いざ、出陣
蒼冬「姉上、起きたのだな」
シルヴァリオン「……我は、眠っていたのか……?」
蒼冬「彼女の看病につきっきりだったからな、そうなるのも無理はない」
シルヴァリオン「氷翠殿は?」
蒼冬「彼女なら生きている、音廻が頑張ってくれたおかげでな。じきに目が覚めるだろう」
シルヴァリオン「そうか、良かった……」
蒼冬「それで姉上。氷翠……といったか。あの者が持っていた根は一体なんなのだ? 何があったのか詳しく聞かせてくれ」
シルヴァリオン「……実は」
蒼冬「………。なるほど、彼女が言うにあの根が生物の吸収していた……と」
音廻「研究たーのしー!!」
蒼冬「調べてわかったことだが……あの根には強い妖力が宿っていたんだ。あまりにも強い生命力だ……定期的に私が焼かないとどんどん成長していく……一体何の根なのだ?」
「あの虎の剣士が何か知っているんだろう。あの根の調査をしていたところを襲われた……違うか?」
シルヴァリオン「ああ、合っている。くそ、捕まえて尋問できていたら……」
「彼女を守るのに必死だった、これは仕方のないことだ」
蒼冬「まずはしっかり休んだほうがいい。本格的な調査はまた明日だ。……音廻も早く寝なさい」
音廻「やだー! これ楽しいのにー!」
蒼冬「周辺を軽く調べてみたが……例の根の活動が活発化している。被害が増え始めるのも時間の問題だ」
音廻「本体を見つけ出したいところだけど……あれほどの妖力を持つのなら、結構目立つ大きい植物だったり?」
シルヴァリオン「そんな植物があるのなら、とっくのとうに……ん?」
「……これは、音楽?」
蒼冬「朝から騒がしいな……嫌でも目が覚める……」
「どうやら、間違っていなさそうだ。この音楽には生物を元気にする力があるようだ。……タイミングといい、無関係ではなさそうだな」
シルヴァリオン「聞こえる方角は……こっちか!」
蒼冬「音廻、先生、姉上と同行してくれ。いくらなんでも一人は不味い」
音廻「姉さんは?」
蒼冬「姉さんが動くにはまだ寒い、足手纏いになるだけだから家で根の研究を続けるとする」
「わかった。もし何かあったら自分の身を第一に考えてくれ」
蒼冬「ああ、みんな……気をつけてくれ」




