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第92話元の世界へ戻れなくなった

いつもお読みいただきありがとうございます!前回の第91話では、まさかの6畳一間アパートで、リリィーナへのアピール(とご褒美のキス)を巡って王子たちの全力スクラム&ヒソヒソ声の大混戦が勃発!しかし、最強王子たちの凄まじい魔力と執着に、木造アパートの壁と物理法則がついに悲鳴を上げ始めてしまい……!?混沌が極限に達したその瞬間、部屋を包み込んだ「謎の光」の正体とは――。いよいよ物語もクライマックス直前!第92話、お楽しみください!

ドゴォォォン!!!


王子たちの魔力と執着のエネルギーが狭い部屋に充満しすぎたせいで、ついに

現実世界の物理法則が悲鳴を上げた。


狭い6畳間のアパート全体が、ピカッと猛烈な白い光に包まれる。


「うわ、なんだこれ、眩しっ!」


「な、なんだよこの光! 眩しすぎて目が開けれねぇよ! 魔力がぶつかり合ったのか!?」


オフィカールは太い腕で目を覆い隠し、必死に光をしのいでいた。


「きゃ、なになになに〜!? この光、前にも見たことある気がするぅ!

誰か覚醒するのぉ?」


(ふふふん、やっと僕が覚醒するのかなぁ、ワクワク。早くしてくれないと

僕拗ねちゃうからね?)


ミディティは自身のパワーアップ

(覚醒)の光だと勘違いして弾んだ心の声を漏らしているが、この光はまったく違う現象だった。


カルトナージュは光から目を逸らさずに、ただじーっとその渦を見つめていた。


「なんだろうこの光……空間を歪ませる感覚とは違うね。まるで、魔力が吸われているようだ」

(僕たちはこの世界にアクセスした……その反動だろうか? まるで、僕たちをこの世界に留めようとしているようだ)


カルトナージュは脳内で淡々と仮説を立て、冷静に光を分析していた。


「ふむふむ、この光自体に僕たちへの害は無さそうですね。カルトも言っていましたが……まるで世界そのものが

僕たちにこの国(世界)に留まれと言っているように感じます」


ミキラカーデが冷静にメガネの奥の目を細める。


(やめて! 作者の私が悪かったです!

だから家を壊すのはやめてーー! まだ借

りて間もないんだから!!)


作者の私はちゃぶ台の上で心の中で平謝りしたが、すべてはもう遅かった。


これこそが世界の強制力。4人の規格外な魔力が衝突した結果、この現代日本の空間にすべての魔力をゴッソリと吸い尽くされ、時空のゲートが完全にロックされてしまったのだ。


やがて、部屋全体を埋め尽くしていた眩い光が、ゆっくりと収まっていく。


……が、私(作者)の姿はなぜか赤ん坊のままだ。バグすら直っていない。



「……あれ? 景色が、何も変わっていませんわ?」


リリィーナが恐る恐る目をあけると

そこに広がっていたのは大理石の床でも豪華なシャンデリアでもなかった。


相変わらずの薄い畳、ちゃぶ台、そして部屋の隅で哀愁を放つ電子レンジ。 


6畳一間のアパートのままだった。


「おい、どうなってんだミキラ! 魔力が、一滴も練れねぇぞ!?」


オフィカールが焦って拳を握るが

いつもの爆発的な闘気は1ミリも出ない。 

「バカな……僕の天才的な魔術回路が、完全に空っぽ(エラー)です……」  


 ミキラカーデが冷や汗を流し、カルトナージュも自身の美しい手を見つめて愕然としている。ミディティにいたっては、暗黒魔法の火花どころか、ただの手のひらから何も出なくてポカンとしていた。


そう。彼らは異世界の最強王子から

魔力ゼロの『ただの顔が良い無職の男たち(4人)』になってしまったのだ!


「嘘でしょ……? 元の世界に、戻れなくなってしまいましたの……?」


絶望に青ざめるリリィーナ。


しかし次の瞬間、王子たちの目が再び

ギラリと怪しく光った。魔力が消え失せようとも、彼らのリリィーナへの重すぎる愛と執着は、1ミリも消えていなかったのである。


「フッ、元の世界に戻れないなら好都合だ。リリィーナ、この狭い城(6畳)で、生涯僕だけのものになってくれるね?」


「ちょっとカルトずるい! 抜け駆け禁止! 魔法が使えないなら、僕がこっちの世界で『ばいと』ってやつをして 

リリィーナちゃんにおいしいお肉いっぱい買ってあげるんだから!」


「僕の頭脳なら、この世界の経済を牛耳るなど容易いことです。ご褒美の権利は僕のものです」


「俺のこの筋肉があれば、日雇いの現場でいくらでも稼げる! 毎日腹いっぱい食わせてやるよ、リリィーナ!」


(いやいやいや!!! 現実的な執着の

方向性にシフトすんな!!! というか男4人とアパート同居とか、これからの家賃と食費で私が破産するわボケェエエ!!!)


魔法が消えても、さらに底なしのドス黒い独占欲を見せる美形四人衆。ついに舞台は異世界ではなく

『現代日本の6畳一間』での最終決戦

(サバイバル)へ!果たしてリリィーナは、このイケメンニートたちから誰か一人を選ぶことができるのか――!?

(第92話 おわり)

第92話をお読みいただき、ありがとうございました!【悲報】異世界の最強王子たち、魔力を吸い尽くされてただの「顔が良い無職(4人)」になる。魔法が消えて元の世界に戻れなくなっても、リリィーナへの執着だけで現代日本の「ばいと」や「日雇い現場」で無双しようとする王子たち、さすがに愛が重すぎます……!笑そして赤ん坊のまま置いてけぼりの作者の胃胃(家賃・食費的な意味で)が心配でなりません。そして皆様に大切なお知らせです。なんと、次の【第93話】で、この物語はついに『完結』となります!6畳一間のアパートで始まる、魔力ゼロの王子たちによる究極の溺愛サバイバル(逆ハーレム)。果たしてリリィーナが最後に選ぶのは誰なのか、それとも――!?最後まで全力のテンポでお届けしますので、最終回もぜひ見届けていただけると嬉しいです!(もし面白い、続きが気になる!と思っていただけたら、ページ下部からの【ポイント評価】や【ブックマーク登録】で応援よろしくお願いします!)

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