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第43話ラトラの決着が着く

いつも応援ありがとうございます!前話ではラトラが暴走して大変なことになっていましたが……カルトナージュ王子がやってくれました(笑)。今回は、カルトナージュ王子の甘々(過保護・束縛)な執着が爆発する回です!そして、目が覚めたリリィーナの大パニックと、他の王子たちの反応にもぜひご注目ください。それでは、第43話をお楽しみください!

身動きが取れないまま、カルトナージュからの濃厚なキスを食らうこと、

実に10分…。


捕らえられた私の身体は、彼の強い腕の中に完全に閉じ込められていた。


「んッ、んん……っ! ん……っ、もう、降参しますから……だから、キスをやめてくださいませ……っ!」


(これ以上キスされたら、わたくし、もう限界ですわ……! 頭が、あつくて、どうにかなってしまいそうです……!)


最強の魔法を操る野生の人格――ラトラであるはずなのに、カルトナージュの

圧倒的な色気と独占欲の前では、指一本動かすことができない。


息を吸う隙間さえ与えられないまま、

甘く深く、唇を貪られ続ける。


「ふっ、最初と比べてずいぶん威勢がなくなったね。……ほら、顔、とろけちゃってるよ?」カルトナージュは

唇をわずかに離すと、意地悪く、けれど極上の笑みを浮かべた。彼の親指が、

じっとりと濡れた私の下唇をそっとなぞる。その仕草一つとっても、執着と過保護がこれでもかと詰まっていて心臓が

跳ね上がる。


「だめ、ですわ……もう……っ」わたくし、もう意識が持ちませんわ。こんなところで負けるなんて、あってはならないのに。」

(あの時、リリィーナのお母さんと約束があったのに……。)激しい快感と、悔しさと、カルトナージュの甘い香りに包まれながら、ガクッとラトラは意識を

手放した。


「おっと、ラトラ。意識、手放しちゃったね。よく頑張ったよ」

カルトナージュは倒れ込んできた身体を優しく抱きとめると、その額にそっと労うようなキスを落とした。


「――そろそろ戻っておいで、リリィーナ。君の起きる時間だよ」


(ふぅ……良かった。なかなかにラトラは諦めなかったな。手強い女の子だよ、本当に。……でも、そりゃそうか。だって中身は、俺の愛しいリリィーナ

だもんね)


カルトナージュが満足そうに、そしてどこまでも深い愛を込めて呟いた、その直後のことだった。


「……っ!? な、に、わ、わぁぁぁぁっ!?」


パチッと目を開けた瞬間、私の視界を

埋め尽くしたのは、カルトナージュの

信じられないほどの至近距離の

顔だった。長い睫毛も、妖しく微笑む瞳も、すぐそこにある。

「カ、カルト王子!? なんで、こんな、近くに……!? っていうか、私が用意したお弁当はどこですか!?」


わけがわからない。ついさっきまで、私はお弁当を広げてピクニックでもするような気分だったはずなのに、なぜか今、私はカルト王子の腕の中にすっぽりと収まっている。それと同時に、しばらく眠っていた『心の声』の機能が、私の脳内に大音量で一気に流れ込んできた。(!? な、何!? ラトラのやつ、私が眠っている間に一体何をやらかしたの!? し、しかもカルト王子の心の声で『諦めなかった』って聞こえたけど、何が!? あああ、記憶がないのが本当にもどかしいぃぃ!)


状況は全く掴めない。けれど、私の本能が「ここにいたら絶対にヤバい」と全力で警報を鳴らしている。


目の前のカルト王子は、私のパニックを楽しそうに見つめながら、さらに腕の力を強めようとしていた。


「あ、あ、あの、なんかよく分からないですけど、すいませんでした

ぁぁぁ!!」


私はもう頭が真っ白になって、火事場の馬鹿力でカルト王子を思いっきり突き飛ばした。ドンッ!と良い音が響き、彼の手が離れた隙を見逃さず、私は一目散にその場から全力疾走で逃げ出した。


(なんなの!? ラトラ、本当に何をしたのよ!! しかも……な、なんで私の唇、こんなに生々しいくらいに熱くて、口の中までカルト王子の味がして温かいのぉぉぉぉ!?)


赤くなった顔を両手で押さえながら、

私は振り返ることなく走り続けた。

――その頃、残された王子たちは

というと。


「おっと……ははっ、これだよね。やっぱりお転婆なリリィーナが戻って良かったよ。一時期はどうなるか

焦ったけど……ねえみんな、やっぱり俺のキスってヤバいんだね」


床に突き飛ばされたはずのカルトナージュは、痛がる素振りも見せず、名残惜しそうに自分の唇を指でなぞっていた。

その表情は、獲物を仕留めた肉食獣そのものである。


「お、おい、大丈夫かよカルト! 床に叩きつけられて笑ってんじゃねえよ気持ち悪い!」オフィカールがツンとした態度を崩さないまま、けれどどこかホッとしたように大きなため息を吐いた。


「……まあ、あれってリリィーナに戻ったってことだよな? ったく、無事に戻って本当に良かったぜ。アイツが別の奴になったみたいで、調子が狂って仕方がなかったからな」


「はぁ、本当によかったぁぁ!」ミディティがウルウルとした大きな瞳で胸をなでおろした。あざとい仕草でカルトナージュを睨みつける。


「リリィーナちゃん、やっと戻ったんだね。あの威力のオーラが消えてるぅ、本当に怖かったんだから……。でも、カルトお兄様だけずるい。僕だってリリィーナちゃんを元に戻してあげられたのに」


王子たちが安堵の空気に包まれる中、

一人だけ、全く違う理由で頭を抱えて絶望している男がいた。


「はっ! 私は一体何をしていたのですか!? 皆さん、説明してください、私は今まで何を見ていたのですか!」


キミラカーデが、狂気に満ちた目で周囲を見回す。

「あの、先ほどまでここにいた、最強の魔法を操る美しいお方はどちらへ行かれたのです!? なんという失態……! 早くメッセージ交換をしていれば、私の研究室にお招きして、じっくりとあの方の魔力回路を解剖……いえ、調査させていただけたかもしれないのですーー!」


「おいマッドサイエンティスト、静かにしろ。アイツならさっき走って

逃げただろ」


オフィカールが冷ややかに突っ込むが、キミラカーデの暴走は止まらない。


キミラカーデ以外の王子たちは、完全に「いつもの通常運転」に戻っていた。

カルトナージュはゆっくりと立ち上がると、リリィーナが逃げていった方向をじっと見つめ、妖しく目を細めた。


「さて……リリィーナも無事に戻ったことだし、今回の件で彼女の『秘密』が少し分かったね。次回から、僕たちで

あの可愛いお転婆娘にどう対応していくか……しっかり話し合おうか」

カルトナージュの言葉に、他の王子たちの目が一斉に鋭くなる。


呆れるキミラカーデを横目に、四人の王子たちはリリィーナを完全に囲い込むための、真剣かつ執着全開の作戦会議を始めるのだった。(第43話 終わり)

第43話をお読みいただき、ありがとうございました!カルトナージュ王子の濃厚な10分間キス……ラトラもさすがに降参でしたね。そしてリリィーナちゃん、記憶がないのに唇に生々しい余韻だけが残っていて大混乱です(笑)。一方、キミラカーデ王子だけは通常運転で別の意味で暴走していますが、ここから王子たちの「リリィーナ囲い込み作戦」が始まります!次回、第44話は【王子たちの、執着全開の作戦会議】をお届けする予定です。お楽しみに!【作者からのお願い】「カルト王子、甘すぎる!」「リリィーナのパニックが可愛い」「キミラカーデ安定の狂気w」など、少しでも面白いと思ってくださったら、ページ下部にある【☆☆☆☆☆】の評価(星をポチッと!)や【ブックマーク登録】をしていただけると、執筆の凄まじい励みになります!感想やレビューもお待ちしております!

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