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第20話駆け抜けは許されません

いつも『魔法を知らない天然令嬢ですが、なぜか四人の王子様を次々と救って(物理)溺愛されています。』をお読みいただきありがとうございます!おかげさまで、ついに第20話の大台を迎えることができました。いつもたくさんの応援、本当に励みになっています!前回、カルトナージュ王子からの甘々なキス攻撃を受けてしまったリリィーナ。ですが、その現場を壁の向こうから見つめる3人の影が……!?今回は、王子たちの「絶対に思い出したくない過去」と、命がけの(?)大突撃が始まります!それでは、第20話をお楽しみください!

(ひっっやだ誰に見られてる!? 私と

カルトナージュ王子がキスしてる

ところ!)

心の中で叫び、顔を真っ赤にする

リリィーナ。一方その頃。


カルトナージュの凄まじい怒気

(オーラ)に圧倒され、少し後ろに取り残されていたオフィカール、

ミディティ、キミラカーデの3人は

、ゆっくりと二人の後を追っていた。


「ひっひひひっ! あの野生リリィーナのやつ、光の紐にぐるぐる巻きにされた

クセに、ジャンプしながら逃げて行ったぜ。思い出すだけで笑えてくる!」


オフィカールがクククと肩を揺らせば、ミディティが呆れたように

ため息を つく。


「まさかあんな状態で、まだあんなに力が残ってるなんて凄いじゃん……。でもさ、久しぶりに見たんじゃない? あの

怒ったカルト」


「ええ、やっぱりリリィーナさんは私を驚かせてくれますね。……あの怒った

カルトを見たのは、本当に久しぶり

です。最後に見たのは、私たちが小学校の頃でしたでしょうか?」


キミラカーデが眼鏡の奥の目を細め、

遠い目をした。思い出すだけでもゾッとする、カルトナージュの裏の顔。


「怒るというか……あれは完全にドSになってしまうというか。もはや『キス魔』ですよね。……私たちも昔、1回くらいくらいましたが、あれは本当にきつかったです……」


「思い出すな! 飯がマズくなる!」


「ボク、あの時しばらく唇が腫れて学校休んだもん……」


ゾワリと背筋を走る鳥肌を腕でこすりながら、3人はようやく目的の行き止まりへと辿り着く。


――そして、バッチリと壁の向こうからキスの現場を目撃してしまった。


やはりカルトナージュが完全に

『キス魔』と化しているその光景は、

3人にあの最悪な幼少期の記憶をまざまざとフラッシュバックさせる。


(((思い出したくもない……!)))


3人の脳裏に、凄惨な過去のトラウマがよぎる。


一方、そのキス魔に激しく襲われているリリィーナは、オフィカール、ミディティ、キミラカーデがこちらを見つめていることに気づいた。


「んんんん!!」


(うわぁ、バッチリ見られてるぅぅぅ!……でも、待って? あの王子たちの様子がおかしい。

顔が真っ青じゃない? なんでだろう?)


リリィーナが3人に気を取られた瞬間、カルトナージュの腕の力がさらに強まる。

「……っ、どうしたの? もっと俺に集中しなよ……じゃないと、もっと君にキス『以外』のことをしてしまいそうだよ」


「ちゅぅっ」


容赦なく唇を塞ぎながら、カルトナージュは壁の3人へ冷酷な視線を向けた。


(はぁ……もう追いついたのか、

オフィ、ミディティ、キミラ。……

君らはそこで大人しく見ているといいよ。もう、あの時のようにはされたくないだろ?)


その絶対王者のような威圧感に、3人の足がすくむ。


「うむ……!」

(待って!! 『あの時みたいに』って、一体その3人の王子に過去何があったのよぉぉぉぉぉ!?)


リリィーナの心の中のツッコミが響き渡る中、ついに3人の王子は恐怖を超えて一斉に同じことを思った。


(((そろそろ、あのキス魔から引き離した方がいいんじゃねぇか……!? あれはマジでキツいからさ!)))


(((そうだ、僕たちでリリィーナを

救おうじゃん! 僕たちなら

できるよ!)))


(((そうですねぇ。僕たちならできるかもしれないですね。……何せ私たちは、過去に『あれ』を直に食らったことがありますからね……!)))


3人の王子の意見が一致した。今こそ、暗黒の過去トラウマ

打ち破る時――!」


「「うおおおおおおおおお!!」」」


息を合わせ、リリィーナとカルトナージュがもつれ合う現場へと同時に突撃を仕掛ける!


「お、おい! もうやめろよカルト!

野生リリィーナが本当にキツそうにしてるだろ!」


オフィカールがカルトナージュの肩を掴んで力任せに引き剥がそうとする。


「カルトお兄ちゃん! もうやめてよ!

その怒りはもう十分に収まった

でしょ!?」

ミディティが涙目でリリィーナの腰にしがみつき、必死に引っ張る。


「そろそろ、その狂ったキス魔から普通のカルトに戻って欲しいです、カルトナージュさん!?」

キミラカーデが普段の冷静さを投げ捨て、声を荒らげて叫んだ。


3人がかりの必死の抵抗。果たしてカルトナージュは、このまま『キス魔』から、いつもの普通の優しいお兄様に戻るのだろうか――!?

第20話をお読みいただき、ありがとうございました!過去のトラウマを乗り越え(?)、リリィーナを救うために決死の突撃を敢行した3人の王子たち……!カルトナージュのキス魔モードは果たして解除されるのか、それともさらにカオスな修羅場へと突入していくのか、次回の展開もどうぞお楽しみに!「続きが気になる!」「王子たちの過去が知りたい!」と思ってくださった方は、ぜひ下にある【ブックマーク登録】や、広告下の【評価(☆☆☆☆☆を★★★★★に!)】で応援していただけると、執筆の大きなモチベーションになります!感想やレビューもお気軽にいただけると嬉しいです。次回、第21話でまたお会いしましょう!

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