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第116話 知夏_風俗業界から次のステップへ

 転職活動、エージェント、おすすめ

 で検索をかけて、良さそうなサイトの候補をピックアップしていく。就職活動は新卒の時以来なので、個人で行うには多少の不安がある。できたらエージェントの方に、面接の仕方などレクチャーして欲しい。

 CM等でよく聞くサイトに登録し、転職希望者とエージェントをマッチングさせるサイトにとりあえず登録をする。私に興味を持ったエージェントから連絡が来るので、その中から相性が良い人を選ぼうと思った。

 サイトに登録する経歴書には正直に今の仕事内容を記載した。ただデリバリーヘルスとは書かずに風俗業界、とざっくりした書き方をし、キャストの実績と店舗の売上げ実績と記載した。

 就活をするにあたって、風俗業界に身を置いていたことを正直に話すことについては一切の躊躇は無かった。むしろ隠すことに違和感を覚えた。

 しかし、風俗業界で働いていたことを隠したい、という人は多いと思う。その気持ちはわかる。世間には色んな人がいて、一つの側面だけ見てアレコレいう人が多い。そのような私からみたらめんどくさい人たちの意見にさらされることが、さらにめんどくさい。

 だが、私は法を犯したわけでもなく、自分の尻はキッチリ自分で拭きとったと自負している。自信をもって風俗の仕事をやり切った、と言えるくらい仕事にのめり込んだことは私のささやかな自慢でもあった。

 今の仕事は年内で辞めるが、新しい仕事は2月から始めたい。1月は自分へのご褒美として丸々1か月、旅行にいったりゆっくりと過ごそうと決めていた。

 サイトに登録し終わった翌日、エージェントから何通ものメールが届いていた。

 まずはウェブでヒアリングを行いたい、とほぼ全員が同じことを言ってきたので私は、なるべく同じ日にヒアリングが行われるように、日程調整を行った。

 今まで基本週6勤務、最長15連勤といった働き方をしていたが、就職活動を始めるにあたって、働き方を土日祝休みに変えた。常連客からのリクエスト予約のみ、土日は出勤することにし、いったん毎週水曜日を就活デーとし勤務時間を短めにした。

 出勤を減らせば売上げや本指名ランキングの維持は難しくなるが、借金を完済した今、ランキングを維持するほどのモチベは消え失せた。

 どの仕事に就きたいか全く決まっているわけではないが、土日祝休みの仕事に戻りたい事だけは確定している。シフト制の仕事をして思った。平日休みより土日休みの方が良い。

 これはうんと先の未来だが、この先、男か女かわからないが人生のパートナーを見つけて家庭を築くことを考えるとスケジュールが把握しやすい土日休みの方が何かと良いような気がする。

 1週間で5人ほどのエージェントと面談を行った時に、私は先が思いやられた。人に対する好き嫌いは激しい方ではないが、期待をしていただけにがっかりしてしまった。

 面談を行ったエージェントの人たちはあまりにもギラギラと仕事感を全面に出してくる。いや、仕事だから間違ってはいないんだけど、人対人として接することをとにかく大事にして仕事をしてきた私にとっては、他人の人生の転換期に立ち会う仕事の割には、あまりにもドライすぎて任せようという気になれないのだ。

 中には強引に今後のスケジュール感を決めてくる人もいて辟易した。私は単純に求人を紹介してもらうのではなく、この先の人生のことを考えながら次の仕事を決めたい。

 しかし、指針を自分では定めることができないから、そこから手伝って欲しいのだ。

 とりあえず、ネットで行える無料の自己分析ツールを使い、チャットGPTに風俗嬢が転職先として向いている仕事は何か、と質問をした。新卒の頃にやったことを思い出し、自分の強み、弱み、好きなこと、嫌いなこと、将来どうなりたいか、を紙に書き出してみたが、イマイチどうすればいいのか不明だ。

 そもそも職種で絞った方が良いのか、業界で絞った方がいいのかもわからなかった。


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