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元主婦、異世界で暗殺者となり世界を救う ~裏切られたので暗殺ギルドごと王国を乗っ取りました~  作者: 凪塩 未来


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シーズン2 第4話:見えざる手

シーズン2第3話をお読みいただきありがとうございます!


徹底的な兵糧攻めと情報工作でガルド帝国軍を翻弄する茜。第4話では、帝国の背後に潜む「神殿勢力」の影と、この世界が隠している根源的な秘密に茜が迫ります!

「陛下、帝国軍の動向について新たな報告があります」

王宮の作戦室に戻ってきたミリアンダが、一枚の暗号化された密偵からの報告書を茜の机に置いた。


執務机で書類を整理していた茜は、手を止めて顔を上げる。

「どうやら、私たちが仕掛けた兵糧庫の破壊工作で、帝国軍の先遣部隊はすでに補給不足で足止めを食らっているようね。この調子なら、国境を越えてくる前に自滅するんじゃない?」


「それが――」

ミリアンダの表情は、どこか晴れない、険しいものだった。

「私たちの工作によって帝国軍の補給は確かに寸断されているのですが、前線にいる主力部隊の動きが、なぜか一向に衰えないのです。それどころか、兵士たちの士気は異常なほど高く、疲労の色すら見えないという報告が入っています」


「……疲労しない軍隊、ですって?」

茜はスッと目を細めた。

人間の軍隊である以上、空腹や睡眠不足で疲弊しないなどあり得ない。それが魔法によるものだとしても、何万人もの兵士を常に最高状態で維持し続けるには、膨大な魔力と異常なシステムが必要になる。


茜は席から立ち上がり、壁にかけられた別の地図へと歩み寄った。そこには、ガルド帝国のさらに奥に位置する、巨大な宗教的聖地が記されている。

「……神殿よ」


「はい?」

「帝国の背後で、あの国を操っている『神殿勢力』。かつてアルスを『世界を滅ぼす悪魔』として予言し、私をこの世界に引っ張り込んだ連中よ。あの時、私を召喚したのは王国の秘術ではなく、この世界の理(ことわり)そのものだったわね」


ミリアンダはハッと息を呑んだ。

「まさか、帝国をけしかけている黒幕は、あの神殿なのですか?」


「間違いないわ。国を乗っ取り、平和な家計(財政)を築き上げようとしている私たちが、彼らにとって都合の悪い『異物』だからよ。神様だか何だか知らないけれど、自分たちの都合で勝手に世界をかき乱す連中なんて……主婦の目から見たら、一番タチの悪い『勝手に部屋を汚す厄介な隣人』よ」


茜の冷ややかな声に、ミリアンダは思わず背筋をゾクリと震わせた。彼女が怒らせたのは、一国の軍隊ではない。世界の理そのものを敵に回してブチギレた、最強の元主婦だった。


「ミリアンダ。帝国軍の足止めと並行して、神殿の動きを徹底的に洗い出しなさい。奴らがどこから魔力を供給し、どうやってこの世界をコントロールしているのか。その仕組みを全部丸裸にするのよ」


「……御心のままに。神殿の隠された裏帳簿、すべて暴いてみせます」


茜の瞳の奥で、鋭い闘志の光が揺らめいた。

王国との戦争の裏で動き出す、真の黒幕――神殿との全面対決。物語はいよいよ、この世界の核心へと踏み込んでいく。

シーズン2第4話「見えざる手」をお読みいただきありがとうございました!


帝国軍を操る真の黒幕「神殿勢力」の存在が浮き彫りになり、物語が一気にスケールアップしていく展開でした。世界の理を相手に、茜がどう立ち回っていくのか――?

次回、第5話「極秘任務、皇都潜入」もお楽しみに!よろしければブックマークや評価、感想をよろしくお願いいたします!

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