表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
129/148

第128話 優太_嬉しい本音

「…それは、もう俺とはしたくないってこと?」

「いや、そういうことじゃなくて」

「どう言うこと?」

「あのー、察してもらえると…」

 彼女は両手を組みながら目線を手元に落としている。

 一体、何を察しろって言うんだ?

 少しかがみ込んで、莉奈さんの目線に合わせた。心なしか顔が赤いような気がする。

「もしかして体調悪かったりする?」

「いや、全然元気」

 じゃあ一体なんなんだ。

「ごめん、何を察すればいいのかわからないんだけど…」

 焦りながら必死で考えるが、追加料金を受け取ってくれない、と言うことは俺ともうしたくないってことにしか思えない。

 つまり、と言いながら莉奈さんが言った。

「追加なしでもしてもいいってこと」

「え、どういうこと?」

 莉奈さんは小さくため息をつく。

「だから、優太にはいつも気持ち良い思いさせてもらってるから、追加をもらうのは申し訳ないな、って思ってるってこと。追加なしでも、私はしてもいい、って思ってるってこと」

 両手で顔を隠しながら「こんな恥ずかしいこと言わせないでよ」と、怒ったように呟く。意味がわかった途端、驚きが入り混じった喜びが込み上げてくる。

「それって、俺とのが、その、良かったってこと?」

 そうだよ、と怒ったような返事が返ってくる。あ、怒ってるんじゃなくて、照れてるのか。

 思いっきり彼女を抱きしめると、苦しいよ、と声が聞こえたが無視してそのまま横に飛び、ベットにダイブした。笑いが込み上げて腹の底から笑う。あー、やばい、涙出てきた。

「どうしたの」

 俺の目を指でぬぐいながら莉奈さんが聞く。

「すごく、嬉しいんだよ」

 泣き笑いしながら俺は答えると、クスリと笑いながら彼女は言った。

「追加なしにやれるんだ、ラッキー!ぐらいに思ってよ」

「そりゃ無理だよ」

 笑い合い、お互いどちらからともなくキスをする。

「なんか甘い味がする」

 味わうように口をもごもごさせて莉奈さんが言った。

「さっきメロンパン食べたからかな」

「ふふ、この前も食べてたよね。甘党なの?」

「わりと」

 キスを繰り返しながら彼女のシャツのボタンに手をかけると、待って、と声が聞こえた。

「…シャワー浴びないと」

「このままがいい」

「じゃあ、電気暗くしたい」

「やだ」

 わがまま、と笑うように息をつくと大人しく俺に身を任せてくれる。電気をつけたままの状態は、実は初めてである。気恥ずかしさもあったが、彼女の表情がよく見える嬉しさには及ばない。

 目が合うと莉奈さんははにかんだように微笑んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ