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学校イチの美少女が実は残念系ガンマニアな学園探偵物語〜Mild〜  作者: 笹岡 悠起
最終章 学園探偵よ永遠に
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第79話 依頼

「あのー、依頼あるんだけどー?」

 学園探偵部発足後、記念すべき初の依頼者としてやってきたのは有田莉愛(りあ)だった。


 彼女の依頼は「永遠(とわ)刹那(せつな)の仲直り」という稚拙な内容だったが、この小学校の仲良しごっこのような依頼内容に対して学園探偵部の面々は至極協力的であった。

 因みに、有田の『学園探偵部に仲直りの依頼をする』というアイデアを聞いた永遠は流石にその場には居辛いということで席を外している。

 永遠の刹那への気持ちを直接その耳で聞いてしまった那由多(なゆた)は教室の隅っこに居るが、魂ここにあらずといった様子で少年漫画誌に連載されている有名漫画の二次創作アンソロジー本を死んだ魚のような目で堂々と眺めていた。


 この度学園探偵部の発足に際して、学園側に提出するのに必要な書類は士郎が用意し、活動内容などの説明については成績優秀品行方正で教師陣からの信頼の厚い真理が行った。

 その時、主な活動主旨は「学園内の困り事や揉め事などの生徒主導による自主的な解決を目標とする」と謳った。

 そして学園公認の部活動になる以上は、依頼の調査及び解決は今までと違って報酬のない実質タダ働きにならざるを得ない。そのかわりと言ってはなんだが、正式に活動費として学園から予算が降りる。

 この度の依頼はその主旨に沿ったものだという大義名分もあるが、元々の母体となったゲーラ模が刹那を慕って集まっているような部活(もの)だったので今回の依頼を受けて堂々とお節介を焼けると言う訳だ。


 学園探偵部で所長という役職に収まっているのは寺西、要は部長なのだがネーミングに関して刹那が譲らなかった。

 情報部として元ゲーム愛好会の二人、技術部にラジオ研究会の二人、那由多と彼方(かなた)は特殊技術(変装)班、残りのメンバー(刹那・永遠・真理・士郎・一期(いちご)一重(かずえ))は諜報員だ。

 黒板には刑事ドラマの様に今までの情報をまとめた相関図が描かれている。

 ローリーと一重の目撃情報からトイレに盗撮写真を忘れていた男子生徒とその時に一緒にいた友人二人も特定されているようだ。

「まずは事の発端となった刹那ちゃんの盗撮写真について。やっぱ足で情報を集めるしかないと思う」と寺西。

「っても今回二年生なんだよね? それ持ってたの」と黒板を見ながら元ゲーム愛好会の高橋。

 各学年毎にフロア分けされている学園内では思いの外、上下間の交流が少ない。

 そして、学園探偵部にいる二年生は現在、彼方とこちらも元ゲーム愛好会の藤原百花(ももか)(刹那命名:ふじもも)しかいない。

「一番騒いでたやつは俺がトイレで声かけたから行ってみるよ」と寺西。

 こういった局面でふじももはガチガチの隠キャの為、必然的に陽キャ系オタクの彼方に白羽の矢が立つことが多い。

 それを知ってかどうかはわからないが彼方が先に声を上げる。

「あの子たち確か隣のクラスだから僕聞いてくるよ」

 藤原(ふじもも)はいつも申し訳ないなと思いつつも内心ホッとした。

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