↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元主婦、異世界で暗殺者となり世界を救う ~裏切られたので暗殺ギルドごと王国を乗っ取りました~  作者: 凪塩 未来


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/29

シーズン2 第3話:暗殺者の新たな任務

シーズン2第2話をお読みいただきありがとうございます!


高圧的な帝国の使者を鮮やかに追い返した茜。しかし、大国ガルド帝国がこれで引き下がるはずがありません。第3話では、暗殺ギルド『カナリア』を「国家情報局」へと再編成し、帝国へ逆に牙を剥く茜の裏工作を描きます!

「帝国軍が本格的に動き出したわね」


王宮の作戦室に張り出された巨大な大陸地図の前で、茜は腕を組み、冷徹な瞳でその動向を見据えていた。

地図の上には、ガルド帝国の皇都から出立した大軍が、国境へ向かって進軍していることを示す赤い駒がいくつも置かれている。総兵力はおよそ五万。圧倒的な物量と魔導兵器を誇る帝国軍の猛攻は、数週間以内にクタバレ王国の国境線を踏み潰す勢いだった。


だが、茜の表情に焦りは微塵もなかった。むしろ、目の前の書類に目を走らせるその姿は、月末の特売チラシを真剣にチェックする主婦のそれのようだった。


「陛下、帝国軍の先遣部隊は機動力を重視しているため、補給部隊が後方に置き去りになっています。すでに我が方の工作員が、彼らの主要な兵糧庫と馬車の車軸を完璧に破壊工作いたしました」

ミリアンダが冷静に、かつてとは比べものにならないほど洗練された動作で報告書を差し出す。


「よくやったわ。軍隊なんてね、いくら数多くて強そうでも、お腹が空いて足が動かなくなったらただの烏合の衆よ。……『兵糧は最大の急所』。戦いの基本中の基本ね」


茜が率いる暗殺ギルド『カナリア』は、もはやただの暗殺集団ではない。王国の裏社会を完全に掌握したのち、茜の手によって「国家情報局兼特殊工作部隊」へと見事に生まれ変わっていた。

スパイ、密偵、偽情報流布の専門家、そして経済工作員たち。彼らは帝国の内部深くへと潜り込み、敵の軍事機密を盗み出すだけでなく、帝国の貴族同士のパイプを引っこ抜き、内部からガタガタに崩壊させるための下準備を着々と進めていたのだ。


「表向きの防衛軍は、我が国の最新鋭の魔導防壁でガッチリと正面から受け止める。その間に、あなたたちは帝国の経済と補給路を根底から干上がらせなさい。一滴の水も、一粒の麦も、帝国軍に行き渡らせないようにね」


「はっ! すべては陛下の御心のままに」

ミリアンダが深く頭を下げ、作戦室を足早に退出していく。


部屋に一人残った茜は、窓の外に広がる王都の平和な街並みを眺めながら、ふうと小さく息をついた。

(戦争なんて、本当は面倒くさいし、やりたくもないわ……)


主婦として平和に暮らしていた日常を思い出す。夕食の献立を考え、家族と笑い合う、あの穏やかな時間。それを理不尽な暴力や大国のエゴで踏みにじろうとする者たちがいる限り、茜がその牙を収めることはない。


「我が家(王国)の平穏を乱す不届き者には、お母さんが徹底的にしつけをしてあげないとね」


茜の瞳の奥で、冷たく、そして美しい闘志の炎が静かに燃え上がっていた。

防御から反撃へ――元主婦による、帝国を震え上がらせる大がかりな「お片付け」が、今まさに始まろうとしていた。

シーズン2第3話「暗殺者の新たな任務」をお読みいただきありがとうございました!


暗殺ギルドを国営の特殊工作部隊に昇華させ、主婦目線の兵站潰し(兵糧攻め)で帝国軍を翻弄する茜の圧倒的な手腕を描いてみました。いよいよ本格的な衝突の気配が漂ってきましたね!

次回、第4話「見えざる手」もお楽しみに!よろしければブックマークや評価、感想をよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。