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第45話昨日あんなにことがあった翌日

第45話をお読みいただき、ありがとうございます!前回、リリィーナちゃんを囲い込むための不健全な「3つの作戦ルール(暴走したら即キス等)」を大真面目に可決した王子たち。一方、お転婆リリィーナちゃんは、大好きな目玉焼きトーストを食べて、お茶をバッチリ飲んで「今日もいつも通りの日常だなぁ」なんてのんきに玄関を開けるのですが……。開けた瞬間、目の前に広がっていたのは少女漫画にあるまじき『衝撃の光景』でした(笑)。朝からパニック全開の第45話、どうぞお楽しみください!

私はあのまま、ベッドで

ゴロゴロとのたうち回っているうちに、いつの間にかふかふかのシーツに包まれて眠りについてしまっていた。


そして翌朝。昨日あんなに、私の人生を揺るがすような大事件(カルト王子との10分間キス&二重人格の発覚)があったというのに、パチッと目を覚ましてみれば、驚くほどいつもと変わらない静かな日常が

広がっていた。


「あぁ、やっぱりいつも通りの朝だなあ……」

そんなふうにのんびりと思っていた、次の瞬間である。

リビングの階下から、お母さんの容赦ない大声が響き渡った。


「リリィーナ! 起きてるなら早く降りてきなさい! 学校に遅れるわよ!」


「わかったァ! すぐ降りるから、食パン焼いといてぇー!

あと卵付きでーー!」

私は大きな声で返事を返した。


そう、私のモーニングルーティンは、カリカリに焼いた食パンの上にぷるぷるの目玉焼きを乗せてガブッと食べるのが大好きなのだ。


これだけはどれだけ毎日食べても絶対に飽きない、私の至高の朝食である。私は急いでベッドから飛び降りると、制服に

着替え、階段をドタバタと音を立てて駆け下りてリビングに

向かった。


「朝食できてるわよ。あと、ちゃんとお茶もね。今日のお弁当にはあなたの好きなものをたくさん入れておいたから、

お楽しみにねー」


「ふあったーー(わかったー)。おべんとつ(お弁当)楽しみーー!!」私はさっそく食パンと目玉焼きにかぶりつき、口の周りを汚しながらもぐもぐと返事をした。


「あっこら! 喋りながら食べるんじゃありません! ちゃんと

ゴックンしてから喋りなさい。もう時間が迫ってるわよー」


そんな、いつも通りの微笑ましい親子の会話を朝からしていると、突如、玄関の方から

ピンポーンとチャイムの音が

聞こえてきた。


お母さんはクスクスと意味深に微笑むと、フライパンを洗いながら言った。


「ふふふっ、多分、王子様たちが迎えに来たんじゃないかしら……? 早く準備して玄関に

行きなさい。

いってらっしゃい!」


「…………!?」


私は思わずびっくりして、

椅子から転げ落ちそうに

なった。


慌てて座り直すよりも早く、

大急ぎで玄関の方へと向かう。


(う、嘘でしょ、もう来たの!? まだ心の準備が全然できてないのにぃぃぃ!)


意を決してガチャリとドアを

開けた。しかし、その瞬間に私の目に飛び込んできた光景は、これが果たして

「見ていいもの」なのか、

それとも「今すぐ目を隠して

ドアを閉めるべきもの」

なのか、本気で悩むレベルの

すさまじいシチュエーション

だった。


「あっ、おい、ちょい待てミディティ! 俺の口でキスを試すんじゃねえよ!!! やるなら女子とやれ!!」


「え〜? だってぇ、僕、ちゃんとリリィーナちゃんとできるかどうか不安なんだもん、

オフィお兄様! 相手が女子だと、色々あれだしさぁ〜」


なんと、私の目の前で、

オフィカール王子とミディティ王子が男同士で顔を密着させて、キスの練習(?)をもみ合いながら繰り広げていたので

ある。


すかさず、彼らの『心の声』が私の脳内にダイレクトに爆音で流れ込んできた。


(オフィカール:

『なんで外でこんなことするんだよ! リリィーナにキスするための練習だって言ってたけど、俺の唇で試されても困るんだよミディティ……!』)


(ミディティ:


『だって女子と練習したらキリがないし〜。あとラトラちゃんって結構強気だから、オフィ兄様の強気なところに似てるから練習台にちょうどいいかなって思ったんだよね♪』)


私は玄関を開けたまま、あまりの衝撃映像にポカンと口を大きく開けたまま、完全に塞がらなくなってしまった。


(な、ななな……私の知らない作戦のせいで、男同士が、き、キスしてる!? しかも、あの作戦ルールって本当に

『暴走したらキス』でやる気なの!? いやだ、私、絶対にラトラに変わりたく

なーーーい!!!)


だが、玄関先のカオスはそれだけで終わらなかった。

その横では、なんとキミラカーデ王子が、二人の男同士のキスを凄まじい眼光で見つめながら、熱心にノートにメモを取っていたのだ。


「ふむ……! 口の角度は斜めにして、息をする時は鼻ですればいいのですね!

ミディティ、オフィ、非常に

勉強になります!」


さらに、彼のド直球な脳内の

呟きが聞こえてくる。


(キミラカーデ:

『私は実践する時は、ミディティとオフィがするように角度をつけたらいいのでしょうか?

いや、それとも自分なりの独自の魔力共鳴キスを開発した方がいいのだろうか……』)


その心の声を聞いた瞬間、

私のパニックは限界を

突破した。


(ちょ、ちょっと待ちーーーい!!! 私はもしラトラに変わっちゃったら、この4人全員に代わる代わるキスされるの!? いやいやいや! 初めては

カルトナージュ王子に奪われちゃったけど、こんなに何回も色んな人とさせられるなんて、

ファーストキスどころの騒ぎ

じゃなぁぁぁいいい!!!)


私が脳内で盛大な心の声のツッコミを入れて、顔を青くしたり赤くしたりしていると、


ミディティがニヤリと妖しく微笑んでキミラカーデ王子を振り返った。


「んふっ、キミラ兄様もする? その方がお互いに練習になるよ〜? ほら、作戦を成功させるためだしさぁ」


「い、いや! 結構です! わ、私は私なりの研究をしてから

本番に挑みますからァァアア!!!」


さっきまで大真面目にメモを取っていたキミラカーデ王子だったが、ミディティに迫られると一転、顔を真っ赤にしてものすごい逃げ足で後ろへと退いた。


「待ってよ〜、キミラ兄様〜! 一緒に練習しようよー!」


ミディティは楽しそうにキミラカーデ王子を追いかけながら、さらにキスを迫っている。


完全に置いてけぼりにされた

オフィカール王子は、ハブてた(拗ねた)顔で唇を拭いながら、呆然と立ち尽くす私の方を見て、気まずそうに顔を真っ赤に染めるのだった――。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!……王子たち、一体朝から玄関先で何をやっているのですか(笑)!!ラトラちゃんの強気対策にオフィカール王子を練習台にするミディティ王子も最高ですが、それを大真面目にノートにメモして「角度は斜めで鼻呼吸……」と勉強しているキミラカーデ王子がマッドサイエンティストすぎてお腹が痛いです。そしてリリィーナちゃんの「ファーストキスどころの騒ぎじゃなぁぁぁいいい!!!」という魂の叫び、ごもっともすぎて全力で同意してしまいました(笑)。絶対にラトラちゃんに変わってはいけませんね……!最終的にミディティ王子に追いかけ回されて真っ赤になって逃げるキミラカーデ王子という、カオスすぎる朝の幕開け。まだ学校にすら着いていませんが、リリィーナちゃんのライフはすでにゼロに近いです。次回、第46話はいよいよ「このカオスなメンバーでの登校道(道中編)」へ続きます!もし「朝から王子たち爆笑した!」「リリィーナちゃん頑張れ!」と思ってくださったら、ぜひブックマークや評価、感想をいただけると、執筆の大きな励みになります!次回もどうぞお楽しみに!

すいません度々投稿時間変更いたします

15時に投稿いたします

この埋め合わせは必ず行います


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