第52話 真理奪還作戦!
前回同様白昼堂々真理を攫われてしまった永遠たちだったが、今回は彼らなりに万全の準備をしていた模様。
「永遠ッ!」士郎が真理のGPS情報が表示されたスマホを永遠に向かって放り投げる。空中でキャッチした永遠がエイプ100のハンドルに付けられたスマホホルダーにセットする。
那由多から受け取ったヘルメットを被り顎紐を締める。刹那も彼女からヘルメットを受け取り、父から借りて那由多に預けていた防弾チョッキを羽織る。
「いくぜ、真理奪還!」
颯爽とエイプに跨りギアを入れて急発進する永遠。
「背中は任してっ!」と永遠に声を掛ける刹那。永遠の腰を両脚で挟み込む様に抱きついてタンデム席に座っている。この変な乗り方は、万が一また拳銃を発砲された時のことを想定しての措置。これで後ろからの銃撃に晒されるのは殆どが防弾チョッキとなる。
「頼んだぞ、永遠」走り去る背中に向けて言った後、士郎はバス停のベンチで一部始終を撮影していたローリーの元へ向かう。
「士郎くん!」警察に電話をしようとスマホを取り出した那由多が士郎を呼び止めた。
「どうした?」
「スクーターの外国人いつの間にか居ないよーっ!」
一方、永遠と刹那。
「マズイな」スマホのGPS情報を頼りに追跡をしている永遠がぼやく。
「どーしたの?」
「多分、このルートだと高速に乗るつもりだ。高速に乗られたらアウトだ」
「追いつけないの?」
「原付は高速走っちゃいけねーんだよっ」
「警察署長に言って何とか……」
「高速は管轄が違うから流石に無理だっ」
「それにさっきの奴らが追ってきてるっ」
「向こうスクーターでしょ? 振り切れないの?」
「あれインドのだから排気量(150cc)負けしてる。いずれ追いつかれる」
永遠の宣言通りじわじわと追いつかれ並ばれそうになるが、バックミラーで確認していた永遠は走行中の車をすり抜けつつ頻繁に車線を変えて撹乱する。
「あいつら何か前より大人しいな」拳銃も向けられずぶつけられることもない、それを疑問に感じていた永遠だったが、はたと気がつく。
「そうか真理だ! 奴ら刹那を真理だと思ってるから手荒な真似はし難いのかも」
「ブブブ」真理の位置を示す士郎のスマホに着信が入り画面が切り替わる。
「あれ? やべっ」ホーム画面に切り替わり位置情報アプリが見えなくなり、やがてロック画面になってしまう。
「クッソ! あと少しなのにっ!」
「永遠っ、アレ! アレだよきっと!」
刹那が指差した先は確かにバンだが、片田舎で白い大型のバンは珍しくない。
「いや、あんなの今までも幾つか見ただろ?」
「アレ、品川ナンバーっ!」




