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第4話 業務の一環
会議室を出て、自分のデスクに戻るまでの短い廊下。
ジミンの足取りが少し重い。
(業務の一環……か)
胸の奥がチクチクする。
あの広い背中で守られたときの熱。
夢の中で見たエレベーターの密室で、ミンジェに押しつけられたときの息遣い。
現実では「業務の一環」で片付けられてしまうのに、 自分の体は勝手に熱くなって、夢と現実がぐちゃぐちゃに混ざる。
(なんであの人、いつもあんなに冷静なの……? 私だけが、毎晩あんな夢を見て、朝起きたら顔が熱くて仕方ないのに……)
デスクに座って資料を開くふりをしながら、ジミンは小さく息を吐いた。
本当に、ただの責任感だけなんだろうか。
それとも……。
そのとき、資料にはさまった付箋が目についた。
《数字の修正はここだけでいい。無理に残業するな》
ミンジェの筆跡。
ただの業務連絡だ。
それなのに、何か意味を期待してしまう自分がいた。
温泉での出来事の記憶と、昨夜の夢の感触が、また肌の奥で熱を持つ。
(もう……このままじゃ、おかしくなりそう)




