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禁断の恋を死から  作者: 蒼檸檬
禁断の恋を秘密を
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十八話 涙とその先

奈央?

どうしてそんなに早くこっち来ちゃうんだよ。

俺もここ来て、2か月ぐらいしか経ってないんだぞ?

早いだろ、奈央。

まだやりたいこと山ほどあるだろ。

やってこいよ。

弔神にメールを送る。


『これって死んじゃうのいつっすか?』


即座に返信が来た。


『1週間後。

どうかしたの?』


どうかしたのってそこまではさすがに弔神でも知らなかったか。

よかった、よかった。

現世に降りて、一回で良いから伝えておこう。

奈央に。

いくら声が届かなくても良いから。

そのまま、現世に降りる旨のメールを弔神に送っておく。

すると、HZさんと六反から話しかけられた。


「どうしたの?

突然大きな声出して。」


二人とも不思議そうな顔をしていた。

隠していても仕方ないかと思い、正直に話すことにした。


「実はさ、俺が担当する故人、知り合いなんだ。

なんなら、好きな人なんだ。

こんな早く来ると思わなくてさ、動揺しちゃって」


HZさんと六反は明らかに哀れむような顔をしているように見えた。

可哀想だろうな、それぐらいみんなに思われるだろうが。


「このまま、一回現世に降りて、その好きな人に精いっぱい楽しんでって、声聞こえないだろうけど言ってくる。

で、好きな人が天国行くタイミングで俺も天国に行く。

短い間だったな、六反。」


「よく平然としていられるよね。

悲しくないの?

まあ、でも、そう決めたんだもんね。

私はごちゃごちゃ言わないでおくよ。

まあ、規約は守ってね。

故人に関わりすぎないようにね。」


「おう。」


そうとりあえず返したが、そんなうまい事いくような気は全然していなかった。

それを心配するかのようにHZさんもこちらを見ていた。



あっという間に1週間が過ぎてしまった、、、、

ついに、来てしまうのか、奈央も。

ふう。

冷静を、平静を、保って。

奈央は俺に気づかないんだから。

落ち着いていけ。

飛び出そうなほど、大きく、大きく、高鳴っている心臓をどうにか抑えつけて奈央が来るタイミングに備える。

携帯が鳴った。


『通知 もうすぐ担当の故人が淀に到着します。』


そんな通知からは一瞬に時は過ぎ、奈央がやってきた。

奈央は最初の方は気を失っていたが、4時間ほどたったころか。

やっと目を覚ました。

落ち着いてやるぞ。


「こんにちは、佐々井奈央さん。

私、佐々井様の淀よどでの行動管理係になった死神Nと申します。

これから、佐々井様には1週間ほど、この淀で生活していただくことになります。

わからないことがあれば何なりとお申し付けくださいませ。」


自分でも奈央にこんな口調を使うことに心底驚きと違和感を覚えたけど、そんなことを考えてる時間もないほど速く速く時間が進んでいく。

こんな風に対応しないで、現世にいた頃みたく、気軽に話していたい。

けど、これも死神として宿命だから諦めるしかないか。


「ヨド?

死神エヌ?

どういうこと?

私は死神によって殺され、地獄に行かないといけないってこと?」


奈央は明らかに動揺しているからか、息が荒くなってきている。

冷静に、淡々と答える。


「淀とは、天国AからZまたは地獄AからZを決めている際の場所です。

いわば、待機所ですね。

恐らく天国や地獄が複数個あるというように教わって育ってきていないでしょうが、実際は一つずつに故人が集まりすぎると、問題が発生してしまうので、分割をするような制度となっております。

その分割を決めるのに特段大きな理由はありませんが、少々時間がかかってしまうものなので、ご了承ください。」


へえ、、、という声を漏らしながら、徐々に冷静さを取り戻してきた奈央。

意外と早く受け入れてくれたからか、少しほっとした。

出来る限り、多くのことを言ってあげて理解しやすくしてあげないとな。


「また、死神と名乗っておりますが、佐々井様が想定しているような邪悪な存在というわけではございません。

死後の世界『淀』を司る神の下僕の略称と言ったところですかね。

実質、死神っていう大層な名前である必要ないんですけどね。

上がそうするっていう方針なんでね仕方ないんですよ。」


呆れているのか、どんな感情なのかはさっぱりわからないが、奈央ははあ、、、、という声を出している。


「あ、ちなみに僕は殺してないですから、佐々井さんのこと。

不慮の事故ってやつです。」


奈央に誤解されてしまうと困るから、一応言っておこう。

自分が死ぬ運命だったと分かってくれたようなので、少しだけ少しだけ奈央に近づいてみよう。

気付いてくれるかな?


「タメ口でいいですかね?

敬語苦手なんでずっと使ってると疲れるんですよね」


わがままのようにしか聞こえなかったけど、それでもまあいい。

これで、少しは現世の時みたいになってくるかな。

少し積極的に行き過ぎたせいか、奈央は少し引いてるようだったけど、いいと了承してくれた。

思わず、緊張がほぐれて情けない声が出てしまったけど、奈央がそれを見て笑ってくれたからなんかどうでもよくなっちゃったかもしれないな。

このままずっとこれが続けばいいな。。。。

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