表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/61

奪う者と頼る者 其の一

長編にしたい気持ちとサクッと終わらせたい気持ちが入り混じっている...あと結末が少し分岐してるからどっちにするか悩みながら書く

「えーっと...とりあえず君、誰?」


アラク姐さんの背に乗ってきたこの獣人っぽい子供。

どうも例の「粘性の何か」に里を襲われているらしいがそもそもこの子が誰なのかをこっちは知らないんだよなぁ。


「もっと森の調査とかしておくべきだったか...?」


[結論...後の祭り]


うるせー分かってるよそんなこと。

でも今更悔いても別に何も変わらないし、変わった場合がいい結果になるとも限らないのでこの話はここまで!今はそれより現状把握だ。


「わ...私の、住んでたところに...()()()が来て...最初にお父さんが食べられちゃったの...」


「あ、やっと翻訳適応された。っていうかお父さんは喰われてるのね!?」


おいマジか捕食済みだと?今から行ってもその里滅んでるんじゃないかこれ?


「そし...たら、お父さんを飲み込んだまま動き出して...皆が今抑えてるけど、このままじゃお父さん殺されちゃうよ!」


「前に見たときは人を食べてたけどぉ、乗っ取って動くなんてことはしてなかったわねぇ?」


「姐さん...ってことはその時より進化してるとか?」


「ただ食欲は旺盛だったと思うわぁ、集団でも丸ごと喰いつくしてたからぁ」


「マズいじゃん、この子の里?村?わかんないけど住んでるところ、早く言って助けないと!」


()()()()()()


...どうして。だと?


「あらぁ?伝わらなかったかしらぁ?」


「わからんぞ姐さん、ここで助けに行かない理由がない」


「あるわよぉ...()()()()()()()()でしょ?」


「そ、そんな...このままじゃお父さんが...!」


そうだ、このままのんびり考えてるだけで解決するような話じゃない。

っていうか急がないと知り合う前に里が無くなる。


「姐さん、助ける理由に明確なことが一つある。それは自分だけの理由じゃない、アラクネ達やアルラウネ達にも関係していることだ」


「聞きましょうかぁ?」


「急ぎっぽいから巻きで説明するぞ。今の話で確信したがその「粘性の何か」は恐らく捕食を繰り返して自分みたいに()()()()()()()()()()()()()()


「そうかもしれないわねぇ...()()()?」


思いのほか真面目な反応で少し身構えるけど、姐さんも理由が知りたいだけのはず。

そりゃ自分たちが動けば必然的に巻き込まれるし厄介事は遠慮したいよね...でも巻き込みます。


「可能性だがかなり高い確率の話だ。この子の住んでいる場所の全員が食われた場合、恐らく遠くない未来にこっちに来る」


「理由はぁ?」


「簡単なことだ、捕食して新しく他者の体を乗っ取れるようになったんだ。知識や思考まで把握、支配出来てるなら次の自分を想像するだろう...より大きく、より早く、より沢山。どんな自我を選ぶかは知らないが、ここには複数の種族が集まってる」


「成程ねぇ...選び放題の食事場所ってことになるのねぇ?」


その対象が自分たちだけとは限らない、もし古龍さんの方に手が伸びたりしようものなら本当に手が付けられなくなってしまう。


「だからまだ成長段階の今、すでに厄介だってのは分かっているけど今叩いておきたい」


「…...小ルラウネちゃん達も一緒にぃ、準備しましょっかぁ?」


「う、嘘でしょ…私達も…?」

――――――――――






それに意思は()()()()

それに自我は()()()()

それに能力は()()()()


獣人たちの里にやってきた()()は、偶然...少し前に捕食した際に得た能力を吐き出そうとしていた。

決して少なくない人間を捕食したことで得たその力は、娘と家畜の世話を終えたところだった父親に向けて...放たれた。


何も()()()()それは、その全てを一度に...他者の自由を奪うという、最悪の形で叶えた。




「な、なんだ!?今首に何か...」


「あ、お父さん...頭の後ろらへんに、黒いスライムがくっついてるよ?」


「なんだスライムか...ん、黒いのか?」


「うん、あとなんか...見たことあるスライムより少し変かも?」


「っ!離れろ!」





父親に初めて突き飛ばされた。でもそんなことを気にしている場合じゃないことだけは、今の私にもわかる。

気が付いたら森を走っていた。前に母親が他の種族と会ったとき、川の向こうに竜を連れた人がいると言っていた。他種族に偏見がなく、色々な奴らと暮らしている変な奴...と。

お父さんは苦しそうな声を上げながら、村の人に襲い掛かっていた。

きっと操られているんだろう、けれどそんな証拠も確証もない。


「でも...村の皆じゃ勝てない...!」


それぐらい分かる、それに倒そうとすれば少なくとも父親が死んでしまう...それをどうにかできる能力なんて私も、村の者達も持ってはいない。




走っているうちにアラクネの里に辿り着き、偶然居合わせた姐さんと呼ばれているアラクネが川の向こう。

この人たちの本拠点まで連れて行ってくれたのだ。

獣人:ほぼ人間で、ケモ耳とケモ尻尾がある。

高齢になるにつれてより全身毛深くなる。雄なら髭と体毛。雌なら髪と体毛。

身体能力が比較的高いのと、種族単位で家族として生きているため、繋がりがとても大切。

身体能力だけで生態系ピラミッドの中腹に居られるフィジカル。ただし搦手や口車に弱い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ