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第24話 選ばれない私
ジミンの内面は、静かに暴走し始めていた。
ソヨンの柔らかい笑顔。ミンジェの落ちついた声。
思い浮かべると胸の奥がチクチクと痛む。
(課長も……ソヨンみたいな完璧な人が好きなのかな)
海外帰りで上品で、スタイルも良くて、
周囲が自然と「お似合い」と囁くような女性。
自分とは違う。
きっと、ミンジェの隣に立つなら、ソヨンのような人のほうが自然なのだ。
ジミンは自宅の天井を見つめながら、きつく目を閉じた。
(君が望むなら。)
あの言葉が頭の中で繰り返される。
課長は一度も、自分が私を選んだとは言ってくれない。
たしかに、近づきたいと言ったのは、私だ。
最初に境界を越えようとしたのも、私だった。
でも、仮婚約も、3ヶ月という期限も、触れない距離も、
距離を取ろうという言葉も——
ふたりの距離を決めてきたのは、いつもミンジェだった。
私はただ、それに従うしかない。
ジミンは手で顔を覆った。
胸の痛みが、嫉妬から怒りへと変わっていくのを感じながら、静かに息を吐いた。
(……もう、限界かもしれない)




