果たして私は転生者?
どうしよう若干後悔し始めてきた...本当にこっちに歩き始めたの正解だったかな。
適当に投げた木の枝を信じて歩いてる時点で後悔はする前提みたいな感じだったけど、
あまりにも景色が変わらなさすぎる...。
「ステータス...オープン...ダメか」
歩きながら思いつく限りそれっぽい事呟いては見たが何も起こらない。
ただ中二病が森の中歩いてるだけの絵面が垂れ流しだこのままじゃ。
「っていうか森の中で本当に何にも出会わないとかあるか?」
いやまぁ熊とか出てきたら一撃だから出会いたくはないが、
あまりにも静かすぎて川のせせらぎが聞こえてく...る?
「川、すなわち水の流れる音!!!」
これが耳鳴りや幻聴でないことを祈る!
もう体力温存とか気にするか全力疾走じゃこんなもん。
「おっしゃビンゴ!」
マジで川が流れてた!
しかも一瞬だけど魚っぽいやつも見えたし生き物が見れた!
自分以外生き物いないんじゃないかと不安になりつつあったから心が回復していく...。
「しかし、これ普通に飲めるのか?」
日本で生まれ育ってしまった弊害、それはとりあえず飲む!
みたいな発想にはならないということ。
ろ過するために砂利だの枯葉だの炭だので…みたいな知識はあるが、
いくら本好きでもそこまで細かく覚えていない、あとシンプルに多分材料が足りない。
「せめて煮沸させてから飲みたいな...となると火起こしだけど」
木材には困らなさそうだが火種にできそうなものがない、ポケットティッシュでもあれば
良かったが就寝前だったからか何も持っていない。
さて困ったなぁ...
(そういえば、確かさっきの画面で...)
念じるだけで現れるウィンドウをポチポチ...出ました謎のPPとやら。
そしてさっき色々見てた時に目をつけていたやつに貴重なPP1を振り分ける。
「ファイアって書いてあるし魔法的なの使えるんじゃね!?」
うん、まぁ使えはした。
でも指先からマッチ程度の火が出るだけとは思わなかったよ...
「いやまぁ嘆いても喉が潤うわけじゃないし...うん、切り替えていこう」
だが今の自分は身一つ、種火は出せてもコップもヤカンも持ってはいない。
水を煮沸するにしたって入れておくものがなければ火を起こす意味もない。
「川の近くの石で抉れたような奴があればいいけど」
心の中の誰かが、先に探してからステ振りしろよ!と、なにやら怒っている気がしなくもないが
思いついて行動に移した自分をいまさら止めることなんて出来やしないので無視する。
文句があるなら時間でも巻き戻してみろってんだ。
体感二十分ぐらいかけてお椀とまでは言わないが、そこそこ抉れた大きめの石を見つけた。
その石を支えれるように竈もどきを作り、
振り向くだけで無料配布真っ最中の小枝を一か所開けておいた石造りの調理場にセット!
手でバケツリレーをしながら石のお椀に水を溜め、着火!
「たかがマッチ程度でも、意外と引火してくれるね」
乾いた枝がしっかり燃えてくれるまでそこそこ時間はかかったけれど、
無事そこそこの火力にはなってくれた。
ファイアを覚えて初めて気づいたが、あのどこでもウィンドウ君にゲージみたいなのが追加されていた。
指から種火を出している時間に応じて減っていってる...らしいが、消費が穏やかすぎて
減っていることに気づくのがかなり遅れた。
「お、沸騰してる」
これでようやく水にありつける。
見つけたお椀型の石は一人でやっと持ち上げれるかどうかの重さ、サイズです。
竈を程よく安定して組み立てないと多分お椀がすべて潰してお終い。




