第65話:戦闘狂の微笑み
いつもたくさんの応援、本当にありがとうございます!今回は第65話、「戦闘狂の微笑み」をお届けします。タイトル通り、いつもは甘々ヤンデレなカルトナージュ王子が、冷徹で美しい「戦闘狂」の本領を発揮! 言葉ひとつで魔物の大群を消し飛ばす圧倒的な無双っぷりは必見です。その裏で、強敵を縛り付けるために命がけの魔力勝負に出るミキラ王子。さらに、終わりの見えない大群を前に、いつもは喧嘩ばかりのオフィカール王子とミディティ王子がある作戦をひらめいて……!?息をもつかせぬ怒涛のバトル展開を、どうぞお楽しみください!
冷たい暴風を身にまとったカルトナー
ジュ王子が、ついにその恐るべき攻撃を開始した。
群がる魔物たちを見下ろし、彼はただ一言、冷徹にその唇を動かす。
「――消し飛べ」
瞬間、空間が爆ぜた。 カルトナージュの言葉が放たれた途端、凄まじい風の衝撃波がグラウンドを吹き荒れる。
何の発動の構えも、複雑な詠唱すらも
ない。 ただ言葉を発しただけで、押し寄せていた魔物の大群のうち、実に
100匹近くが一瞬で跡形もなく消し飛んでしまった。
パキパキパキィン!!!と激しい音が響き渡り、空中に眩いほどの宝石の雨が
降る。
「ふふ、この魔法はね、言葉を口にするだけで魔物を消し飛ばすことができるんだ。これは本当に久しぶりに使ったかな? だって……僕の一番の得意分野だからね」
キラキラと地面に転がる大量の宝石を背景に、カルトナージュは美しく、そして残酷な笑みを浮かべる。
さすが得意分野と言うだけあって、その言葉の魔法の威力は文字通り桁外れ、
半端ではなかった。
カルトナージュが異次元の強さで無双
するその頃、ミキラカーデ王子はただ
一人、極限の死闘を繰り広げていた。
「くっ……! はぁ、はぁ……っ!」
ミキラは奥歯を血が出るほど強く噛み締めながら、大群の奥に潜む強敵に
『魔力鎖』が解けないよう、力いっぱいに魔力を放ち続けていた。
王族の目、王族の力をもってしても、これほどキツいものなのか。 鎖の向こうから伝わってくる強敵の魔力が、あまりにも規格外すぎて、どれだけ魔力を注ぎ込んでもなかなか勝てない。 だが、ここで自分が鎖を解けば、学園は一瞬で壊滅する。
「……っ、これしきのことで、私が負けると思うなよ……! ――魔法発動、
『癒しの水』!!」
ミキラは急激に鎖に持っていかれる己の魔力を補うため、自身の治癒魔法である『癒しの水』を展開した。
聖なる水の輝きがミキラの身体を包み込み、枯渇しかけた魔力をその場で強引にカバーしていく。
えげつない速度で魔力を奪う『鎖』と、それを必死に超高速で回復させる
『癒しの水』。 限界ギリギリの魔力の綱引きを行いながら、ミキラはただ前だけを睨みつけて、集中を研ぎ澄ませて
いた。
「はぁ、はぁ……っ! クソ、これはマジでキリがねぇよ!」
群がる魔物を拳で殴り飛ばしながら、
オフィカール王子が荒い息を吐いた。 カルトナージュが言葉一つで100匹を消し飛ばしても、地面の影から次々と新しい魔物が湧き出してきているのだ。
「倒しても倒しても、敵が増えていってるようにしか見えねぇ――。なぁ、
ミディ!」
オフィカールは拳をバキバキと鳴らしながら、その脳みそをフル回転させて
いた。 いつもは肉体派の彼だが、この異常な泥仕合を打破するために、ある
『一撃必殺の作戦』を思いついたのだ。
「な、なにさオフィカール兄様!
僕だって今、敵を倒すのに必死なんだけど! こんな時に何――って、あっちゃぁ! せっかくのお気に入りの衣装が、
戦いのせいでボロボロに破れていってるぅぅぅ!」
フリフリの魔法少女衣装をなびかせ、雷魔法を乱れ撃ちしていたミディティ王子が、破れたスカートの裾を見てぷんすかと怒りの声を上げる。
「気にするな! 注目すべきはそこじゃねぇよ!」
「気にするよぉ! 男の子がこんな可愛い格好するの、どれだけエネルギー使ってると思ってるのさ!」
「うるせぇ、聞けって! いや、
もしさ……」
オフィカールは迫り来る魔物を一発殴り飛ばし、宝石に変えながらミディティにニヤリと獰猛な笑みを向けた。
「ミディ、お前と俺で、一緒に魔法を掛け合わせて使ったらさ……。この次から次へと湧いてくる鬱陶しい雑魚どもを、一網打尽に全滅させられるんじゃねぇかと思ってよぉ!」
「……えっ? オフィ兄様と、僕が……連携?」
オフィカールの予想外の提案に、ミディティは驚いたようにその大きな目を見開いた。普段はリリィーナを巡る恋のライバルである2人の大技が一つになった時、一体どれほどの破壊力が生まれる
のか――。
(次回、オフィカール&ミディティの最強合体技炸裂!? お楽しみに!)
第65話をお読みいただきありがとうございました!カルトナージュ王子の「消し飛べ」の一言で100匹近くが宝石に変わるシーン、さすがは最強の王子たちの一角、異次元の強さでシビれました……!いつもは眼鏡男子なミキラ王子が、眼鏡を外して『癒しの水』で自給自足しながら『魔力鎖』を維持している泥臭い執念も、王族のプライドが感じられてめちゃくちゃ格好よかったです。そして後半は、前衛組の熱い共闘の兆し!緊迫した作戦会議なのに、ミディティ王子が「せっかくの可愛い衣装が破れていってるぅぅぅ!」とぷんすか怒っているのが彼らしくて最高に癒やされました(笑)オフィカール王子が提案した「拳(物理)×雷(魔法)」の合体技、一体どんな凄まじい威力を発揮するのでしょうか!?「カルトナージュ王子のドSな微笑みが最高すぎる!」「ミキラ王子、必死に耐える姿がセクシーで応援したくなる!」「オフィカールとミディティの合体技、絶対に熱い展開じゃん!」と思ってくださった方は、ぜひ下にある【☆☆☆☆☆】の評価やブックマークで応援していただけると、毎日の執筆の大きな励みになります!次回、ついに前衛組の最強合体技が炸裂!?第66話もお楽しみに!




