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異界融合 〜崩壊した世界で少女達と共に生き抜く〜  作者: レモンGUN
一章

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39/62

チーム探索

「アタシはニルファ。よろしく」

「私、チック!」

「ルムネよ、よろしくね」


 着替えながら自己紹介をしていた。なぜか千秋が俺の着替えを手伝ってくれている。コイツの感情が分からん。

 昨日俺を囲んでいたネイテールさん以外の女の子たち……若く見えるけどいくつくらいなんだろうか。高校生くらい?異世界の基準は分からないからなぁ。

 先ほど俺を後ろから抱きしめていて、姿が見えていなかった子はルムネだ……胸が大きい。ブラをしているがサイズが合っていないのか溢れんばかりだ。体型的にはネイテールさんに似ているかな。

 ニルファは青髪ムチムチの子。お尻の肉付きが良く、食い込んだヒモが埋まっている。

 チックはオレンジ髪のケモミミ少女だ。ネコミミっぽいかな?スレンダーで小柄な体の後ろには、尻尾がゆらゆら揺れている。


 ちなみに体に付着した体液やら、ベッドの汚れやらは魔法で綺麗になった。近くで見ていたが、何が起きていたのかはよく分からなかった。ほのかに光ったあと、気づいたら汚れが消えていた。……教えてもらうことは出来ないだろうか。


「それで、優希さん。こちらから提案があるんですけど」


 パツパツの服に身を包んだネイテールさんが話しかけてくる。……サイズ合ってないんじゃないかな……胸の部分がだいぶ苦しそうだ。


「なんでしょうか……?」


「昨日のチームを抜けて私たちと行動しませんか?……正直に言ってあのチームはもうここにはいられないと思います。追放間近です。もちろん優希さんを追放することはあり得ませんが、特別扱いを見られると、統制が難しくなるんです」


 …………そうなるか。昨日のチームが崖っぷちっていうのは本当らしいな。そして、ネイテールさんはウェリアである俺を手放したくないと。確かここの騎士団の副団長なんだっけか、ネイテールさんは。……追放させない権限くらいは持ってるってわけか。


「そうは言っても昨日の今日でなぁ……一応入るって言っちゃってるし、追放されないように協力してやりたい。……というか、本当に追放しなくちゃいけないのか?」


 今のままではダメなのだろうか?必要以上に労働力を減らすのは悪手ではないか?


「はい。甘やかすとつけ上がりますからね」


「い、いやそんなことはないんじゃ……大変なことは皆わかっていると思うし、きっと協力し合った方が……」


「ダメです。優希さんも例外ではないですからね?私たちとラブラブ濃厚エッチをしたからと言って、怠けてたらお仕置きですから」


 …………そのお仕置きってラブラブ濃厚エッチではないですよね……?


「だが……そのやり方が良いとは思えないんだが……」


 言いたいことは分からないでもない。穀潰しを抱えれば抱えるほど避難所全体が苦しい生活を強いられる。それを許容し続けると、優秀な人ほど不満を募らせるものだ。

 有能な者か無能な者か、どちらを大切にするかと言われれば、それは明白だろう。

 だが、無能な者を助ける力があるのに見放すというのは、また意味が違うのではないか?有能だと言うなら助けることも出来るのでは?

 それに、そんなことを続けていたら、いつか自分が無能側に回ることになる。そんな選別じみたことを今する必要はないはずだ。


「……では、団長に掛け合ってみましょう」


「…………え。い、いいのか?」


 まさか、取り合ってもらえるとは思っていなかった。チームのみんなはああ言っていたけど、案外良い人じゃん?


「ただし、今夜はラブラブ濃厚エッチです。それで手を打ちましょう」


 ……いや、キリッじゃねえよ。せっかくのクール美人が台無しだ。この人ただの色狂いじゃないか?





 着替え終わった俺たちはネイテールさん達と別れ、朝食を食べに食堂へ向かった。千秋と手を繋いで歩いている。スリスリと手を撫で回されている気がするんだが……コイツどうしたんだ?


「あ、優希さん!大丈夫でしたか?昨日戻って来なかったので心配しましたよ……」


 途中、賢斗君と合流し食堂へ向かう。


「ああ……す、すまない、その……話が長引いてしまってな、戻れなかった。探索の打ち合わせとかあったよな……」


「ええまぁ……ですが結局現地で合わせようということになりましたので、大丈夫です。能力のこともありますからね」


「そうだったのか、ありがとう。分かったよ」


 実はすっかり忘れてた。ネイテールさん達にメチャクチャにされて覚えていられるわけがない。

 今日はチームでの初探索ということになる。ネイテールさんの提案は蹴ってしまったが、このチームで上手くやっていけるだろうか。

 出来ればどのチームも追放されてほしくないが、まずはこのチームが追放されないようにしてあげたい。なんせ一番関わりのあるチームだからな。ここに来て一晩しか経っていないが。


 食堂に着き、一番低いグレードのものを配給してもらい席を探す。と、すでに春華さんと立花さんが席に座っていたので、そこに合流することにした。


「二人ともおはよう」


「おはよう。昨日は随分ハッスルしたみたいね」


 ……気づかれてるのか?ハッタリか?ネイテールさんとラブラブ濃厚エッチをしてましたって言ったら、心象は悪くなるだろうか?六花さんが咎めるような視線を向けている気がする……いや、いつも通りの表情なのか?


「いや、話が長引いてしまってな……今日は探索をするんだろ?どういう流れで行こうと思っているんだ?」


 家捜しならお任せあれだ。伊達にそれだけで生きてきてないぜ。戦闘面もサポートとして有用なことは出来るだろう。筋力強化はシンプルに強いし、使い勝手がいい。千秋も強力な雷の能力がある。役に立てると思う。


「ええ、少し遠いのだけどショッピングモールに行こうと思っているわ」


 ショッピングモールか。物資漁りという点では行かない手はないな。


「それはいいが、まだものは残っていそうか?」


 今のサバイバル状態では相当な人気スポットではないだろうか?パニックものの映画とかなら最初に向かう場所はデパートかスーパーと、相場が決まっている。


「もちろんよ。あそこは大きいし、モンスターもウヨウヨいるから他の人もあまり近づかないみたいね」


 ほう、それ相応の危険があるから人気としては落ちている感じか。


「俺たちなら問題なく探索できると?」


「…………そうね」


 ……本当に大丈夫か?少し遠いとは言っていたが、ここからも到達できるくらいではあるんだよな?ということは、この避難所で優秀な奴らならそこを狙っていてもおかしくない。

 追放寸前のチームで探索できる場所なのだろうか。あるいは物資が大量に余っているのか。……少し不安になってきた。






 朝食を終えた俺たちは準備を整えて学校を出発した。そのショッピングモールまでは距離があるとのことなので、早めに出発しないといけない。

 道中何度かモンスターと遭遇したので、能力の把握も兼ねて戦闘をした。


「すごいわ!筋力上昇に雷撃!強すぎる!」


 ゴブリン相手にデモンストレーションとして俺たち二人の能力を使って戦ったら、絶賛をいただいた。

 強化を付与したのだが、体感できる能力故か有用性は認めてもらえたようだ。

 もちろん千秋は敵を一瞬で消し炭にするので、もっと分かりやすい。いや、強すぎんか?なんというか、世界観が変わった印象すら受ける。


「これならけいか…く……ぐふっげほっ……つ、追放を免れることが出来そうね!」

「そ、そうだね!いやぁ、優希さん、千秋ちゃん、僕らのチームに入ってくれてありがとう!」


「へへ……」


 おう……すごい喜ばれようだ。千秋も満更でもなさそう。チームで行動していても人見知り全開といった様子だったが、俺以外にも少しづつ打ち解けてくれると嬉しい。

 それにしても……このチームは追放寸前ということで、よほど苦労していたんだろうな。暗闇の中で光明が見えてきたってところだろうか。こちらとしても力になれそうでホッとしている。


 ちなみに他のみんなの能力だが……

 春華は泡を出す能力で、視界を遮ったり、足下に撒いてスリップさせたりする。どちらかというと補助的な能力で、普段は筋力に頼って槍で戦っていた。

 賢斗は触れている相手を眠らせる能力で、接触して十秒程で相手を昏倒させられるらしい。もし組みつかれたら負けが濃厚だろうな。一対一で輝く能力だが……基本集団戦になりやすいモンスターが相手の時は相性が悪く、彼も筋力に任せてモンスターを狩っている。

 最後に六花だが、彼女は触れている相手を回復することができる。切り傷などがあった場合、すぐに塞ぐことが出来るらしい。大怪我だった場合でも触れる面積を増やせば回復力が上昇し、問題なく完治するとのことだ。すごい有用だと思う。が、実は自分を回復することが出来ない。回復役として、前に出て戦うのはリスキーな立場と言える。


 ……なんというか……崖っぷちなのも頷ける構成だった。もちろん使い方次第だとは思うが……使いにくさは他の能力と比べてありそうだと思う。

 この三人での戦い方は、春華と賢斗が前に出て戦い、六花は待機。前に出た二人が敵を処理し切ったら六花が治療。というのが基本の動きらしい。

 あ、ちなみになぜ呼び捨てかというと、戦闘中に呼び合う時は少しでも短くしたいと思ったから変えさせてもらった。まあ、一応年上だしいいよな。





 休まずに進んで昼ごろ、ショッピングモールが見えてきた。ここなら俺も知っているし、何度か行ったことのある場所だ。ようやくこの辺の地図が頭で想像できるようになったな。

 本格的に探索に入る前に休憩を取るということになり、軽く談笑しながら昼食をとった。


「じゃぁ、私たちは少し補給をしてくるわ」


 そう言って春華は賢斗を連れ立って離れていった。他の家屋に移るのかな。こんな時に?と思っていたら、どうやら長時間探索する時は、休憩時間をこまめにとって魔力補給をしておくのがセオリーらしい。ほんとかよ。


「…………」


「…………」


 よく喋ってくれる春華と賢斗が居なくなると、とても静かになる。

 千秋は二人きりじゃないと人が変わったように喋らないし、六花はジッとこちらを見ているし……なんか、気まずい。

 ……と思っていたら、六花に話しかけられた。


「優希」


「ん、ん?なんだ?」


 毎回急に喋り出すから少し戸惑う。なんだろうか。この機会に少しでも打ち解けられるといいんだが……。


「昨日、あの副団長とヤった?」


 …………へ?

 

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