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幼女聖女 〜ぷにぷにほっぺ聖女の冒険譚〜  作者: ポムの狼
第四章「魔大陸上陸」

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第27話 角部屋は俺の物だ!!

「一階にはリビング、キッチン、バスルーム、三階にはベッドルームが三部屋あります」

「やったぁ! 個室だ! おっ先ぃ!」

「あ! ズルいぞクッカ! じゃんけんで部屋決めしよう!」


 ドラの説明の途中でクッカとアーロは二階へと走っていってしまった。


「すみません、子供たちが騒がしくて……」


 ヘンリクはドラに頭を下げたが、ドラは全く気にしていない。


「いえいえ、気にしていませんよ。孫を見ているようですよ。羨ましい限りです。

 では、キッチンの設備からヘンリクさんにご案内しますね」



 * * *



 一方その頃——

 クッカとアーロは階段に近い方の角部屋をどちらが使うかで揉めていた。


「私、夜中にトイレ行きたくなるタイプの人間だから、階段から近い部屋じゃなきゃだめなの!」


「俺だってトイレの近さには誰にも負けない自信がある」


 二人は変な事で競い合っていた。


「俺なんか学園に通ってた時は休み時間毎にトイレに行ってたから『トイレちかお』って呼ばれてたんだぞ」


「かわいそすぎだろ!」


(アーロは学園での話を全然しないから、もしかしてとは思っていたけどアーロって友達いなかったのかな…… なんだか、急に可哀想になってきちゃったよ……)


「ふ……どうやら、私の負けのようだな。

 使いたまえ! このトイレに近い方の部屋をな!」


 クッカは可哀想なアーロに勝ちを譲った。

 クッカとアーロは自分達の部屋に入っていった。



 部屋に入るとアーロは自分のベッドにダイブし天井を眺めた。昨年建ったばかりということもあって、家は至る所から木のいい匂いがしたが、天井の板についた節が人間の目のように見えて少し不気味だった。嫌だなと思って眺めているとクッカが部屋に入ってきた。


「アーロ…… やっぱり一人で寝るの怖いから、こっちの部屋にベッド運んできてもいい? 天井の模様が顔みたいで怖いの……」


 アーロはガバっと勢いよく起き上がって笑った。


「クッカはまだまだおこちゃまだな。ベッド運ぶの手伝うよ」


 クッカとアーロは協力してベッドを運び、角部屋は少し狭い二人の部屋になった。


 アーロはエテラマキ家でも兄と姉とは疎遠だったし、学園生活でも友人と呼べるような級友はいなかったので、クッカとの関係は心地良いものだった。

 クッカはアーロにとってバディであり、妹であり、唯一の友人なのだ。



「おーーい! ドラさんが帰るから降りて来なさい!」


「「はーーい!」」


 一階からヘンリクが呼ぶ声がしたので、二人は揃って返事をした。


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