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第63話 優太_思ったより普通のラブホテル

「じゃあ、安いところがいいです」

 莉奈さんは嫌な顔一つせず、安い方がお財布に優しくていいですよね、とほほ笑むと、こっちです、と左に曲がった。

「ここだと比較的リーズナブルなんですがいかがでしょうか。値段見てから決めて頂いても大丈夫です」

 莉奈さんがとあるホテルの前で立ち止まり手で示した。いかにもラブホテルといった外観で、確かに高そうには見えない。

「あ、いや、莉奈さんがお勧めしてくれるのでここにします。」

 ラブホテルの外観だけでは良し悪しが分からないので、素直に同意した。

 じゃあ、ここにしましょ、と言って莉奈さんの後ろに続いてホテルの入り口をくぐる。ひんやりとした空気が心地よい。

「どっちがいいですか?」

 部屋の写真が並んでいるタッチパネルを指さす莉奈さんの隣にたち、部屋の写真を見渡す。人気なのか部屋は2部屋しか開いておらず、利用できない部屋は暗くなっている。白いソファーが映っている部屋と木目調らしい部屋を見比べて、木目調の部屋を選んだ。

 カウンターで料金を払い鍵を受け取る。部屋に入ると意外と普通の内装で、テーブルを挟んで椅子が向かい合わせに置いてある。こじんまりしているが清潔感があった。

「値段の割には綺麗ですね。あんまりラブホテルって感じしないな」

 好印象が持てる室内にホッとしつつも、さて俺はこれからどうしたらいいんだ?と所在なさげに佇む。

「ね、落ち着いていていい感じですね」

 俺の言葉に頷きながら、莉奈さんはお店に電話するので座っててください、と俺に椅子をすすめた。とりあえず言われた通りに座る。

 お店への電話が終わるとコース時間と料金が間違いないか聞かれ、前日にメールにかかれていた内容と相違ないので頷いた。

 俺は鞄から、お金をいれた封筒を出すと、両手で差し出した。

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