表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/64

第23話助けてくれた王子を今度は私が助ける後編

回の第22話では、カルトナージュに他の王子たちがキスされるという衝撃のラストでした。今回は、初めて自分を助けてくれた王子たちのピンチに、ヒロインのリリィーナが立ち上がります!リリィーナの思い切った行動と、最強のワインが巻き起こすまさかの大逆転劇をどうぞお楽しみください!

私がワインを持って部屋に戻った時、

目の前には信じられない光景が広がっていた。


さっき私を助けてくれた王子たち――

オフィカール、ミディティ、キミラカーデの3人が、なんとカルトナージュの餌食になっていたのだ。


「カルトナージュのキスにやられてる!?……しかも、カルトナージュが2人増えてる……っ!」


呆然とする私の前には、分身して3人になったカルトナージュが妖しく

微笑んでいる。


私が今持っているのは、手元にあるワインボトル1つだけ。3人いっぺんに倒すことなんて、本当にできるのかな……?


一瞬、不安が頭をよぎる。でも、すぐに頭を振って拳を握りしめた。


やるんだ。初めて私を助けてくれたように、今度は私が王子たちを

助けないと!!


「お願い、届いて……!」私は片手に持ったワインボトルに、思いっきり天井で割れるくらいの力を腕に込めて、上空へと投げつけた。


「パリィンパリィン!!」激しい音を立てて、

ワインボトルが天井に勢いよくぶつかって割れた。


部屋中に、深紅のワインが激しい雨の

ように降り注ぐ。不意を突かれた王子たちに、容赦なくワインが降りかかった。


「……っ!?」


3人の王子たちはビクッとして正気を取り戻したものの、顔にかかったワインを反射的に少し味見してしまう。


一方のカルトナージュは、あまりに突然の出来事にびっくりして反応速度が鈍くなってしまい、そのまま大量のワインを頭から浴びることになってしまった。


しかし、この時の私はまだ知る由もなかった。このワインが、舐めただけでも一瞬で酔って眠ってしまうくらい、恐ろしく度が強いものだったという

ことを――。


オフィカール、ミディティ、キミラカーデの3人の王子は、ワインを浴びてちょっとだけ口の中に入ってしまったせいで、一気に酔いが回ってしまう。そして――パタリと、その場に崩れ落ちるように眠りに入ってしまった。


「ええっ!?みんな寝ちゃった!?」


驚く私をよそに、その横ではカルトナージュが時間が止まったように動きを止めていた。


まるで、彼の周囲の時間だけが停止しているかのようだ。やがて、2人増えていたはずの分身のカルトナージュが、スーッと元の1人の体へと戻っていく。


カルトナージュは、トロンとした目で

私を見つめながら、どこか強がるようにこう言った。


「へぇ?ワイン?しかも度が強そうなワインだね?舐めただけでもすぐ酔いが回ってしまうみたいだね?でも俺はいかな……っ」


そこまで言った瞬間だった。

(フラーっ)

と彼の美しい体が大きく揺らぐ。

(パタッ……スゥースゥー)


カルトナージュはそのままふらっと倒れ込み、あっという間に深い眠りについてしまった。


「……本当に、大丈夫だよね?」さっきまでの恐ろしい修羅場が嘘のように、部屋には4人の規則正しい寝息だけが響いている。


私は恐る恐る近寄り、カルトナージュの顔を覗き込んで本当に寝ているか確認を取った。


「……よし、完全に寝てる!」


しっかりと寝ていることを確認した瞬間、私は両手を突き上げてガッツポーズをした。「やったぁぁぁ!」みんなを無事に助け出せた嬉しさで、私はその場でぴょんぴょんと元気に飛び跳ねるの

だった。

第23話をお読みいただきありがとうございました!初めて自分を助けてくれた王子たちのために、勇気を出してワインを投げたリリィーナ。そのワインが超高アルコールだったおかげで、カルトナージュも含めて全員が寝静まるという平和(?)な結末になりました。

次回24話では、王子達が起きるのを待つのか

それとも逃げるのかどっちでしょーか?

気になる方は次回も見て頂けたら嬉しいです


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ