ご当地限定お土産スイーツのTierは如何ほどに?
残ったビールをぐいっと飲み干しながら、チラリときつね達を見やる。
もう既に食べ終わったのか、2匹とも満足そうに口の周りやおててをせっせと毛繕いしている。
ビーズのお目々だと思っていたのに、満足そうに細められた所謂キツネ目の2匹も大層愛らしい。
そういえばさっき、
「馳走になった!」
「ごちたま〜」」
とコロコロのお腹を撫でながらぽんぽんとしていたっけ。
器用に毛繕いしているなぁ可愛いなぁと思っている所にはたと蘇る、おうどんソーラン節お揚げ漁。
確かその時出汁でおててがビシャビシャだったような。。
出汁まみれの姿で部屋を歩き回られたらたまったものじゃない汗
そのおててで色々な布類とか触られてはシミになってしまうよ!
「ごちそうさま!」
ガタッと急いで立ち上がるとシンクにお皿を下げる。
きつね達も手伝わないと悪いと思ったのか、食べたお皿とフォークをキッチン側の机の端っこにずいずいと押しやってくれる。
それを受け取りササッと流し台に置き水を張る。
食器洗いは明日の自分にお願いする事にしよう、そうしよう。
「そんなビチャビチャのままでウロウロしないでよ。今から綺麗に洗うからね〜」
そう言葉を投げると、一瞬ビクッとしてテーブルの向こう端まで後ずさる2匹。
はいはい、そうは問屋が卸しませんよっと。
ジリジリと迫り2匹をギュッと掴み持ち上げる。
あれっ?やっぱり気のせいじゃなかったよね。
2匹とも雑貨屋さんからお迎えした時から随分とズッシリ重くなったような。。
うどんのお出汁を吸っただけでは説明がつかないような。
そんな重くなるような事あったかな?はて?
「ねぇ、なんか最初より随分重くなってるけど何でかな?心当たりある?」
2匹に問いかけてみると澄んだ眼差しで返ってきた答えは、
「おぬしがお供えしてくれておった菓子をようさん食べたからかの。」
「おかしうまうまだった〜。特に水色の包みのやつ〜。」
え、お供え?
そんなのしたっけか?
。。。水色の包みのお菓子!?
まさか、まさか!!!
会社のデスクの引き出しにこっそり入れてるお菓子の事!?!?
「えっ!あれ食べちゃったの!?最後の一つだったから、どうしてもしんどい時用に取っといたのに!すごくすごく大切に取っておいたのに。。涙」
水色の包みのお菓子は後輩ちゃんがくれた旅行のお土産で、珍しい期間限定のご当地限定フレーバーの味だったのに。
箱に可愛いメモをつけて、みんなにお土産どうぞ〜と声をかけてくれた物なのに。
それを聞いて驚きと焦りで尻尾がボッと広がる2匹。
ごにょごにょと言い淀むきつね。
まさかお供えじゃなかっただなんて。
そして2匹は知らなかった。
ご当地お菓子にもtierが存在するという事を。
食べ物の恨みは恐ろしいという事を。。
いつものお菓子も美味しいけれど、旅先で買って帰ったりお土産でいただいたりしたご当地おかしは格別に美味しいですよね。
いつものお茶の時間がパッと華やかになり楽しい気分になります。




