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思いの外上手くいかない理想の異世界生活!  作者: ミカル快斗
第二章 各々の方針が固まる二日目
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第九十一話 6人の愛戦旅団員 〜星知恵実編〜


〜星知恵実の視点〜


――――始まりの大地ストファー



 「さてと、喰らいなさい……ッ! 【サンホット】……ッ!」


 魔法使いハルキュオネは、魔法の『練習台』になる事を了承してくれたゲノンと知恵実に向かって、勢い良く魔法【サンホット】を繰り出した……!


 ポワァ〜……。


 「うわぁ〜っ! なんだが、心がポカポカしてくるねぇ〜!」


 サンホットの効果である、『身体が段々と暖かくなる』と言った効果をこの身を以てしっかりと実感している知恵実は、魔法サンホットが無事に発動している事をハルキュオネに伝えた。


 「ハルキュオネさんっ! 魔法サンホットは、見事な迄に発現してますよ……っ!」


 「ふふっ、それは良かったわ……。 もし失敗してたら、明日の『ウィザードフェスティバル』で優勝するなんて夢のまた夢ですものね……」


 「……だが、直ぐに暖かいのが収まったな。 おい、ハルキュオネ! もっと練習して、魔法の持続時間を増やせる様に上手くコツを掴むんだぞッ!」


 ゲノンは、ハルキュオネにアドバイスを送りながら、もっと魔法の威力を上げる為にも、更に魔法を自分に向かって全力で打って来いと手招きする。


 「言われなくても分かってるわよっ! それじゃあ、今度は全力で行くわよッ! 喰らいなさい【サンホット】……ッ!」


 ハルキュオネは、今度は全力の魔力を溜めながら思いっ切り魔法【サンホット】を、ゲノンと知恵実に向かって繰り出した……!


 ポワァ〜……ッ!


 「わぁ〜っ! 何だか、さっきよりも暖かく感じるよ〜っ!」


 「よしよし、良いぞ、良いぞッ! その調子だぜハルキュオネ! もっと練習して、明日のアメリア王国で行われるウィザードフェスティバルで優勝するんだぞッ!」


 「ふふっ、そんなに応援してくれるなんて、何だか照れちゃうわね……っ」


 「そりゃあ、応援するに決まってんだろ! なんせ、お前も俺達『愛戦旅団』の一員なんだからよぉッ! お前がウィザードフェスティバルで優勝してくれれば、『優勝賞金』が一気に愛戦旅団に入って来るんだぜぇッ!? っつー事だから、俺達はお前に優勝して貰いてぇんだよッ!」


 「ふぅ~ん? なるほどね。 ま、私が興味有るのは優勝賞金の方じゃなくて、ウィザードフェスティバルで優勝したと言う『実績』だから、もし私がウィザードフェスティバルで優勝した暁には、その優勝賞金で愛戦旅団の『本拠地』を建てる為の『資金に回す』ってのも有りかもねっ♪」


 「おぉっ、本拠地かぁ〜ッ! 確かに、俺達の拠点となる場所も欲しいよなぁ〜っ! なぁ、チエミ?」


 「うんっ! 私も拠点とか秘密基地とか作ってみたいかなぁ〜っ!」


 「ふふっ、本当に有り難うね……。 ゲノンと知恵実……」


 するとハルキュオネは、とても自信に満ち溢れた様な顔を浮かべながら、ゲノンと知恵実に近付くと、そっと二人を優しく抱き締めた。


 「わぁっ!? ハ、ハルキュオネさん……っ!?」


 「おっとッ!? い、いきなり熱いアプローチをしてくるじゃねぇかよ〜ッ! まさか、俺に対して気があるのか〜ッ!?」


 「もうっ、馬鹿っ! んな訳無いじゃない! ただ単に、感謝の気持ちを表しているだけよッ! 私の為に、ありがとね二人共……っ!」


 ハルキュオネは、照れ臭そうに頬を掻き始める……。


 「わぁっ! ハルキュオネさん……っ! 此方こそ、私達の仲間になってくれて嬉しい気持ちでいっぱいですよ……っ!」


 すると、知恵実達が和やかな雰囲気になった所で、愛戦旅団の団員になってくれる人を探しに行っていた『疾風のエスペランサ』が、二人の人物を抱きかかえながら『上空』から知恵実達の下に帰って来た……!


 「やぁ、ゲノンさん! 知恵実さんっ! えっと、ハルキュオネさんを愛戦旅団にスカウトする事は出来ましたでしょうか……?」


 「あぁ、その事ならバッチリだぜッ! ハルキュオネは、俺達の仲間になってくれたぜッ! んで、お前が連れて来たその二人の勧誘も成功したって事なのか?」


 「あ、はいっ! この二人も新たに愛戦旅団に入団する人達ですよ……っ!」


 「オーケーッ! んじゃ、直ぐに二人を地上に降ろして、俺達に自己紹介をさせてくれっ!」


 「分かりましたっ! それでは、ゆっくりと降ろしますからねぇ〜?」


 そして、エスペランサから慎重に地上に降ろされた『三度笠を被った男』と、おにぎりをムシャムシャと食べている『狼男』が、ゲノン達に向かって改めて自己紹介を行った。


 「よッ! 俺の名は『ギンヤ』ってんだ! 巷では風来坊ギンヤと呼ばれているぜぇ〜ッ! 宜しくな、髭面の奴とエロイ二人の姉ちゃんよぉッ!」


 ギンヤは、イヤらしい目付きでハルキュオネと知恵実の胸元を凝視し始める……。


 「ふむふむ? 青髪の女の子は貧相な胸をしているが、ピンク髪の魔法使いの姉ちゃんは爆乳だねぇ〜? いやぁ〜、マジで愛戦旅団とやらに入団して良かったぜぇ〜ッ!」


 すると、そのギンヤのセクハラマガいの発言を聞いたハルキュオネと知恵実は思わず絶句する……。


 「な、なに……? この突然現れたスケベジジイは……?」


 「ひ、貧相……? 私、今……初対面の人に、おっぱいが貧相だって言われた……?」


 「つーか、地味に今、俺の事を見て髭面の男って言ったよなぁ? 一応、俺って愛戦旅団の『団長』なんだが?」


 ギンヤに対して、最悪な印象しか持ってない様子のゲノン達に対して、慌てた様子でエスペランサがフォローを入れ始めた……。


 「ま、まぁまぁ! ギンヤさんは、とても腕っ節が強い御方なので、愛戦旅団にとっては、かなりの戦力になると思いますよ……っ!」


 「戦力ねぇ? まぁ、確かに今は人手が足りねぇから、スケベジジイの手も借りてぇ程だしな……。 んで、お前は?」


 「もぐもぐ……。 俺も自己紹介して良いのか? 俺の名は『ディートハルト』だ。 俺は『犬鬼族』の中でも『No.3を誇る実力者』だから、争い事になったら迷わず俺を頼ってくれても良いぜッ!」


 すると、その二人の自己紹介を聞き終えた知恵実が、二人の顔を見ながら、とても感激していた……!


 「す、凄いですよエスペランサさん……っ! こんなにも強そうな人を『二人』も仲間に引き入れちゃうなんて……っ! 私、感激しちゃいました……っ!」


 「あら、良いの知恵実? このギンヤって人は、知恵実の胸を見て『貧相』って言ったのよ?」


 「うぐっ! た、確かに、ちょっとだけ傷付きましたけども……」


 すると、酷く落ち込んだ様子の知恵実に対して、慌ててギンヤが弁明した……。


 「ま、待て待てッ! 一応、名誉の為に言っとくが俺は、貧乳も大好物だぜぇッ!? それに女の魅力は胸だけじゃねぇだろぉ〜? ほら、尻とか太腿フトモモとか脇とか膝裏とか色々有るぜぇッ!?」


 「ホッ! はぁ〜、良かったぁ〜っ! 詰まり、この私の、おっぱいの小ささを馬鹿にされた訳じゃなかったんだ〜っ!」


 「いや、なに安心してんのよ……。 このジジイが正真正銘の変態だって事が証明されただけじゃないの……。 心底キモいわね……」


 「うひゃぁ〜ッ! 姉ちゃんから向けられる俺に対する軽蔑の目線が堪んねぇなぁ〜ッ!」


 「おいおい、収集が付かなくなってんぞッ!? 何とかしろエスペランサッ! 今直ぐに、この状況を変えてくれぇッ!」


 すると、そのゲノンの言葉を聞いたエスペランサが、話題を変えるべく皆に自己紹介を促した……!


 「そ、そうだっ! それでは、知恵実さん達も新たに仲間に加わった二人に対して自己紹介をして下さい……っ!」


 「おぉ、ナイス提案だぜエスペランサ! へへっ、俺の名はゲノンだ。 これから宜しくなギンヤとディートハルト!」


 「あ、私の名は星知恵実ですっ! えっと、気楽に知恵実と呼んで下さいねっ! 頼りにしてますからね、ギンヤさんと、ディートハルトさんっ!」


 「それじゃ、最後は私ね。 私の名はハルキュオネよ。 二人共よろしくね。 まぁ、ギンヤとは別に宜しくしたく無いけれども……」


 「うっはーっ! しっかし、マジで色っぺえ姉ちゃんだなぁ〜っ! 思わず鼻の下が伸びちまうぜぇ〜っ!」


 「うげぇ……。 コイツ、マジで無理なんだけど……」


 ハルキュオネは、思わず知恵実の後ろに身を潜める……。


 すると、ディートハルトが呆れながら手にしている『おにぎり』を再び口に放り込む……。


 「やれやれ、全く……。 少しは気持ちを抑える努力をしろよギンヤ……。 ま、兎に角これから宜しくな。 もぐもぐ……」


 「あら? でも、このディートハルトって人は、何だかモフモフしてて可愛らしいわねぇ? まぁ、犬鬼族ってのは、完全に『獣』みたいな見た目をしてるから、『マスコット』同然だものね……」


 「ま、マスコット……? この、俺がぁ?」


 「確かに、ギンヤと比べると圧倒的に好感が持てるなぁ……。 んじゃ、そろそろ皆に『団員ナンバー』を振り当てるかッ!」


 「団員ナンバー……ですか?」


 「あぁ、そうだ。 『旅団』ってのは、団員ナンバーってのが、付き物だからなぁ〜っ!」


 愛戦旅団の団長であるゲノンがそう言い放つと、愛戦旅団の団員達に向かって大きな声で呼び掛け始めた……!


 「んじゃあ、早速お前等に団員ナンバーを授けるぞぉ〜っ! 先ずは、団長の俺は『団員No.0』で良いとして……。 んで、副団長であるエスペランサは勿論の事『団員No.1』だなッ!」


 「僕が団員No.1……ですねっ! 確か、悪鬼旅団には団員ナンバー制度が導入されていなかったから、僕にとっては初めての団員ナンバーですね……!」


 エスペランサは、ゲノンから団員ナンバーを授かって貰うと、感慨深そうに微笑み始めた。


 そして、ゲノンは続け様に知恵実に団員ナンバーを任命する。


 「そんで、ホシチエミッ! お前は『団員No.2』だぜ!」


 「うんっ! 私、皆の為に精一杯頑張るからねっ!」


 団員ナンバーを授かった事によって、知恵実は改めて気持ちを引き締め始める……。


 そして、ゲノンは続けてハルキュオネに語り掛ける。


 「良い返事だチエミッ! んで次だッ! ハルキュオネ! お前は『団員No.3』だッ!」


 「ふふっ、皆で協力して、この愛戦旅団を世界一の旅団にしましょうねっ♪」


 ハルキュオネも、ニッコリと微笑みながら、これからの愛戦旅団の活動に尽力するつもりだ。


 「そして、風来坊ギンヤ! お前は『団員No.4』だッ!」


 「へっ、おじちゃん、皆の為に張り切っちゃうよぉ〜ッ! おじちゃんの強さを見れば、アンタ等もきっと惚れ直す筈だぜぇ〜ッ!?」


 ギンヤは、ポキポキと指を鳴らしながらニヤリと微笑った。


 「いや、それは決して無いけども……。 だって、もう貴方のギャップを見せ付けられたとしても、取り返しの付かない程に発言がキモいから、もう無理よ……」


 ハルキュオネは、引き気味にギンヤから目線をソラし始める……。


 「んじゃ、そして最後、ディートハルト! お前は『団員No.5』だッ!」


 「ふむ……。 犬鬼族が何かしらの旅団に入団すんのは初めてのケースだった筈だ。 詰まり、俺は犬鬼一族の歴史の1ページに、『新たな歴史』を刻んだと言う事か……ッ!」


 ディートハルトは、感激しながら天に向かって拳を突き上げた。


 「あら、やっぱりディートハルトの方は、愛らしい上に格好良いわねぇ? モフモフしてて抱き心地も良さそうだし堪らないわね……っ!」


 「確かに、ディートハルトさんは、モフモフしてるし格好良いですねっ! でも、ギンヤさんも、きっと良い人なんですよねっ! 私、信じてますからねっ!」


 「おぉ〜っ! 知恵実ちゃんは、男の見る目が有るねぇ〜っ? ハルキュオネも知恵実を見習って、俺に関心を寄せても良いんだぜぇ〜?」


 「マジで勘弁して欲しいのだけど……。 知恵実も、奴を思い上がらせる様な発言を、無闇に発しない事よ……」


 「す、すみませんハルキュオネさん……っ! で、でも折角、同じ愛戦旅団の仲間なのですから、御互いに仲良くしないとっ!」


 「まぁ、時間を掛けてゆっくりと、仲を深めていけたらいいんじゃねぇか? もぐもぐ……」


 「そうですねっ! ディートハルトさんっ!」


 「おっし! んじゃ、これからの活動方針を発表するぞぉ〜ッ!」


 そして最後に、ゲノンが愛戦旅団のこれからの目標を掲げ始める……!


 「んで、先ず愛戦旅団が目指す事とは、明日アメリア王国で開催される……年に一度の伝統的な祭典、『ウィザードフェスティバル』にて、我等がハルキュオネが無事に優勝出来る様に応援する事だ〜ッ!!」


 「ふふっ、皆の為にも、精一杯頑張って最高の成果を勝ち取ってみせるからねっ♡」


 「うんっ! 頑張って下さいねハルキュオネさんっ! ウィザードフェスティバルの優勝賞金は愛戦旅団にとっては、とても貴重な『収入源』ですから、ハルキュオネさんが優勝出来るかどうかによって、この旅団の今後の方針が変わりますからね……っ!」


 「おいおい、知恵実……。 エロイ爆乳姉ちゃんに、そこまでプレッシャーを掛けんなよぉ〜? おい、ハルキュオネ。 アンタは気楽にやると良いさ。 その方が案外上手くいったりするもんだからな……」


 「五月蝿いわね……。 知恵実の言った事は別に間違って無いわよ……。 まっ、確かに気楽にやるのが一番だとは思うけどねぇ……」


 「まぁ、兎にも角にも頑張ってねハルキュオネさんっ!」


 「ふふっ、そうね。 よ〜し、頑張るわよ〜っ!」


 かくして、ゲノン達はハルキュオネがウィザードフェスティバルで優勝出来る様に、精一杯の応援と協力をする事にしたのだった……!



【現在位置】

【始まりの大地ストファー】


【現在の日時】

【4月8日 11時36分 春】



【星知恵実】

【状態】:元気

【装備】:水色のカーディガン ピンクのスカート 白のバッグ

【道具】:トランプのジョーカー1枚

【スキル】:希望の集い

【思考】

1:遂に愛戦旅団の本格始動だねっ!

2:ウィザードフェスティバルって言うのが明日開催されるみたいだけど。

3:ハルキュオネさんなら、きっと優勝出来るよっ!

【基本方針】:ハルキュオネがウィザードフェスティバルで優勝出来る様に必死に応援する。



【卑怯なるゲノン】

【状態】:やる気満々

【装備】:黒の服

【道具】:無し

【スキル】:認識されない存在

【思考】

1:良いねぇ良いねぇ〜っ!

2:どんどん仲間が集まって来るなぁ〜ッ!

3:俺は決して戦闘タイプとかじゃねぇから争い事はお前達に任せたぞッ!

【基本方針】:愛戦旅団の本拠地を建てる。ハルキュオネがウィザードフェスティバルで優勝出来る様に応援する。



【疾風のエスペランサ】

【状態】:感激

【装備】:翠の鎧 翠の剣 袋

【道具】:金貨30枚 煙玉5個 回復瓶5個 回復薬DX10個

【スキル】:天空疾風移動

【思考】

1:今まで下っ端止まりだった僕が……!

2:此処まで伸し上がれるなんて……っ!

3:何だか嬉しいな……。

【基本方針】:ハルキュオネがウィザードフェスティバルで優勝出来る様に応援する。風来坊ギンヤに風俗代を支払う。



【魔法使いハルキュオネ】

【状態】:やる気満々

【装備】:赤と黒のウィッチの服 黒の魔法杖 深紅の魔女帽子

【道具】:翠の魔石 蜜柑色の魔石 漆黒の魔石

【スキル】:尽きない魔力

【思考】

1:絶対に優勝してみせるわよ……。

2:これは私だけの問題じゃない……。

3:この愛戦旅団の今後にも関わってるから、生半可な気持ちじゃ許されないわ……。

【基本方針】:ウィザードフェスティバルで優勝する。



【風来坊ギンヤ】

【状態】:健康

【装備】:三度笠 道中合羽 名刀白銀世界 巾着袋

【道具】:ピザまん5個 酒2瓶

【スキル】:白銀世界

【思考】

1:余り気を張りすぎるなよ……。

2:エロイ爆乳姉ちゃん……。

3:再三言うが、気楽にやんのが一番だぜぇ?

【基本方針】:ハルキュオネがウィザードフェスティバルで優勝出来る様に応援する。エスペランサに風俗代を奢って貰う。



【ディートハルト】

【状態】:健康

【装備】:鉄の剣 鉄の弓 旅人の袋 自動翻訳装置

【道具】:閃光玉5個 痺れの矢30本 鉄の矢50本 おにぎり2個

【スキル】:達人の構え

【思考】

1:ウィザードフェスティバルか……。

2:聞いても余り良く分かんねぇけど。

3:要するに、一番の魔法使いを決める大会って事かぁ?

【基本方針】:ハルキュオネがウィザードフェスティバルで優勝出来る様に応援する。自動翻訳装置の存在を世界に広める。


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