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なかまがふえたよ!

モンエナ無印オイチイ!

「はーーなーーしーてーー!!!」


「駄目ですーはいきゅーちゃんそのまま離さないでね」


あの尾で巻き付かれたら生態系ピラミッド最下層のアルラウネは逃げられない...しかも小ルラウネは他の子達より小柄だからな。そして尾を巻き付けて引きずってきたきゅーちゃん満面の笑み、いいこだねー沢山撫でてあげるぞー?


「というか小ルラウネ含めてアルラウネ達逃げすぎだろ...そんなにアラクネって天敵なのか?」


アラクネって何?って顔してる小ルラウネにアラク姐さんたちの種族の名前をまた勝手に決めて付けた旨を伝えたらまた「私の名前ーー!!」と文句を言われたがまぁその辺は華麗にスルーしつつ。

っていうかアラク姐さんにも聞いてみるか。


「実際アルラウネ達ってそんな最近まで喰ってたの?」


「どうだったかしらぁ...でも()()人間があんまり美味しくなかったからぁ、すぐお肉作りに考えを変えた気がするわぁ?」


「つまりそもそもの話、あまり喰ってないと」


「食べてみたら思い出すかもしれなわよぉ?」


それで「はいどーぞ」ってアルラウネ達差し出したら何もかもが崩壊して自分が死ぬ未来に直行しそうなので遠慮しておきます。あと凄い怯えながら見捨てられそうな顔した小ルラウネが可哀そうなので。


「食べさせんぞ?」


「そうねぇ...仲良くするって約束だしねぇ?」


「ど、どう...いうこと?」


「この人、蜘蛛の里の元長で、今日からこっちに一緒に住むってさ」


「「「聞いてない!!!」」」


おぉ他のアルラウネ達も一斉に叫ぶから木々が揺れるじゃないか...怖いからか全く姿は見えないけど。


「まぁ聞いてないも何も今言ったし...あと自分だって随分長い見送りだなぁって思ってたらこっちまで来てたんだもの。気づくの遅れてごめんね?」


「は、早くそのあら...くね?の里に帰ってもらいなさいよ!」


「こっちの方が楽しそうなんですぅ...お肉作りの技術もちゃぁんと持ってきてるからぁ...いいでしょぅ?」


「アルラウネ達と仲良くしてくれよ...?」


「もちろんよぉ?」


うーむ、不安だ...が、まぁ実際本当に敵対したり喰ったりはしないだろ。現に自分が生きてあの里から戻ってきてることで少なくともアルラウネ達も「この人に守ってもらえるならここに住む」って条件は変わらなさそうだしな...まぁ「魔弾(バレット)」は木の枝と蜘蛛の糸を撃ち抜くお仕事しかしてないが。


「あ、あいつをちゃんと...おさえ、られるのよね?」


「あーうん、まぁ多分?」


「そこははっきり断言しなさいよ!?」


いやぶっちゃけこう木々の生い茂った場所でアラクネ、もとい蜘蛛系の奴と戦うってまぁ立地条件最悪の戦闘じゃん?


「あ、そうだアラク姐さん」


「なぁに?」


「一応古龍さん...川の上流で洞穴暮らししてる(ドラゴン)に挨拶しときましょっか」


「あらぁ...その可愛い小竜ちゃんの親なのかしらぁ?」


血の繋がりはないって言ってたけどまぁ...育ての親ってやつかな?

あと「只の回復(ヒール)」もしに行きたいしね、ついでに仲間が増えたって紹介してくるか。


「ってわけで戻ってすぐで悪いですけど行きますか、お仲間紹介ってことで」


「うふふ...仲間って言ってくれるのねぇ?」


「そりゃ言うでしょ?和平結んで仲良くここで暮らすんなら」


「.........そうねぇ?」


おや、なんか一瞬驚いたような顔してたけど...仲間呼びは早かったかね?

――――――――――






(本当に不思議な人ねぇ...私達を仲間なんて呼び方するなんて...)「ねぇ?}


「いや何がねぇ?」


「なんでもないわぁ...さぁ行きましょう?」




アラクネ達にとって人とは...自分たちを嫌悪し、それだけを理由に襲い掛かってくる害虫ならぬ()()であった。

無抵抗な者もいたが、人に殺されるほどやわな体をしていないため、傷つきこそすれ決して殺されることはなかった。だが血は流れるし痛いものは痛いのだ。

だからそれを分からせるために、新しく生まれてくる子たちの中でも攻撃性のある能力を生まれ持った子達には、里の近くまで入ってきた人間たちを積極的に襲わせた。


やがて自分達を襲いに来る者はいなくなり、駆除が完了したとき...攻撃性を有した能力の使い道に悩んだ。まぁそれもオーク達なんかを基準とした()()()()に生かすことで上手い事解決したが...。


お肉こと命冥加(いのちみょうが)作りが里に浸透した頃に、いきなりやってきた人間がまさか自分たちを嫌悪するどころか「可愛い」と…そしてその言葉に嘘がまるで無いと分かったときの混乱といったら、里全体のアラクネ達が認識を改める機会になってしまった。本人は自分が例外と説明してくれたので、今後も人間は狩りの対象だろうが...この人間について行きたいと、年甲斐にもなく思うぐらいには...この者に入れ込んでいる自分がいる。


「アラク姐さんじゃない名前も、いつか欲しいわねぇ?」


「小ルラウネもアラク姐さんも種族名のもじりだしなぁ...アント族といい、自分に名付けセンスがないせいで申し訳ない」


「いつか欲しいだけでぇ、この名前も気に入ってるわよぉ?」


なにせ、自分を判別する()()()()()()()()()()なのだから。

そんなことなど米一粒ほども気づかない、頭に小竜を乗せた人間とアラクネが洞穴へと向かう...。




そんなご機嫌な姐さんに担いで全力疾走してもらえば、洞穴まで1/5ぐらいの速さで着くことを誰も知らない。

アラク姐さんたちアラクネはシンプルに「固い・速い・強い」って感じの種族です。

それプラス「毒個体・糸が特殊・技術系・特殊個体」なんかがいたりします。

あと姐さん自体は普通に長生きなアラクネってだけ。ただ長生きしてるから戦術とか指示出しとかが適格。

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