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思いの外上手くいかない理想の異世界生活!  作者: ミカル快斗
第二章 各々の方針が固まる二日目
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第九十五話 悪鬼旅団 〜賞金稼ぎボルモ編〜


〜賞金稼ぎボルモの視点〜


――――悪鬼旅団本拠地



 ワルヤーとロメオを見送った後の『賞金稼ぎボルモ』は、位置検索装置を使って、複数人の『悪鬼旅団員』を本拠地にへと招集したのだった……。


 「さてと、取り敢えず、この『位置検索装置』を使って、その辺に居た悪鬼旅団の下っ端を数人程集める事が出来たが……」


 疲れた様子のボルモは、首をコキコキと鳴らしながら、まるで倒れ込むかの様に椅子に深々と座り込む……。


 「えっと、何時も御疲れ様ですボルモさん……ッ! そ、それで突然僕達を集めて、一体何をするつもり何ですか……?」


 悪鬼旅団員である『魔弾のシリル』は、ボルモをネギラいながら不安そうに問い掛ける……。


 「そうよっ! シリルの言う通りだわッ! くだらない用事だったら帰るわよっ!」


 「そうだ、そうだッ! 『アイヴォア』の言った通りだッ! 折角、家でグータラしてたってのによぉ……ッ!」


 ボルモに突如として呼び出された悪鬼旅団の団員『紅蓮のアイヴォア』と『鉄血のアウグスト』は、不満気にボルモを問い質していた……。


 するとボルモは、慌てて怒りを顕にしている団員達に対して必死に宥め始める……。


 「まぁまぁ、落ち着いて聞いてくれよ、お前等……ッ! 実は、お前達に『伝えたい事』があるんだよ……」


 「つ、伝えたい事ですかぁ……?」


 「あぁ、実はなぁ……? 昨日から悪鬼旅団の団長が『変更』になった。 お前達を此処に集めたのは、その事を直接伝えたかったからだ」


 「あら? と言う事は、ズモハー団長は『殉職』でもなさったの?」


 『魅惑のマリノ』は、不思議そうに聞き返すと、直ぐにボルモが返答した……。


 「あぁ、そうだ……。 ズモハー団長は、『死神クリス』って奴に殺されたんだよ……。 そして、『新団長』と言うのも、その死神クリスって事に……」


 すると、そのボルモの発言を静かに聞いていた魔弾のシリル達は、身体をビクッと震わせながら驚きの声を上げた……。


 「しッ、『死神』……ッ!? ち、ちょっとボルモさんっ!? 一体この悪鬼旅団は、これからどうなっちゃうんですか……ッ!?」


 「そ、それは俺にも分からねぇが……」


 「おいおい、死神が団長とか、絶対にヤベェだろぉッ!? このままだと、(イズ)れ俺等もズモハー団長の様に殺されちまうんじゃ……ッ!?」


 魔弾のシリルと共に、『贖罪のセルジ』も、思わずガタガタと身体を震わせる……。


 「キャーッ! 嫌よッ! 殺されたくないわよ〜ッ!」


 「アタシも同感だわ……ッ!」


 「お、落ち着けよマリノとアイヴォア……ッ!」


 すると、無様にも喚き散らしている下っ端の団員達に対して、ボルモは黙らせる為にも思いっ切り怒鳴り付けた……。


 「さっきから、うるせぇなお前等ァッッッ!!! 安心しろッ! 死神クリスが殺すのは『敵意を向けている者』だけだッ! 詰まり、お前達の様な『臆病者』が標的になる事は決してねぇから一々心配すんなッ! おい、分かったかッ!?」


 すると、そのボルモが発した『怒号』を聞いた途端に、下っ端の団員達は、シーンと静まり返りながらボルモの方へと視線を向け始めた……。


 「そ、そうなのですか……? ふぅ〜、良かったぁ〜……。 臆病者で助かったぁ〜……っ!」


 魔弾のシリルは、ボルモの言葉を聞いた瞬間に、ホッと胸を撫で下ろす……。


 「やれやれだわ……。 そう言う事は、もっと早く言いなさいよねッ!? 危うく『取り乱す』所だったじゃないッ!」


 「いやいや、滅茶苦茶取り乱してたぞ。 アイヴォア……」


 「うるさいわねセルジ! 別に、取り乱して無いわよ私はッ!」


 「アタシも同感よ……ッ!」


 「いや、何が『同感よ』……だッ! お前も一緒になって取り乱してただろうがマリノ……ッ!」


 「おいおい、急に『危機感』が無くなりやがった……。 そんなんだから、お前等は何時まで経っても『下っ端止まり』なんだよ……」


 ボルモは呆れながら、胃が痛そうに頭を抑え始める……。


 すると、皆が落ち着いて来たのを見計らって、魔弾のシリルがボルモに対して疑問を投げ掛けた……。


 「あの〜。 所でボルモさん……? えっと、下っ端の僕達以外の団員さん達は何処に居られるのでしょうか……? まさか、他の団員さん達も、その死神クリスの手によって殺されたのですか……?」


 「んー。 半々って所だな……。 現に『怪力のヤルキ』と『豪腕のキウ』と『副団長ゴリッペ』と『暴君ブンゲ』と『狂王バーシト』に『門番ガオス』は、クリスに逆らって殺されちまったからなぁ……。 でも、それ以外の奴等は生きてるぞ?」


 「そ、そうなのですか……。 よしっそれなら、絶対にクリスさんに逆らわない様にしよう〜っと……」


 魔弾のシリルは、ビクビクと身体を震わせながらテーブルの方へと向かって歩いて行くと、そのまま静かに椅子に腰を下ろした……。


 すると、『銀鱗のラディス』もボルモに対して質問をする。


 「それで、ボルモさん。 俺達はこれから何をすれば良いんだ? この辺りを見回って『監視』していたのも元団長のズモハーさんからの命令だったが、そのズモハーさんは亡くなって仕舞ったんだよな……?」


 「あぁ、そうか……。 まぁ、別にお前達は『自由行動』で良いんじゃないかぁ?」


 「ほぉ、自由行動か……? それなら、俺は眠いから昼寝でもさせて頂くか……」


 銀鱗のラディスは目を擦りながら休息を取りに『寝室』へと向かってゆく……。


 すると、その様子を見た鉄血のアウグストも、そのラディスの後を追い掛けながら、一言だけボルモに問い掛けた。


 「お、ラディスは今から寝るのか? なら、俺も寝るとすっかな〜。 あ、ボルモさんも一緒に寝ます?」


 「あ? いや、別に俺は大丈夫だ。 あ、待てよ……? 折角だから、この俺が愛用している『モコモコの掛け布団』を使う事の許可を出してやっても良いが、どうだ……?」


 「ほえぇ、マジかよぉッ!? 俺、あの心地良さそうな掛け布団でぬくぬくと寝んのが長年の夢だったんだぜぇ〜ッ!? ヘヘッ、あんがとなボルモさんっ! おっしゃっ! 絶対に良い夢見るぞ〜ッ!」


 「感謝致しますボルモさん……。 そんじゃ、ゆっくりと休息を取る事にするか……」


 そう言うと、銀鱗のラディスと鉄血のアウグストは、疲れを取る為に寝室へと向かって行った……。


 そして、この場に残されたマリノとアイヴォアが、何やら『密談』をし始める……。


 「ねぇねぇ、マリノ? 暇だし、なんか御話しない〜?」


 「あら? アイヴォアがアタシに話し掛けるなんて珍しいわね? 何か、良からぬ事でも企んでるのかしら?」


 「人聞きが悪いわねッ! 別に何も企んで無いわよッ! ただ純粋に暇潰しをしたいってだけよッ!」


 「あら、そうなの? なら、彼処の『テレビが有る部屋』で、ゆっくりと御話しましょう?」


 「え、この悪鬼旅団の本拠地ってテレビが置いてあるのッ!? わ〜い、やったーっ! 私って、テレビが大好きなのよねぇ〜っ!」


 そして、魅惑のマリノと紅蓮のアイヴォアは、仲良く談笑しながらテレビが置いてある部屋へと向かって行った。


 そして遂に、この場に残されたのは『魔弾のシリル』と、『贖罪のセルジ』と、『猛獣使いウォルト』と、『賞金稼ぎボルモ』の四人だけになって仕舞った……。


 「なぁ、シリル? 俺達はどうする? いっその事、どっかに出掛けるか?」


 「きゅ、急に何だよセルジ……? 今の僕を見て何とも思わないのかぁ……? 見ろよ、こんなにも身体がブルブルと震えてるんだぞぉ……? こんな状態で、外に出掛けられる訳が無いだろう……?」


 「おぉ、そうか……。 で、ウォルトはどうすんだ?」


 と、セルジが不意にウォルトに向かって呼び掛けたものの、何故かウォルトからの返事は返って来なかった……。


 「あれ? ウォルトの奴は何処に行ったんだ? あの〜、すみませーん。 ボルモさんは何か知ってますか〜?」


 消えたウォルトの行方が気になるセルジは、恐る恐るボルモに向かって問い掛けてみると、直ぐにボルモが答えた。


 「あ? ウォルトなら、今さっき其処の扉から出てったぞ? 恐らく、逃げ出した『ペット』の事を捜しに行ったんじゃねぇか?」


 「あぁ、ウォルトの奴、ま〜たペットを逃したんかよ……。 ったく、飼い主ならしっかりと逃げ出さない様に見張ってろってんだ……」


 「そうですよね……。 それに、確かウォルトさんのペットって『凶悪なモンスター』だった筈ですよね……? うぅ……やっぱり外に出掛けたくないなぁ〜……」


 「うわっ、そう言りゃそうだったな……。 んじゃあ、俺も出掛けるのは、や〜めよっと……ッ!」


 「うん……。 それが賢明な判断だと思いますよセルジ……」


 かくして、猛獣使いウォルト以外の団員達は、悪鬼旅団の本拠地に呑気にも留まる事にしたのであった……!



【現在位置】

【悪鬼旅団の本拠地】


【現在の日時】

【4月8日 12時34分 春】



【賞金稼ぎボルモ】

【状態】:疲労

【装備】:獣の毛皮 ハンマー 大きな袋

【道具】:金貨350枚

【スキル】:妄想の豪運

【思考】

1:取り敢えず、今の俺が出来る事はこれ位だな……。

2:後は、出掛けた皆の帰りを待つとするか……。

3:ザマとワルヤーとロメオは帰って来るか分からねぇけどな……。

【基本方針】:クリス達の帰りを待つ。ザマとワルヤーとロメオの無事を祈る。



【魔弾のシリル】

【状態】:震え

【装備】:眼鏡 悪鬼旅団の団員服 魔銃 袋

【道具】:回復薬DX3個 閃光玉8個

【スキル】百発百中【効果】:適当な方向に向かって銃弾を放っても、必ず攻撃が相手に当たる様になる。

【思考】

1:ガタガタガタ……。

2:もう、外に出たくない……。

3:外は脅威しか無いからね……っ!

【基本方針】:魔族なので、魔族抹殺連盟に警戒する。安全の為に引き籠もる。死神クリスにも警戒。



【贖罪のセルジ】

【状態】:暇

【装備】:悪鬼旅団の団員服 鋼の剣 袋

【道具】:毒薬7個 毒消し薬7個

【スキル】身代わりの罪【効果】:自身が犯した罪を他人になすり付ける事が出来る。

【思考】

1:あー、暇だぁ〜……。

2:寝るか?

3:眠気は全くねぇけどなぁッ!

【基本方針】:暇だから意地でも寝る。



【魅惑のマリノ】

【状態】:健康

【装備】:赤のドレス 黒の鞄 純白のネックレス ナイフ

【道具】:化粧品セット 金貨1枚 銀貨5枚 銅貨3枚

【スキル】魅惑の波動【効果】:相手を強制的に『メス堕ち』させる波動を放つ事が出来る。

【思考】

1:このアニメ面白いわねぇ〜。

2:初めて見たけど中々に良い出来じゃないの。

3:まぁ、『いっけ〜神山!』ってタイトルだけは、まるでセンスが無いけどね……。

【基本方針】:アニメ、いっけ〜神山!を見る。



【紅蓮のアイヴォア】

【状態】:興味津々

【装備】:紅蓮の鎧 紅蓮の大剣 大きな袋

【道具】:回復瓶9個 生命力の実4個 攻撃力の実6個

【スキル】紅蓮大回転斬り【効果】:大剣に炎を宿しながら大回転をして、そのままの勢いで相手を連続で焼き斬る事が出来る。

【思考】

1:普通に面白いじゃん!

2:タイトルはクソダサだけどね!

3:このタイトルは、一体誰が考えたんだろう……?

【基本方針】:アニメ、いっけ〜神山!を見る。



【銀鱗のラディス】

【状態】:睡眠

【装備】:銀の魔防具 銀の長槍 袋

【道具】:凍結玉3個 銀貨6枚

【スキル】物理攻撃無効

【思考】

1:Zzz……。

【基本方針】:寝る。



【鉄血のアウグスト】

【状態】:半裸 睡眠

【装備】:赤のズボン 鉄の剣と盾 袋

【道具】:回復薬2個 銅貨4枚

【スキル】覇王の血筋【効果】:伝説の『覇王族』の生き残りだけに流れる血。この血だけは絶対に絶やしてはいけない……。

【思考】

1:Zzz……。

【基本方針】:寝る。



【現在位置】

【終焉の大地ゴイサ】


【猛獣使いウォルト】

【状態】:大慌て

【装備】:蒼色のアーマー 蒼色の兜 愛の鞭 袋

【道具】:苺味の飴玉5個

【スキル】慈愛の涙

【思考】

1:お〜いっ! 何処に行っちゃったの〜っ!?

2:ピルピルちゃ〜んっ!?

3:ミルミルちゃ〜んっ!?

【基本方針】:逃げ出した暗黒ドラゴンのピルピルと、煉獄ドラゴンのミルミルを捜す。


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