009 入学式
とうとう、入学式ですわー
「それで、オレは合格だったのか?」
ハヤトと並んで空いてる席に座って適当に話をしてたら、ハヤトがそんなことを言い出した。
おー、やっぱり気付かれてたかー。
「んー、誤魔化してもいい?」
「お前……やっぱりあれは試してたのかよ」
まぁ、半分以上はストレス解消だったけど……それでも、アレは結構あから様にやったから気づく奴は気付くよなぁ。
「すまんな。ただ、ハヤトと友達になりたいのは本当だし。いま俺と一緒にいるってことはハヤト的にも俺は大丈夫だったってことだろ?」
「まぁな。一応、理由を聞いてもいいか?」
やったぜ、友達ゲットだ。
ぼっちじゃなくなったよ!イフちゃん!!
「いや、だってさぁ……あれぐらいの煽りに耐えられない奴と一緒にいたら学園生活キツくない?」
この学園って、戦闘パートも日常パートでもムカつくやつ結構いるんだよ?
この世界って貴族や華族みたいな特権階級的な制度が残ってる国結構あって、日神国にも残ってるんだが……そういう家の出身者が学園に通ってたりする。
んで、そういう連中って血筋を重んじる奴らが多くてさー平民出身的なのをナチュラルにディスって来るんだよね。
あと、魔物の中には人語を話せる魔物もいたりするんだけど……そっちはそっちで腹立つ感じに煽ってくんのよ。
この辺の情報は割とこの世界でも有名だから、戦闘職なら煽り耐性必須だし、生産職になっても近付いていい貴族や華族を見極める必要があるのよね。
だというのに、あの緑髪眼鏡女みたいなやっかい事を招き寄せるタイプと一緒にいたい訳ないやん。
「あと、俺の勘なんだけど……ハヤトって結構強いでしょ?」
そう、完全に勘なんだけどハヤトは何か戦闘が出来る男な感じがするんだよね。
お、何か目を丸くしてるけど当たりだった?
「お前、本当によくわからない奴だな」
なんで苦笑いして呆れた顔してんだよ。
「だけど、オレもお前みたいな奴は嫌いじゃない」
そりゃどうも。嫌われてないみたいなら何よりだよ。
「皆様、これより桜花魔導学園入学式を執り行いますので静粛にお願い致します」
お、やっと始まるみたい。
「始めに、桜花魔導学園長式辞。浅間 櫻学園長、壇上へお願いします」
出たな、名前で何と関係があるのかネタバレしてる未亡人ロリババァ。
性がアサマで、名がサクラとかスタッフ隠す気が全くなかっただろ。
未亡人なのにルートによっては主人公との……ごめんなさい、大変お世話(意味深)になりました。
ち、違うんだイフちゃん!!ロリババァなのに未亡人だからかむっちゃエロかったとか思ってないよ!?
公式宛てに『浅間学園長のおかげで新たな扉が開けました』ってメールが結構来たとかなんとか……お巡りさん、こいつらです。
んで、壇上にはそんな性癖捻じ曲げロリババァが上がって来た。
きっちりとスーツを着た10代に入ったばかりにしか見えん名前の通りサクラ色の髪をした少女が真剣な顔をして俺達新入生を見渡してる。
なんというか……子供が背伸びしてスーツ着てる様にしか見えんくてスーツ姿が似合わんな。
「話には聞いていたが、本当に少女にしか見えんな」
まぁ、そうだよねー。普通はあんな少女が学園長やってるなんて聞いても信じられないよなぁ。
でも、あのロリババァって色々あって意味わからん強さしてんだよね。
ロリババァの立場と性格的に生徒である主人公やヒロイン達と明確に敵対することはストーリーになかったけど、マジな殺し合いをしたらまず勝てないんじゃないかな?
「新入生の皆様、桜花魔導学園への入学おめでとうございます。私がこの学園の長を務めております浅間 櫻です」
ふぁ~、なに~これ~ロリババァのボイスめっちゃ癒される~心とろけるぅ~。
おま、これ何か身体がゾクゾクするんだけど?ゲーム内でも疑惑になってた声に魔力を乗せるとかってやつなん??
いい金額出すので、耳元で色々と囁いて欲しい。
……いや、俺がロリコンだから学園長の声に興奮してるとかじゃないからねイフちゃん!?
もし仮に興奮してたとしても、学園長は見た目がロリなだけで年齢的には合法だから何も問題ないよ!!
「………なんだ」
おや?ハヤトも違和感を感じてる??
「なぁ、ハヤト。これってやっぱりロリ……学園長が何かしてる感じ?」
危ない、危うくロリババァって言いそうになった。
「ん、あぁ。正直わからん……わからないんだが何かされてる気はするな」
ふむ、なるほど。ハヤトもわからんのか。
まぁ、わからんなら放っておこう。
別にこっちを洗脳するとかを目的にしてないっぽいし、なら気にしても仕方ないよな。
「………というか、お前これを感じ取れたんだな」
ん?ハヤトそれどういうこと??
「周りの連中見てみろよ」
周り?いや普通に他の連中も学園長の話聞いてるだけでは?もう話終わりそうだけど。
何で?ってハヤトの方を向いてみたら……なんだその呆れた顔は、さっきも見たぞ。
「ざっと周りの奴らを見た感じ、学園長の声や話に違和感を感じて反応した奴がほとんどいなかったんだよ。オレだって、咲刀が言わなきゃ気のせいだと流そうとしたし」
え、そうなん??
ハヤト割と意味深な反応したから普通に気付いてると思ってたのに。
しかし、こんだけ違和感ありありな感じなのに気付かないとか不感症か?ロリババァのボイスでは癒されない系なのか?
「咲刀は勘がいいのか、こういう違和感に敏感なのかもな」
んー、ハヤトには言えないけどゲーム知識で学園長の声に何かあるって知ってたから、違和感があることをかもって身構えてただけだから勘がいい訳ではないと思うが。
お、ロリババァの話が終わった。
見た目がロリだからか、凛々しい顔でぺこりってお辞儀して壇上から降りてく姿が何か微笑ましいな。
「続きまして、学園統治会会長から皆様にご挨拶があります」
あ、学園統治会ってのは所謂生徒会みたいなやつね。
生徒会って聞くと何かしょぼそうな気がするけど、この学園って規模がデカいから学園統治会が持ってる権限もデカいんだよね。
たしか、統治会メンバーは学園の運営にもちょっとは携わることが出来るとかそんな感じだったかな?ゲームでもあんまり関わる必要がなくてよく覚えてないんだよね。
あぁ、あと統治会に入ると学園卒業後の進路が選り取り見取りな感じになるとかって設定もあった気がする。
まぁ、桜花魔導学園っていう国内トップクラスの学園の運営にちょっとでも関わってましたーとか進路に大幅にプラスになるやろ。
そーいや、よくよく考えたら学園統治会みたいな目立つポジションにヒロインがいてもおかしくなかったのにα水にはいなかったなぁ。
まぁ、統治会とか興味ないし、庶民の俺と関わりになることとかないだろうから適当にハヤトと駄弁りながら時間潰すかー。
学園長はズドンしません。
本当は咲刀くんの友達はもう少し後で出来る予定だったんですけど、なんかハヤトくんがいい友達になってくれそうなので……このまま書いていこう。
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