表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/90

第62話 刹那VS一期、永遠VS一重

「いやー、マイッタ参った、隣の神社」


 相変わらずのガラピシャ入室の刹那(せつな)の第一声は総スルーされ、沈黙が彼女たちを迎える。

「あれ? いつも通りだけどナンカ若干暗くなーい?」

「刹那ちゃんコレ」寺西が刹那の眼前に謎部活の勧誘用ビラを突きつける。

「おーっ! さすがローリー! サンキュー! ヨッシ、あと三枚っ」

「じゃなくってさ、コレって一体? 詳細はゲーム・ラジオ・模型部の部室にてって?」

「刹那が一年生たちに勝手にビラ配ってたんだよ。そんでそもそもそんな部活はないだろって、生活指導の鎌田先生に回収命令出されて。虫の居所が悪かったのか一枚残らず回収してこいってカンカンで。さっきまで捜索してたんだよ」

 寺西の問いに、制服や靴に所々砂埃のついた格好の永遠(とわ)が答えた。

「その娘たちは? ……って一期(いちご)じゃない! 入部希望? 言っとくけど、うちの入部試験は厳しいわよーっ。覚悟して……」

 腕を組んだ姿勢で仰け反りながら語る刹那の頭を手に持っていたチラシの束でバサりと後ろから永遠が叩く。

「入部試験とかそもそもねーだろっ!」

 ほっ、といった柔らかい表情になる一期だったが、隣に立っている少女は勝ち気な表情で刹那に食い付いた。

「上等ですよ、先輩っ! 私と一期で受けて立ちますよっ!」と言って刹那を指さす。

「ちょ、ちょっと一重(かずえ)さん」

「いーじゃん一期。あんただって一生懸命練習してたじゃない?」

「練習ぅ? なんの練習してたの、一期?」一歩、一期に近付いて目線を合わせるように少しだけかがんで顔を覗き込む刹那。

 顔見知りには極端に距離感の近い内弁慶な刹那に諦め顔の永遠。対照的に顔を真っ赤にした一期が答える。

「し、射撃の練習(シューティング)デスッ!」

「ふーん、いい心掛けよ一期。それなら私と射撃勝負かそれともあの電動キックボードで永遠とレース勝負(追いかけっこ)でもする?」

「先パーイ、なんで上から目線なんですかぁ? そういう事なら永遠さんとの勝負は私が受けますよ!」一期に一重と呼ばれた少女が刹那に食って掛かる。スカートのポケットに手を突っ込んで革製のキーホルダーがついた四角い頭の鍵を刹那の目に映るように手で摘んでぶら下げて見せた。

「何ソレ?」といって首を傾げる刹那とは対照的に興奮気味に永遠が食い付く。

「Kマーク? kawasakiか?」

「さすがバイク担当の先輩、わかってますね。私の相棒のケセラちゃんこと、KSR-1で受けて立ちますよ」

「いや受けて立つもなにも……」

「あなたもバイク乗ってるの? じゃあ話が早いわね。一期と私がシューティングマッチで勝負して、永遠とあなたがバイクレース(追いかけっこ)で勝負して、あなたたちが勝ったら入部を認めてあげるわっ!」

「いやいや、そもそも入部もなにも学園探偵部なんてねーだろっ!!」

「え? 無いんですか?」驚いた一期が永遠の方を向く。

「それは刹那が勝手に作ったビラで、ここはゲーム愛好会とラジオ研究会と模型部が放課後共同で使ってる教室。そこに俺たちが勝手に入り浸ってるだけだよ。それにゲームとラジオと模型合わせたって全部で五人の零細部活だし」

「零細て!」とラジ研会長が突っ込みを入れる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ