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幼女聖女 〜ぷにぷにほっぺ聖女の冒険譚〜  作者: ポムの狼
第二章「バディ」

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第15話 うとうと任命式

 クッカとアーロが案内されたのは玉座の間だった。

 見るからに王様ですって姿の立派なおヒゲのおじいちゃんが玉座にどっしりと腰掛けている。王様の隣にはさっき会ったルノ王女の姿があった。


『……おヒゲじじ』

『静かにしろ!』


 クッカが小声で独り言をいうと、すぐにアーロが小声で注意してくる。

 王様の前に進みながら、クッカがアーロを見ると

『こっち見んな』

 と、口パクでアーロが伝えてきた。


 アーロが王の前に跪いたのを見て、クッカは真似して跪いた。


「勇者アーロ。聖女クッカよ。おぬしらを正式に勇者と聖女に任命し、魔大陸への派遣を命じる。職務に励みなさい」


「は!」


 アーロがカッコよく返事をする。


「勇者と聖女に選ばれた二人の衣食住にかかる費用。装備代は全て国家予算から支給される。必要な物があれば、遠慮なく使いなさい。詳しくは、指導役のヘンリクに聞けば分かるだろう。

 おぬしらの任期は五年じゃ。任期が終われば、一度ここへ戻り今後の身の振り方を報告しなさい。

 それから——」


 王様の話は長かった。アーロは学園での校長先生の挨拶を思い出していた。


 途中、クッカが船を漕いでいたので、その度にアーロが肘でつついて起こした。


「——という訳で、息災でな」


 王様は最後ににっこりと笑い、二人を送り出してくれた。

 眠そうに目を擦っているクッカの手をアーロが引っ張っての退場となった。







「二人ともお疲れ様」


 玉座の間を出るとヘンリクが二人を出迎えた。眠そうなクッカを見て、ヘンリクはクッカを抱っこする。


「正直、先が思いやられます。ダンジョンでも、この調子だと命がいくつあっても足りません」


 ヘンリクの腕の中ですやすやと眠るクッカを見て、アーロは言った。


「うーーん。この子の父親の話では、武器を握らせると別人のように動くって言ってたよ。まぁ、どうしても駄目だったら私もいるから、なんとかなるだろう。大船に乗ったつもりでいなさい」


 ヘンリクがそういうので、アーロはそれ以上追求しなかった。


(クッカが役に立とうが立たまいが、やる事は同じだ。俺はクッカの事を守り抜く)


 クッカの安らかな寝顔を見て、アーロはそう考えていた。



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