます。……いいですよ……お望み通り、たくさんいじめてあげます…………んむ」
ネイは顔を前に持ってくると再びキスをした。唇同士を押し付けながら表面をぺろぺろと舐めまわされる。
頬を手で優しく撫でられ、耳を弄られる。胸が押しつけられ、じっとりとした柔肌から汗が伝い、熱い体温を共有する。
舌が口内に入り込んできた。容赦なく舐められ、止めるために舌で抵抗すると、絡め取られ吸いつかれる。唾液を吸われて口内が乾くと、代わりにネイの唾液が流れ込んできて潤わされる。
「んむ……れる…………ぷはっ……ふぅ……優希さん……美味しすぎます…………」
ネイはモゾモゾと動き出し、腰を上げた。目はこちらを捕え続け、嬉しそうに歪んでいる。舌舐めずりをしながら甘い声を出した。
「さ、優希さん、補給しましょうね。今日はずっと私の中にいてもらいますから……」




