表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/30

第二拾玖夜 天使の刃に慈悲等在らず

晴明の一撃によって、ルシファーの身体から黒い霧の様な物が現れ、忽ちルシファーの身体を包み込んでしまった

その間も、ルシファーは悶え続ける


空亡「晴明、ルシフに何をした!」

晴明「少しだけ私の力を注いだだけですよ」

空亡「力を注いだだと?」

晴明「えぇ、その結果がどうなるかは知りませんがね…」


霧が晴れると、中から出てきたのは禍々しい瘴気を放ち、身体の所々がドロドロと溶け落ちたような姿となったルシファーであった


空亡「ルシ…フ…なのか…?」

ルシファー「あぁ…空…亡…何処(いずこ)へ…」

晴明「なんと、これは面白い!よもや目が退化してしまうとは!この際それを利用するとしましょうか…ルシファーよ!目の前にいる物を抹殺しなさい!」

空亡「晴明、貴様ァァ!」

晴明「おやおや?いいんですか?貴女の大切な方を放って置いても?」

空亡「くっ…ルシフ…どうか元に戻っておくれ…妾はお前と戦いとうない!」


少し離れたところで妖怪達と戦っていた頼光は塔の下で行われている一部始終を戦を止め妖怪達て眺めていた


頼光「おいおい、なんだよあれ」

河童「ルシファー様があんな姿に…」

唐傘「あの晴明ってやつルシファー様に何しやがったんだ!」

キョンシー「許せぬ!」


空亡の声はもはやルシファーには届かず、晴明の操り人形と化してしまった


ルシファー「晴明様の…命…令…は、絶対…」

空亡「ルシフ!」

ルシファー「目の前の…女…を抹殺…」


ルシファーは、溶け落ちた身体を無理矢理動かし、空亡の元へと歩み寄る


空亡「何故だ、何故こんなことにならねばならぬ!」

晴明「お喋りの時間はお終いです!さぁ、領主二人で殺し合いなさい!」

空亡「ルシフ!戻っておくれ!妾はお前に手を上げる事などできぬ!」


空亡の言葉で少しだけ理性を取り戻したのか、はたまた残った自我の最後の足掻きか、ルシファーは絞るように空亡に言った


ルシファー「空亡…逃げ…ろ…」

空亡「嫌じゃ!お前をこのまま置いてゆくなど!」

ルシファー「うぅ…殺…す…」

空亡「くそっ!ルシフ…!」


地面に跪いた空亡は、ポロポロと大粒の涙を零し喘ぐ様に泣き出した

それを見ていた晴明は、詰まらなそうにしていた


晴明「一体いつになったら殺し合いを始めてくれるんですかねぇ?」

空亡「うぅ…ルシフ…何故じゃ…」


未だ泣き続ける空亡に辿り着いたルシファーは、手に持った刃で空亡の首目掛けて振り下ろす

その瞬間、何処からか声がしてルシファーは退いてしまった


遊女「空亡様、大丈夫?」

空亡「お前は…八百比丘尼?」

八百比丘尼「ごめんね、接客相手が結構しつこくってさぁ、遅れちゃった」

空亡「いや…来てくれて感謝する」

八百比丘尼「空亡様にそう言われると照れるなぁ、それはそうとあれってもしかしてルシファー様?」

空亡「あぁ、晴明によってあの様な姿へと変わってしまった」

八百比丘尼「なるほど…空亡様、時間稼げる?」

空亡「あぁ、問題無い」

八百比丘尼「なら、ルシファー様を元に戻す準備するから、一分だけ耐えて!」

空亡「良いだろう、お前を信じるぞ」

八百比丘尼「任せといて!」


空亡は、またも向かって来たルシファーの攻撃を受け流したり、避けたりしながら耐え凌ぐ

その間、八百比丘尼はぶつぶつと呪文を唱えている


晴明「あの女、一体何をする気でしょうか?」

頼光「なぁ、河童」

河童「なんだ人間」

頼光「俺達、戦ってる場合じゃなくねぇか?これ」

河童「そうだな、一時休戦としようか」

唐傘「聴いたかオメェら!一時休戦だ!」


妖怪達と戦っていた頼光は、相対していた河童と休戦を交わし、目の前の光景を眺める事にした


空亡「くっ、ルシフめ目が見えぬとはいえ、的確に妾の事を狙ってきおる」

ルシファー「ぐぅ…うぉぉ…」


苦しみながらも攻撃を辞めないルシファーに攻撃を仕掛けることなく交わし続けているだけの空亡

それから約数秒、呪文を唱え終えた八百比丘尼が叫ぶ


八百比丘尼「空亡様!ちょっと離れて!」

空亡「ん?わかった」


空亡が後方へと跳ぶと同時に、八百比丘尼は光の玉の様な物をルシファーへと投げた

そして、玉が直撃したルシファーはその場に倒れ込み苦しみ出した


ルシファー「うぐっ…ぐうぅ…」

晴明「無駄ですよ、瘴気に触れた物を治す事などできるはずがありません」

八百比丘尼「それはどうかな?私の浄化能力を舐めてもらっちゃ困るなぁ?」


ルシファーが苦しみ出してから暫くして、ルシファーの身体を光が包み込んだ

その間も、光の中からルシファーの苦しむ声が聴こえてくる


空亡「大丈夫…なのか?」

八百比丘尼「そのはず…」

空亡「曖昧な回答だな…」


そして、光が晴れると中から元の姿へと戻ったルシファーが現れた

ルシファーは、それと同時に倒れそうになる

が、すかさず空亡がそれを受け止める


ルシファー「うぅ、空亡…すまぬ、私は…」

空亡「気にするでない、妾は無傷じゃ」

ルシファー「ならば、良かった…」

空亡「暫しの間寝ておれルシフ…」

晴明「何故です!何故瘴気が浄化できるんです!」

八百比丘尼「さぁ、なんででしょうね?」

空亡「ん?おい八百比丘尼」

八百比丘尼「あ、はい…バレました?」

空亡「全く妾の部屋から鏡を持ち出すとは…」

八百比丘尼「すいません…」

空亡「まぁよい、そのお陰でルシフは助かったのだ。さて、晴明よ覚悟はできておろうな?」

晴明「くっ、今回はこの程度にしておきましょう!ですが、いつか貴女達妖怪を根絶やしにしてやります!」


そう言って、晴明は霧のごとく消えてしまった


河童「おい、お前の主消えちまったぞ?」

頼光「あ、あぁ…」

唐傘「どうした?お前は戦うのか?」

頼光「いや、俺も撤退させてもらう」


そして、頼光も晴明の後を追って夜の京に消えていった


空亡「やれやれ、ではお前達!我等も撤退じゃ!」


空亡の一言で、妖怪達は煙の様に姿を眩ませた


ルシファー「ん?戦はどうなった?」

空亡「ひとまず終わったぞ、しかしまだ戦争は続きそうじゃ」

ルシファー「そうか…」


次回 仮面ライダー逢魔ヶ


八百比丘尼「えぇ!?魂を転生させる!?」

晴明「私は、記憶に手は加えていませんよ?」

六華「そんなの、やだよぉ!禍兄!」

禍刻「くそ…が…絶対…に…!」


絶望の先に待つ未来は、終焉か安寧か

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ