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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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ああ、大晦日か。ずいぶんと懐かしいものが出てきたね

「人狩りいこうぜ!」


「狩る対象がほとんど生きていないわよ?」



奥義習得も終えて色々暇になってきたので雪梛が打った刀を見ているところだ。


設備が整っているとは言ってもどんだけ打ってんだよしかも素人目で見ても明らかに品質がいいものばかりだし何年打ったんだコイツ…


あまりの強さに地上を破壊するレベルだからおそらくその直後あたりから打ち込みを開始したのだろう。


大都市にあった武器屋の刀など比べ物にならないさまざまな個性を持った個体が飾られている。



「その辺は遊びというかロマンを求めて打っただけだから使いたかったら使ってもいいよ」


「やったぜ。じゃあ斬り合いでもしようかふっふっふ」



刀を使って火花散らしながら可憐な少女が戦いあう…最高だ、もうこれほど素晴らしいロケーションというか状況というかはなかなかないであろうそうであろう。


そう思って一本の刀を持ち上げようとしたらおもっ!?


大体1キロ程度といったところか…普段のナイフなんて気にならないレベルの重量だよ?


どうやら相棒も重いと感じたらしくすぐさま元の状態に戻していた。



「やっぱり重いよね。自在に扱いたかったら素振りをし続けないといけないからね」


「こりゃあまだはやいですわ。てか無無とかちょうどいいんじゃないの?」


「アホか私も怪力タイプじゃないぞ。それとも使いこなせって話か?」


「そういうこと。刀で基礎を固めれば大抵なんとかなるし。いずれは全武器扱えるようになりたいよねぇ」



雪梛がふむといってから何本か刀を眺めると一本を選択して無無に投げた。


急に飛んできてびっくりしていたが少しよろけながらきっちりキャッチしたようだ。



「ちょうどいい。私が稽古つけようか」


「おいおいマジでいってんのか?楽しくなってきたじゃないかよ」



乗り気なのかよ…


とりあえず私はあの空気弾の練習でもしようかなぁ。


我流拳術はようやく反動を抑えて使えるようになったし…というか無反動で使える技が欲しい。


ちなみに反動を抑えてとかいっているが骨にヒビ入って威力も落ちるというわけなので改善の余地有りだ。


そんなことは置いておいて私と相棒は部屋移動して早速開始した。


空気弾を撃つ時はイメージが重要だ。


視覚的に把握できなければ、脳内で感覚的に把握すればいい。


一つの弾を目標地点に設定する。


そして目を閉じて力を集中させ筋繊維の圧縮を行いながらイメージを抽象状態から具体状態にして固体化させる。


拳を一定ラインに持ち上げ高さを合わせ集中力を高める。


空虚を穿ち破裂させるかのようなイメージで最初に作成した目標地点を殴る…引き金を引く。


空間内に破裂音が響いたかと思った瞬間に前方の壁が大きく変形をしていた。


よっしゃあ成功だ!だけどうるさすぎじゃない?


部屋の外にいた雪や周りのやつらが全員こっち見てんぞ。



「ほう、もう空気弾を習得したんだね。まあそれはイメージさえできれば誰でもできるとか言われている初級技だから当然ではあるけど」


「いやこんな爆音鳴らして成功とはいえないだろ…あれどうやって音消してんの?」



すると雪梛が一瞬で前方を殴ったかと思うと空気弾が射出されていた。



「どう思う?」


「…振動が一定…なのか?」


「ご名答というやつだね。音というのは知っての通り鼓膜が振動することにより脳が理解する。それによって対応媒体が音を認識できるんだよ。つまり空間内部が揺れない、一番わかりやすいのが真空状態かな。あれと同じことするってわけ」


「なるほどな、つまり私にはまだまだ習得できないと」



こいついかれてんだろマジで…



「おい緊急事態よ。みんな早く準備しなさい!」



さっきは入ってきた雪が急に大慌てでわたわたし始めた。


なにかあったか?


相棒のほうを見てもわからないといっているし何事だよ…



「どうしたんだ?」


「今日の日付をしらぬのかい?」


「なるほど…大晦日とかいう奴だな」



ふむ…全然わからん


無無が知っているということはおそらく大都市全体でもやっていたイベントなのだろうが予想が全くできない。



「ああ、大晦日か。ずいぶんと懐かしいものが出てきたね」


「そろそろ説明してほしいわ」



話題についていけないため相棒が聞いてくれたようだマジ助かる。



「そうかしらないのか…大晦日とは一年の終わりをなんか楽しく過ごして日付が変わった瞬間あけましておめでとうとかいうイベントだ」


「蕎麦食べたり餅ついたりするよね」


「それは知らないわね。じゃあやりたいわ!!!」


「じゃあ今日はこの辺で区切ろうか。取り合えずいつもの部屋に集合ね」



お、なんだかよくわからないけどイベントが始まるというわけか…乗るしかないでしょこのビックウェーブに!


しびれていた拳をパッパッと振って余分な力を振りほどき私たちはリビングへと向かった。


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