第十五話 援軍
ロボオタのおっさんが、ゲームによく似た異世界で好き勝手やる話です。
機兵、遺跡、秘密基地。好きなものを全部詰め込みました。
「馬車じゃ間に合わんな。」
「3機で先行する」
◇
十分後。
空にレンの叫び声が響いていた。
「恥ずかしい!!」
「この飛び方!」
「恥ずかしい!!」
『みっともないです』
「うるさい!」
グラム。
シルフィネ。
そして、その下。
簡易牽引ロープでぶら下がる。
丸い黒い機体。
ペンギン
「なんだこれ!」
「空中ブランコじゃないか!」
「諦めろ」
前を飛ぶグラム。
レオンは平然としている。
「自分で行くって言ったんだろ」
「そうですよ、コロシアムでも飛んでたじゃないですか。」
リアも笑う。
「釣ってる私たちも恥ずかしくなります。」
「頑張ってください!」
「頑張る場所そこ!?」
◇
下。
行軍中の兵士達。
「あれは……」
「グラムだ!」
「騎士団長!」
歓声。
「おお!」
「妖精姫様!」
シルフィネにも歓声。
「……」
「……」
「……と」
「丸い何か」
「何?」
「ちょっとかわいいかも」
「なんだあれ」
兵士達がざわつく。
「もうどうにでもなれ・・」
レンの心の叫びだけが虚しく響いた。
◇
しばらくして。
レンが真面目な声に戻る。
「本当は」
「こいつに乗せたくなかった」
「……」
リアは笑った。
「何言ってるんですか」
「シルフィネちゃんも」
「私も」
「絶好調ですよ?」
「心配しないでください」
「そうか」
「でもな」
「無理だけはするな」
「はい!」
ペンギンの操縦席で
「ノア」
「リアに異常があったらすぐ知らせてくれ。」
『お任せください』
ノアが胸を張る。
『リア様に異常があれば』
『私が即座に報告します』
「頼む」
◇
その頃。
戦場。
ドゴォォォ!!
ティラントの戦斧が獣人を吹き飛ばす。
「次!」
「来い!」
赤銅色の巨人。
その装甲は。
既に無数の傷を刻まれていた。
「ふぅ……」
バルドが息を吐く。
「やっぱり」
「ティラントはいいな」
愛機。
魔核機ティラント。
その特性は自動修復。
傷付いた装甲がゆっくりと再生していく。
「俺の戦い方にぴったりだ」
回避。
奇襲。
小細工。
そんなものは知らない。
受ける。
耐える。
守る。
そして。
一撃。
敵を叩き潰す。
それだけ。
「俺の体力も」
「自動修復してくれりゃ完璧なんだけどな」
バルドは笑った。
◇
疲労は限界だった。
既に数十体。
獣人を倒している。
「ぐっ……!」
一瞬意識が遠のく。
ティラントがよろめいた。
◇
その瞬間。
白虎の目が細まる。
「……来たか」
牙を剥く。
「白虎様!」
「今です!」
「うむ」
巨大な戦斧を握る。
「そろそろだ」
「首を取りに行く」
獣人達が歓喜する。
「おおおお!」
「白虎様!」
「勝利を!」
「この戦を終わらせる!」
◇
一方。
上空。
「!」
レオンの顔色が変わった。
「バルド!」
リアも息を呑む。
「バルドさん!」
眼下。
赤銅色の巨人。
その前。
白き巨獣。
周囲を埋め尽くす獣人達。
「まずい!」
◇
「レン!」
「ああ!!」
「出番だ!」
「わかった!!」
「戦場に放り込む!」
「ああ、やってくれ!!」
「いくぞ!」
『落下します』
「結界展開!」
◇
その頃。
地上。
疲労したティラント。
勝利を確信した白虎。
そして。
上空から近付く。
三つの影。
白虎が空を見上げる。
「……?」
「なんだ?」
赤い機械の竜。
エメラルドグリーンに輝く
妖精の様な機体。
そしてその下で
ぶらーん。ぶらーん。
揺れていた丸い黒い何か。
「……」
白虎。
「……岩?」
ズドォォーン!!!
轟音がなりティラントの前に
鋼鉄の何かが降ってきた
「さて」
「本職の結界師の」
「久しぶりの仕事だ!」
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