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第48話 猫になってしまった主人公

お待たせいたしました! 本編第48話の更新です!


前回のラストで、まさかの「白猫」の姿になってしまったリリィーナ。

目の前には、隙あらばもふもふしようと企む4人の王子たちが大集結しています。


果たしてリリィーナは、王子たちの熱烈な(?)もふもふ包囲網から無事に逃げ切ることができるのでしょうか……!?

今回も楽しんでいただければ幸いです。


それでは、どうぞ!

私は猫になってしまった……。

猫になんて、なりたくてなった訳じゃあない!急に倒れたと思ったら、気づいた時には猫になっていたのよ!?


今の現状は、オフィカール王子にひょいっと持ち上げられて、高い高いをされている気分というか、まさにそんな感じなのよ!

オフィカール「この猫、大人しいぜ! 俺を見て逃げないなんて、度胸あるじゃあねぇか」


(オフィカール:『いつもは俺を見た瞬間、猫達はみんな逃げるからな……。

初めて猫に触ったけど、毛並みがふわふわしてて、あったけぇのな。これならいつまでも抱っこできるぜ』)


「(いやぁぁぁ! 初めて触ったんだ!? だけどお願いだから私だと気づいてよ

オフィカール王子! あなたは意外と勘がいいんだからァァ!)」


私が心の中で必死に叫びながら短い手足をバタつかせていると、横から不満そうな声が割り込んできた。


ミディティ「オフィ兄様だけずるい!

僕もその猫ちゃん抱っこさせて! 僕だって猫を可愛がりたい……っ」


オフィカール「あ、おいっ!?」


ミディティ王子は、オフィカール王子が私を抱いているところへ容泄なく突撃し、力ずくで私を奪い取ったのだ。


オフィカール「あっ、テメェ何しやがる!」


ミディティ「ふふん! 猫ちゃーん、猫吸いしていい? それとも、しっぽの付け根のところをトントンされる方が好き?

どっちがいいか選んでよぉ」


(ミディティ:『わぁ! 猫ってこんなにふわふわふわしてるんだ! きっと、この柔らかいお腹に顔を押し当ててすりすりしたら、めちゃくちゃ気持ちいいんだろうなぁ……』)


「(女子(私)のお腹に顔をすりすりは絶対だめーーー!!! しかも何よ、

しっぽのところをトントンされると気持ちいいって……そんな猫の専門知識、私に突きつけないでーーー!?)」


キミラカーデ「ミディティさん、そのままその猫様を抱いていてください! その間に私は、肉球の厚さを測って、それで毛並みの触り心地をじっくり確かめたいのです!」


(キミラカーデ:『何故か私は、猫や動物を触ろうとするとみんな一斉に逃げるんですよねぇ。何故でしょう? 私、そんなに怖い顔をしていますかね……?』)


「(いやいやいや! 別にキミラカーデ王子の顔は怖くないし! ただ単に、動物たちはあなたが企んでる恐ろしい本音を目線で本能的に察知して逃げてるだけだよ! っていうか、私も今すぐ逃げたいわーーー!!)」


ミディティ王子に思いっきり「猫吸い」されかけている私。キミラカーデ王子にマッドな「研究」をされかけている私。もう、逃げたい、逃げたすぎる……!!!


「にゃ、にゃあぁぁぁ──っ!」私は限界を迎えた身体をうねうねと液体のように動かすと、ミディティ王子の腕の隙間からスルリと脱出!


そのまま床にシュッと着地すると、一目散に走って──なぜか、カルトナージュ王子の足元へと滑り込み、その影に

隠れた。


カルトナージュ「な、何っ? 僕のところに来て、もしかして噛むつもりかい!? ……でも、子猫だし、噛まれてもそんなに痛くないのかな……?」


(カルトナージュ:『なんだか、最初は『猫だ、怖い!』っていう気持ちが強かったけど……。こうして近くでよく見ると、目がくりくりしていて、

ちょっと……いや、かなり可愛く見えてきたな……』)


「(めっちゃくちゃ葛藤しながらこだわってるじゃん! でも、これで少しは猫へのトラウマが緩和されたのかな、カルトナージュ王子)」


私がカルトナージュ王子の後ろに隠れてホッとしたのも束の間、前方から

オフィカール王子、ミディティ王子、

キミラカーデ王子の3人が、目をギラギラと輝かせながらゾロゾロと私の方へ向かってやってくる。


囲まれた私は、本能的に精一杯の威嚇を放った。

「シャァァァ──っ!!」


「(もうやだぁぁぁ! 王子たち全員怖いよ! 小さい子猫を寄ってたかってイジメるようで、なんかちょっと引くわぁ……!!)」


──その瞬間だった。脳内で、カチッという「人格が切り替わる音」がハッキリと聞こえた。


同時に、それまでのドタバタした空気が一変し、ピリピリとした圧倒的な強者の魔力が周囲に漂い始める。

「にゃ、にゃあ……? にゃっ!?」


「(初めまして、このか細い声は!?

まるで、わたくしが本物の猫みたいですわ! しかも、あの無礼な王子たちがわたくしに向かってゾロゾロと近寄ってきますわ……! 来ないでくださいまし──!!)」


人間をダメにするもふもふの誘惑に負け、一斉に手を伸ばして突撃してくる

王子たち。次の瞬間、怒れる最強の白猫ラトラの小さな肉球が、空を鋭く切り裂いた。──ドガァァァァァンッ!!!!


「「「「うわああああああああっ!??!?!?!」」」」


ラトラが放った渾身の「猫パンチ

(世界崩壊級の衝撃波魔法)」によって、4人の王子たちは一瞬にして、長い廊下の遥か向こうへとまとめて吹っ飛ばされていったのだった。


(※注意:普通の猫パンチでは人間は吹き飛びません! 可愛すぎて悶絶して倒れることはあると思いますが……)


(第48話 つづく)

第48話をお読みいただき、ありがとうございました!


リリィーナの危機に、ついに裏の人格であるラトラが猫の姿で覚醒してしまいました(笑)

お上品な口調でありながら、理不尽に迫る王子たちを世界崩壊級の猫パンチで一撃粉砕するラトラ、さすがです……!


吹っ飛ばされてしまった4人の王子たちは一体どうなってしまうのか、そしてリリィーナは無事に人間の姿に戻れるのか!?

気になる次回の第49話も、どうぞお楽しみに!


もし「猫パンチ笑った!」「カルトナージュ王子の葛藤が可愛かった!」などと思っていただけましたら、感想コメントやブックマーク、評価での応援をいただけると、執筆の凄まじい励みになります!


それでは、次回の更新でお会いしましょう!

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