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幼女聖女 〜ぷにぷにほっぺ聖女の冒険譚〜  作者: ポムの狼
第六章「 迷宮都市」

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第49話 パーティ結成!!

「おめでとうございます! 銀の彗星の順位は25位となりました!」


 街役場の受付のお姉さんが二人の活躍を褒め称える。


「やった! また順位が上がったね! このままいけば任期の間にB級まで昇級しちゃうかも?」


 クッカは上機嫌でくるくるとダンスを踊った。


 ――あれ? でもA級になるにはどうすればいいんだ?


「先生? A級になるにはどうすればいいのです?」


「A級はダンジョンのボス討伐戦に参加して、討伐に成功するとA級に昇級できるんだ。特別枠みたいなもんだね」


「へぇ~。じゃあ、私たちもボス討伐を目指そうよ!」


「そんな、『ちょっと旅行行こうよ!』みたいなノリで言うなよ」


 能天気なクッカの発言にアーロは内心ハラハラしていた。銀の彗星の活躍を妬む、他の勇者や聖女の視線を背中に痛いほど感じていたからだ。


「大体、ボス討伐戦って、討伐メンバーに選ばれないと参加できないって聞いたぞ。うちの国は勇者と聖女の安全第一が基本方針だからな。まだ、初任の5年も終わっていない俺達には難しいんじゃないか? ダンジョンだって初めて入るから、かってが分からないしなぁ」


 ――まずい! このままではアーロが昇級をあきらめてしまう!


 クッカの最近の一番の悩みはアーロになかなか構ってもらえなくなってしまったことだった。仕方ないと言えば仕方がないのだろう。クッカはまだ10歳で子供だが、アーロは17歳になってしまった。あと1年で成人してしまう、ほぼ大人の人間が10歳の子供と遊ぶということにそもそも無理があるのだ。むしろアーロはどちらかと言えば良く付き合っている方だった。しかし、クッカとしてはそれでは不満なのだ。

 決して仲が悪くなったわけではないが、以前とは明らかに二人の関係性が変わってしまったのは間違いない。以前は友人。今は兄と妹。そんな感じだ。


 なので、クッカは少しでも難しい任務に挑戦して、アーロと一緒に過ごす時間を確保したいのだ。実に不純な動機である。


 どうしたものかとクッカが頭を悩ませていたところ、その二人は現れた。



「ふはははは! そういうことなら、俺たちが力になってやろう!」


 声のした方を振り返って、アーロは驚いた。


「あ、あなた達は!」


 続いてクッカもその二人を指さす。


「すかしっ屁の勇者プウさんと、健気な聖女ラインさん!」


「風剣と勇者と曲射の聖女な!! 相変わらずだな、クッカ」


 プウが無邪気な笑顔でクッカの頭を撫でようと手を伸ばしたが、アーロがクッカを引っ張ったので、プウの手は空振りに終わった。


「アーロはすっかり変わったわね」


 アーロの過保護ぶりを見て、ラインはクスクスと笑う。


「背が伸びただけですよ」


 アーロはそっぽを向きながら答えた。


「それより、あなた達C級になったんですってね。さっきのあなたたちの話、悪いけど聞かせてもらったわ」


 ラインは妖艶な笑みを浮かべた。目元の泣き黒子がセクシーだ。

 クッカは絶賛大人の女性に憧れ中なので、ラインから目が離せない。


「どうだ? 俺たちと組まないか?」


「やったぁ!! 組む組むーー!!」


 クッカはすぐに話に乗った。

 ――ついでにラインさんに美しさの秘密でも聞いてみよう、という下心もある。

 何より、クッカは気のいい風曲の刃の二人が大好きなのだ。


「ちょっと待ってくれ、クッカ。そんなに簡単に決めてしまっていいのか?」


「いいじゃん、さっきアーロだってダンジョンのかってが分からないって言ってたじゃん!」


「私も賛成だな。クルホの縦穴ダンジョンは私も入ったことがなかったから、入る前に下調べがいるなとは思っていたんだ。風曲の二人がいればその必要もなくなるし、いいと思うぞ」


 とヘンリクも賛同する。


「しかし、君たちにとってはメリットのない話だと思うんだけど?」


 ヘンリクはニヤリと笑いながら、風曲の刃の真意を探った。


「俺たちの目的は最速でボス部屋を見つけることにあります。」


「それはなぜだい?」


「俺たち、今年で勇者と聖女を引退しようと考えてます。なので、今年中にバス討伐まで成し遂げたいんです。そのためには早くボス部屋を見つけないといけない。銀の彗星とヘンリクさんの力を貸してほしいんです」


「なるほどね」


「俺たちはB級だから、ボス戦への参加は確定している。他のメンバーの選抜会議にも参加することになるから、協力してくれるなら銀の彗星のボス戦参加を推薦しておくよ。どうだ? 悪くない話だろ?」


 クッカとヘンリクは顔を見合わせて頷いた。あとはアーロが了承してくれるかだけだが――。


「わかりました。でも、一緒に過ごしてみて少しでも俺たちの実力が足りないと感じたら、ボス戦参加には推薦しないでください。俺の今の一番の目標は、クッカを無事に本国へ連れ帰ることですから」


「じゃあ、契約成立だな」


「こちらこそ、よろしくお願いいたします」


 プウが手を差し出したので、アーロはその手を取り、固く握手を交わした。



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