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第27話 知夏_お客が求めているものとは

 私はそのホステスとのやり取りを頻繁に思い出し、彼女が教えてくれたことについて考えるようになった。

 事務スタッフになってから気づいたことだが、お客様は最短コースの90分を選ぶ人が全体の5割、120分~180分コースを選ぶ人が4割程で、残りの1割はそれ以上の超ロングコースを選択する。

 コース時間中をずっとベッドの上でイチャコラしているのかといえば、全くもってそうではない。多くのお客様が会話をしたがる。茶菓子を手土産に様々なことを話し、私のことを聞きたがった。

 中にはプレイをすることなくお互い裸で抱き合ったまま、様々なことを話し、うつらうつらと昼寝をしてしまう初老のお客様もいる。この途中で寝てしまうお客様は、私との話が退屈すぎて寝てしまったのかと焦ったが、他愛ない話をしながら寝落ちすることが幸せなのだと言っていた。

 決して安くない指名料を払い、日本でも有数の格式あるホテルでお出迎えしてくれるこのお客様は、何故か私のことを気に入ってくれたようで、新人の頃から毎月指名し続けてくれている。私はひそかに昼寝のおじ様、と親しみを込めて呼んでいた。

 好んで話途中で寝てしまうお客様は昼寝のおじ様くらいだが、会話によるコミュニケーションを重要視しているお客様は、私の指名客の全体の9割を超えることに、入店して2か月たつ頃に気づいた。

 ホステスと話した数日後、120分コースでとあるお客様のご自宅に呼ばれたことがある。高級住宅が立ち並ぶマンションの一室で出迎えてくれたお客様は意外にも若く、私とそこまで年齢が変わらないように見えた。


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