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奪う者と頼る者 其の六

遅刻!(外出中に17:00過ぎたの確認して諦めモード)

「スライムー!!お話しましょー!?」


アラク姐さんが製造したより細く、且つ丈夫に編み込まれた蜘蛛の糸(ワイヤー)を腰辺りに着けてスライムへと近づいていく。


AI(アイ)、どうだった?」


[回答...微弱ながら反応アリ、自身をスライムと認識していない可能性]


「あーそうか...でも「翻訳」はもう完了してるっぽいな、よしこのまま話し続ける。AI(アイ)もなんか話題提供あればよろしく!」


[了解(仕方なし)...対象の支配状況の確認などはどうでしょう?]


「採用!おーい今取り込まれてる中の人ー!!」


うーん多分返事しようとしてるっぽいけど、口元もスライムで覆われてるから上手く聞こえないな...。

AI(アイ)も流石に口の動きが見えないらしい、お前読唇術もイけるのな?


「まぁいいや、聞こえてる前提で喋り続けるぞ!お前の娘さんに呼ばれて助けに来た!具体的に何するかっていうとスライムに話しかけまくって情報過多で支配権を緩めるから、抜け出せそうになったらすぐ出ろよ!」


多分伝わっただろう、いやまぁ頷いてるっていうか首学区がくゆらしてるのはスライムだから合ってるのかはわからんけど。


「流石にもう一発撃つのはなぁ...」


スライムから助け出したお父さんがボロボロだったら好感度低下しそうだし、そもそも適応されてる想定だから撃つだけ無駄なんだけど。


「アラクネ達の糸も振りほどかれてるしなぁ」


さっきの「魔弾(バレット)」で怯んだ隙に引きはがそうと四方から糸で引っ張っていたけど、今はすぐ振りほどくぐらいには慣れてしまっている。

うーん...もう一回ぐらいどうにか麻痺させたりできれば捕まえれそうなんだけどなぁ。


「ん、麻痺?」


なんか来たぞ?麻痺なんて能力持ってない、けど引っかかるってことはそれっぽい何かを知っている?

でもなんだ?読んできた本でそれっぽいのでもあったか?


「んー...いまいちピンとこないような?」


[質疑...麻痺、記憶の中では脳への負荷で発生するものの一つ。もしくは―――]





「成程...でもそれってかなり接近しなきゃ無理じゃね?」


[回答...腰に付けた糸とアルラウネ族の協力で可能性アリ]


マジか...それ結構綱渡りじゃね?

でも面白そうだし、多分死ぬことは無いだろう。大怪我しても最悪何とかなるだろうという無い自信を抱えていっちょやってみるか!


「となると協力者...姐さんは紐の先に居るだろうし小ルラウネだな」


[確認…後方にてこちらの援護中]


そう、実際話しかけるためにかなり近づいたのにもかかわらず未だに怪我らしい怪我をしていない理由。

アルラウネ達が後方から支援をしてくれているからなのはさっき伝達したが、実際してもらっているのはかなりの()()()()()だ。


自身が話しかけるために接近、スライムの複製腕からの攻撃を下がりつつ回避、その際自分とスライムを分断するように木の根を生成。

これのお陰でかなり自由に動けるし、頭の中で話し合いをする余裕もある。

これなかったらAI(アイ)に話しかける余裕もなかったわ。


そしてそんなアルラウネ達にまたお願いをしに行こうとしてる奴がいるらしいですよ?

きっと竜と仲良くなって頭の中の人と話してる危ない奴なんだろうなぁ。


[疑問...自己分析ですか?]


「やかましいわ!」


こっちの会話に一々反応するスライムを避けたりしつつ、スライム側の行動が少し変化してきたことに気づく。


「あれ、なんかこっちの動きを潰しに来てないか?」


[回答...僅かにですが、こちら側の移動先に事前に複製腕を置くようになりました]


行動パターンの変化?というかこれって...


「自我、目覚めた感じか?」


[恐らく...可能性は高いかと]


よしそれなら最終ラウンドに突入していいだろう!


「アラク姐さん!小ルラウネ!協力求む!!」


こっからラストスパートだ...頼むぞ二人、それと新アイテム「天運(テンウン)」の力を見せてやる!


抜刀!ってしたいけど、主人公はただの一般人なので振り回すぐらいしかできないんですよね...

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