もうあったまきた表出ろやめちゃかわなお嬢ちゃん!!!
おっもまさか奇襲!?
即座に目が覚めて立ち上がり周囲の気配を…探るまでもないわ。
なんかばけもんがいるのだけれども…
現在時刻は午前の1時、当然誰も起きているはずがないのだけれども一つのでっかい物体が寝室に鎮座していた。
「なんで…こんな邪魔な奴がいるのかしら…」
でかくて丸い布団の中に雪が突っ込まれている、いや私自身何を言っているのかわからないのだけれども。
何してんのかしらこいつは、蹴り飛ばしてやろうかしら…
「ふぎゃ!?おい…誰だぁ今のは」
梛木がひき潰されたと思ったら誰ですかあなた。
寝起きは機嫌が悪い人がいるというのはもちろん知っているけれどもこれはもう別人じゃない。
そんな梛木にもう一回雪が突っ込んでいったかと思うと当然のごとく受け止められた…あ、中から引っ張り出されたわね。
「ん!?何事かしら!?」
「雪、あなたは知っていましたよね。私の寝起きは荒れているって」
「落ち着きなさい梛木!話せばわかる!!!」
「問答無用っ!!!」
ちくしょう、おとなしく寝ることもできないのかしら…
そして雪が吹っ飛んで行ったあとは静かに寝て、誰も何事もなかったかのように起床後朝食を取り終えた。
ちなみに雪は野営をしてから帰ってきたらしい、まあ賢明な判断ね。
「ごめんな雪お前があまりにも壁に激突したりでうるさいから巻き上げたんだわ」
「お前が犯人か、ガチ許せねぇ…」
「マジで何やってんだよお前らは…」
そういや雪梛が言っていた気をつけなというのはこういうことだったのかしら?
まあ過ぎたことはどうでもいいわ、今日も今日とて私はこの子のシャッターチャンスを逃さないように構えている。
「まあ気を取り直して今日はゆったりとゲームでもしようぜ」
そういいながら相棒がカードを出してきた。
「ちょうどいいわね。この前の大富豪の借りをかえさせてもらうわよ!!!」
「そしたら私も混ぜてもらおうかな。強いから全勝しちゃうよ」
「本当に勝ちそうですね」
そんな感じで今日は大富豪バトルになるようだわ。
「ルールはどんな感じだ?」
「8切り、都落ち、スぺ3返し、ジョーカー、革命ぐらいかしら」
雪梛がすさまじい勢いでシャッフルしたと思うといつの間にかカードが分配されていた。
かなり慣れている手つきだからちょっと意外だわ。
「順番は無無から時計回りでいこうか。それじゃあはじめ」
「はいよ」
まずは4から始まったわね、てか雪がにやけているからこれろくでもないこと起きるわよ…
そう思っていたのだが序盤はそんなことなくそれぞれどんどん出していった。
「なあ雪、なんでそんなに強カードを出しまくるんだ?」
「わからないわよ。手持ちが本当に最強な配置かもしれないわよ」
「はいよ」
「いやつよくね?」
なんか雪梛スタートかと思ったら急に9のトリプル使ってきたわよ!?
嫌でもまだあと三枚だから多分大丈夫なはず。
「はい、8切りでおしまいだよ」
「強すぎないですか手持ち…」
まさかの雑談していたら負けていた件について。
まあ一人にでも勝てれば十分よ気楽にやっていくわ。
そうして一周したところで雪が動き始めた。
「くらえ!!!」
来たわねジョーカーでも多分阻止されるわよそれ。
「暴いてやる!」
さすがはこの子ねここまで持ち続けるのは結構なばくちよそれ。
適当に試合を進めていた雪はでていたカードを把握していなかったようだ、そうはいっても私も把握はしていないわよ。
そうして順当にこの子、私、無無、梛木が上がって雪は負けとなった。
「ちくしょう!なんて日だ!!!」
「そりゃああれだけ序盤に出しまくってたら絶対革命が来ると思うでしょ」
「相変わらずこういうゲームの立ち回りはへたくそですよね」
「そういうこと言わないで!!!」
その後第二、三回戦進んでいったが雪梛がずっと勝ち続けていた。
「おかしくないかしら?絶対何か仕組んでるわよ」
「そういわれたからシャッフルだったりなぜか私とカード交換したりしたんじゃん。何であれ負けるつもりはないよ」
何か勝てそうなやつはないかしら、そうはいってもテーブルゲーム以外は勝てるビジョンが見えないわ…
鬼ごっこは無理かくれんぼもむり球技はもちろんだし走りでも勝てない…なんだこいつは…
「よーしわかったわよ。ブラックジャックで勝負よ!!!」
「なかなか面白いものを選択したね。ルールはどうする?」
「最終チップ数の多いほうが勝ちよ。これなら完全に運の勝負ができる」
こんなところで欲望を開放しないでほしいわね、あほくさいから私は相棒とお茶にするわ。
面白そうと思って無無がついていったのでリビングには私とこの子、梛木が残っている。
なぜか寝室でブラックジャックとか雪梛も大変ね。
「雪梛さん強すぎですよね。あれだけやったのに無敗とかどうなっているんでしょうか」
「ほんとにたいていのもので常軌を逸しているわよね。テーブルゲームすら勝てないとかもう勝ち目ないわよ」
「そういや雪梛は感情が薄いからわんちゃん恋愛シミュレーションのノーミスtruuエンドとかなら勝てるんじゃない?」
「おそらくそういった感情は持ち合わせていなかろうとも行動パターンのように読み取られているでしょうから無理かと」
確かにそういう人よねなんだか人工知能みたい。
寝室からは叫んでる雪と大爆笑してる無無の声が聞こえてくる、ダブルアップでもして負けたのかしら。
「そういや技だか何だかについて話をしていたよね。あの件はどう感じる?」
「正直なところやれるビジョンが見えないわね。上空に飛ぶことなんてできないし大地を揺るがす事もできないわ。せいぜい体液ぶちまけさせて気持ちよくなるのが関の山よ」
「私も無理ですかね。少しぐらいなら再現もできますがやるには反動や耐久性が脆すぎます。そもそも地形を変形させる拳で肉体が崩壊しないほうがおかしくないですか?」
「まあ、そうだよなぁ。私も手持ちでは一枚がド級の技に値するけどあれやるのに条件多すぎて技とは言えないなぁ」
「もうあったまきた表出ろやめちゃかわなお嬢ちゃん!!!」
「キレるのか褒めるのかはっきりしろ」
なんか寝室から雪が出てきたと思ったらブチギレてんじゃない子どもかしらあれは…
「雪が望むなら戦ってあげるよ。じゃあいこうか」
「え?まじで?」
しっかりなさい雪!なんであなたがびっくりしてるのよ!!!
謎に始まってしまった戦いを見届けるため全員でそとにでる。
「いつでもいいよ。私はまだここから一歩も動かないし刀もまだ抜かないよ。行動秒数はそうだな…余裕を持って0.3秒といこうか」
「なめてんのか!…と言いたいのだけれども勝てる気しないわ…」
雪梛の行動はカウンター一択ね。
さて、雪がどう立ち回るのかが見ものだわ。
慎重に、ゆっくりと距離を詰めていく。
あえてなのかは知らないが踏み込む度に音が響く。
「私の勝利条件はなにかしら?」
「生きてたら勝ちでいいよ」
「ふふ…燃えてくるじゃない」
間合いが1メートルを切ってもう既に範囲内だ。
「いいのそんなに近づいて、私はどんなにロスしても一刀は振れるよ」
「もし本当に一刀で倒せるならもう死んでるわよ?」
その瞬間に雪梛の表情がほんの少し変化したのを全員が見た。
恐らく始めて表情を変化させたわよこのタイミ…ん?
「勝ったわ、風呂食ってくる」
「食うな飲め」
「飲むなよ!?」
流石はこの子ねつっこみ風ぼけも見逃さないわね
雪が雪梛の何故か胸元に人差し指を一瞬当てたっ!?
その瞬間にはもう雪の首元が切られており白目むきながら血を飲みこぼしていた。
「飲んではなくない?」
「今のが私を狂わせた技、デスカウンターだよ」
何その名前からして物騒な技は…
でもあれで倒されたのは正直以外だったわ私は自身にかかる運動エネルギーを体内でベクトル変換させていると思ったもの。
雪もそのへんを理解していたはずだ、だからあんなしょぼい接触をしたのよなんで胸触ったのかは知らないけども。
「全く、私の胸を触っていいのは相棒だけなんだから。良かったねこの場に香澄がいなくて。いたら今ごろ世界が崩壊してたよ」
「なんであんたらがキレると世界が崩壊するのかなぁ…」
「だから私たちは亜空間だったりの特殊な空間で戦闘を行うんだよ」
納得してしまう自分が悲しいわ。
色々な波乱…いや雪が暴れただけだったけれど今日も用約終わるころね。
夏に向かい始めており日の出ている時間が長かったがもうこんな時間だ。
今日も平和だったわ、それで十分よ。
こんなに荒れた世界にいるのに未だに平和ならいいとか思えるのは私が人間であるふりをしたいからなのだろうか。
それともこの子に対する愛情、感情をこわさないためのかしらね。




