ウェリア
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優希が……女の人たちに……いじめられてる?
ベッドの上で、囲まれて……ペロペロされてる。
あっ、ち、ちゅーしてる!……あんなに……。
………………いいなぁ…………。
ちあきも優希とちゅーしたい……。ぎゅってしてもらいたい。
……………………優希、あんな顔するんだ……。必死になって……あのネイテールって人を見つめてる。幸せそう……。私にもあの顔を向けて欲しいな……。あの目で見つめて欲しい……。
可愛い………………。
「ゆ、ゆうきぃ…………」
私も優希と抱き合ってちゅーしたいっ。ぎゅーって抱き合いたいっ!
うぅ……ドキドキする……。優希がいじめられてるのに……助けないとなのに……目が離せない……。優希の可愛い顔、近くで見たい……。
………………わ、わぁ…………優希の、見ちゃった…………。
えっ……あ……しちゃうんだ……。優希と……するんだ…………。ホントに……あ……あぁ…………。すごい声……。
あ……優希……泣いてるの……?でも……すごく……幸せそう……。ずっと見つめあってる…………。
いいなぁ…………。
ずるい…………ずるいずるいっ、ずるい!ちあきも!ちあきも優希と幸せになりたい!ぎゅってして、ちゅーしたいっ!
ちあきも……ちあきもぉ………………。
あ、優希……目が合った…………ね、寝ちゃうの?あ……………。優希、抱き合って寝ちゃった……。
……どうしよう…………。
「君、こっち来る?」
……へ?
「おにーさんの……妹……?じゃないか。あんまり似てないね」
「ま、いいんじゃん?ここで寝させてあげれば?」
「そうね、一人じゃかわいそう。おいで」
手招きされた。
他にどうすれば良いか分からないし……行くしかないよね。
ベッドの上に乗せてもらった。
「好きに寝な。アタシらは優希さんを感じて寝るから」
うぅ……ちあきも……ギュッてして寝たいけど……優希に触れられる隙間がない。
あ、でも顔がちょっと見える。んふふ、可愛い♡
「ふふ、可愛いねー。おにーさんのこと好き?」
「…………うん」
好き……だと思う。優希はちあきを助けてくれる、優しい人だ。ずっと一緒にいたい。約束もした。ちあきはずっと優希と生きていたい……。もう一人は嫌だ。
「なんでも良いけど、ほどほどにね……アタシもう寝る」
「私もーおやすみ……あぁ……良い匂い……」
みんな優希に抱きついて寝ちゃった……ちあきも寝なきゃだけど…………もう少しだけ、優希の顔を見ていたかった。
「ゆうき…………」
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温かい……んん…………意識が戻ってくる。全身温かいものに包まれて、気持ちがいい……。
「あ、起きましたか?……んむ」
唇に柔らかい感触が押し付けられた。
思い出してきた。昨日、4人の女性とベッドで……。ネイテールさんと、したんだ。
「んむ……」
目を開けるとネイテールさんの顔が目の前にあった。彼女にキスをされているみたいだ。
しばらくゆったりとキスをした後、唇が離れていった。
「おはようございます。優希さん」
彼女は昨日の姿のまま俺の上に乗っかっていた。優しい微笑みを向けられている。
「お、おはよう、ございます……」
大きな胸も押しつけられていて、柔らかさと重みをこれでもかと感じさせられている。未だに抱きつかれたままだ。
俺は朝ということもあり……元気になった。
「あん……ふふ、元気ですね優希さん……本当は相手をしてあげたいんですけど……今してしまうと今日一日、足腰が立たなくなってしまいます」
モジモジしながら、耳元に熱い吐息を吐かれる。
「とても残念です……夜まで我慢してくださいね」
「にゃはは、元気なのは良いことだよね」
「補給もしやすいしね」
左右にいた女の子たちがむくりと起き上がった。
遮光カーテンは閉められたままだが、多少明るくなり容姿を確認することができた。
右にいた女の子は深い青の髪をした、気だるげな表情の女の子。白い肌とムッチリとした肉感の体が印象的だ。
左にいた女の子はオレンジの明るい髪の色をした女の子で、全体的にスレンダーで小柄な印象だ。そして、頭の上にはケモノの耳が付いていた……あれが本物なら、やはり異世界人ということなのだろうか。
「んふ、気になる?」
後ろから声がかけられる。俺をずっと抱きしめてネイテールさんとサンドイッチにしてきている女の子だ。
背中に当たる感触で、大きなものをお持ちであるということぐらいしか分からないが……。さっきからうなじに顔を埋めて匂いを嗅がれ続けている。
彼女の上に乗り、体重を預けている形になっているのだが、重く無いのだろうか……。俺の上にはネイテールさんも乗っかっているので二人分の体重だ。しかし、辛そうにはしていないな。
「こっちの世界には獣人はいないということでしたね」
ネイテールさんが耳元で囁く。あの……ずっとこの体勢でいるつもりなんでしょうか……。いや、温かくて柔らかくて気持ちがいいんですけど……、興奮が鎮まらなくなってしまいます……。
「私たちの世界ではたまにケモノの特徴を持った子が産まれるんです」
俺の気持ちなど知ったことではないネイテールさんは、異世界について語り始めた。俺の耳元で囁いて。
どうやら、生まれてくる子供に偶に現れる特徴らしい。先祖返りのようなもので、なんの特徴も持たない人間どうしでも、獣人が産まれることがあるらしい。
「…………優希さん、なんで私たちに求められてるのか、知りたくないですか?」
ネイテールさんは顔を目の前に持ってきて、鼻先同士をくっ付けた。目を覗き込んでくる。
俺が襲われる理由?魔力枯渇をした人たちに肌を舐めさせると、回復する理由か……。
「は、はい。知りたいです」
もちろんだ。早く原因が知りたい。
ネイテールさんは俺の返事を聞くとニッコリと笑い、
「では、キスしてください。優希さんから、情熱的なやつをして欲しいです。そしたら教えてあげます」
……え?キス?……教えてもらう対価がキスってこと……?
「さ、早く」
そう言うと、ネイテールさんは目を閉じて唇を尖らせる。
本気か?キスが対価……よく分からんが……ええい、ままよ。
俺は唇を重ねた。情熱的に……?こんな感じだろうか……。しばらくして離す。
ネイテールさんは…………ポカンとした表情をしている。
「…………え?終わりですか?今のだけ?」
「……え?は、はい……」
ネイテールさんは不機嫌になった。ダメだっただろうか……。下手だった……?
彼女は頬を膨らませている。不満げな表情だ。
「全然ダメです。もっと気持ちをこめてください。ネイって呼びながら舌を伸ばしてベロベロして、唇もはむはむして、舌に吸い付いてください」
…………はあ。なんと言うか、ホントこの人最初の印象とだいぶ違うな。クール美人だと思ってたのに……。
「じ、じゃぁ…………ネイ……」
俺は言われた通りにした。ネイテールさんの口の中を出来るだけ情熱的に舐め回し、情熱的に唇を啄み、情熱的に舌を啜った。本当にこんなんでいいのだろうか……。
「はむ……んふ…………ふわぁ…………い、いいでしょう、教えてあげます」
ネイテールさんは耳元に戻り、囁き説明を開始した。
それによると俺はウェリアという体質の持ち主らしい。このウェリアはそうでない人と違い魔力枯渇をすることがないらしく、それどころか、無尽蔵に湧き出る魔力を他人に分け与えることができるため、魔力の回復という、異世界人にとって必要不可欠な行為を、超高効率で行えるらしい。
通常の体質の人同士でも、勝手に外に湧き出て消えていく魔力を舐めとることで多少の回復ができるが、ウェリアと比べると効率はすこぶる悪いらしい。
魔力が減った人は、ウェリアの溢れ出る魔力を感じ取り、補給をしたくてたまらなくなる、ということだ。この欲求は性欲に似ているが、しかしその何倍も強烈なものらしい。
「だから、ウェリアはそうで無い人から交わいを求められることがとても多いのです」
耳に熱い吐息を吐かれる。
「それに、男のウェリアはすごく珍しいんですよ?私も見たことがありませんでしたが…………ふふ、こんな所で出逢えるなんて、奇跡です」
ウェリアはほとんどの場合女性らしい。男のウェリアが産まれることは、あるにはあるらしいが、異国で産まれたらしいと聞いたことがある、とかそのレベルだという。
さらに、魔力補給は基本的に男女で行われるものらしい。効率の面でもかなりの差があるし、何より魔力補給には性欲を刺激し、高め合う性質があると。
性的に交わりながら魔力補給をすることこそが男女の営みの最高に素晴らしい体験なんだとか。これを人生の命題として掲げる人も少なく無いとのことだ。
「そういうわけですから、優希さんが無事に私たちのもとにたどり着いてくれたことは奇跡なんですよ?普通、女性はあなたのことを逃したりしませんから。一生性奴隷として監禁されててもおかしくなかったんですからね?」
そういうことらしい。思い当たる節がある……。つまり……凛と響の俺へのスキンシップは、このウェリアとかいう体質が関係していたということか……。
…………なんだかちょっとショック。好かれていると勘違いしていた……俺は恥ずかしい。まぁ、そりゃそうか……こんな男のどこに惚れる要素があるというのか。今だって女の子たちにいいようにされて……くぅ、情けない……。
「ゆ、ゆうきぃ…………」
…………?俺は声のした方向に目を向けた。
千秋だ。千秋がそこにいた。
……完全に忘れてた……。いつからそこに……?まさかずっと見られていたのか……?ネイテールさんの顔が横にずっとあったから、見えてなかった……。
気まずさに固まる。
「ふふ、さぁ、そろそろ起きましょうか」
ネイテールさんにそう言われ、ようやく動き出すことができた。




