第17話 知夏_キャストを稼がせるための戦略
どの女性を店舗に入店させるかの権限は店長に一任されている。店長がある程度ふるいにかけているおかげで、渋谷店の在籍キャストのルックスは一定のクオリティを保っている。
キャストをサイトに掲載する際には源氏名、年齢、スリーサイズを記載するが、今のお店は人妻専門店のため、20代だと指名が入りにくい。キャストの実年齢は30代から40代のため、当時28歳で入店した私のキャスト年齢は30歳として掲載された。こんな逆サバは初めてである。
そして、私は身長153センチ、Fカップだが、サイトには156センチ、Eカップと記載されている。
その理由を藤本店長に尋ねると、「低身長でFカップだと、ぽっちゃりしている、とお客様は思ってしまうので指名が入りにくい」と、教えてくれた日には、若くて胸があれば良いわけではないのか、と勉強になった。
そして私はバイセクシャルなので、女性同士の絡みができることは客ウケに繋がる、とのことで私のサイトには女性同士のプレイ可、という表示が追加掲載された。
デリヘル以外の風俗業界がどのようにコース時間を表記するかは知らないが、今まで在籍した店舗はコース時間を60分、120分といったように分単位で表記する。
しかし、ここでは時間単位で表記している。理由はロングコースを指名するお客様が多いため、わかりやすさを重要視したためだ。ただし、最短コースの1時間半だけはなぜか90分、と表記されており理由は謎である。
シフトは1週間ごとに掲載される。在籍キャストは風俗嬢が仮に本業であってもそれを話してはならない。
あくまでも旦那と子供がいない隙に不倫を楽しむ設定なので、たまに出勤している体にする必要がある。そのためお客様へ公開される1週間分のシフト表に記載してもいい出勤日数は3日まで。そのため、客からのリクエスト予約は積極的に受け付けている。
リクエスト予約とは、指定した日時に出勤して欲しい、というのを店経由でキャストに要望をだすことである。
ダミーキャストのシフトも在籍キャストと同じように記載している。たまに他店舗で毎日ずっとフル出勤していることになっているキャストが、サイトに載っているのを見かけるが明らかにダミーだと思う。生理日は出勤不可のため、30日間毎日出勤は基本的に不可能だ。
しかし厄介なのが、ひたすらダミーキャストを指名してくる客がいることだ。
「そんなに毎回埋まっているの?1日8時間も出勤しているのに?その子は本当にいるの?」
と、疑うお客様は当然いる。ダミーキャストは存在しないので、当然、会うことはできない。そのような場合は次のように答えると大体、ご納得して頂ける。
「お客様、申し訳ございません。この奥様は1日に1名しか指名を受けず、リピート客が大変多いため、新規の指名は基本受けない方なのです。もし、このような奥様がお好みでしたら○○さん(実際に出勤しているキャスト名)が、似ている雰囲気をお持ちですのでお勧めですよ」
という具合に説明し、出勤キャストの稼ぎになるように指名を付けるのだ。




