孤独な帝国 其の十三
下手に触って壊したくはなかったが待ち時間暇だったので周りにある物の幾つかに触れてみた。
「これはいったい何に使うものだったんだ…?」
「どこかで見たことある気がするわぁ…多分ここで作ったものじゃない気がするわねぇ」
最初に目についたもの「強めに握ると人の背丈ほどまで伸びる筒」
持ち手部分が金属のような質感の筒で、伸びた部分は木材のような感じだった。破損しても再度使えるとかかな...ちょっと気になる。
次はアラク姐さんが見つけた物「手を離した位置で固定される球体」
机の上にあったボールのようなもの、上に軽く放り投げようとしたらその場で留まった事で気づいた。
生物が触れると動かせるっぽいので体当たりとかしても動いた、でも重力は無視してるみたいで落下はしない。利用用途が今は思いつかないが何かに使えそう...あと外付けAIさんは動かせなかった...え、君非生物だったの?
座って待ってる場所のすぐそばの机にあった物「減らない杯」
底を床に向けている時のみ液体が九割程まで湧き出てくるコップ、飲めるかどうかはAIさんに聞いたけれど[回答…判別不可。未知の液体です]とのことだった。逆さにしても零れない安心設計。
外付けAIさんが気づかず踏んだもの「謎の仮面」
仮面、所謂額から顎までを覆う白い仮面。目と口部分が可動式で、つけている間は自身の皮膚のように動かせる。用途並びに意図不明の謎の物。自分も姐さんも、そしてスライムボディの外付けAIも装着でき、且つ瞼や口の動きに追従した。
「面白物体多すぎじゃね?」
「一通り調べたくなるわねぇ…持って帰ってもいいかしらぁ?」
「回答…流石に呼びに行っている人を待った方がいいかと」
それはそうだ、フェネクスさんが呼んできてる人がこの地下の主だろうし。
でも気になる物が多いのは事実なのでちょっとその辺は要相談ってことでどうだろうか...ダメかな?
「というかこれ、ここで作った物っぽくないな」
「というとぉ?」
「さっき姐さんがどこかで見たことがあるって言ってたのも含めての勘でしかないんだけどね、どうもこれってこの世界にとっても異物っぽいし、かといって自分たちが作り出したものでもなさそうなんだよね」
なんだろう、上手く言えない。
恐らく自分みたいにこの世界に「来た」人が作ったか生み出した、もしくは持ち込んだ物の気がする。
となるとこの地下施設の目的の一つが何となく予想出来てくるな...。
何とは言いませんが色々、収容しなきゃいけない架空の物とか読んでます。




